そこで今回はスズキ新型ワゴンRと日産・デイズを徹底的に比較したいと思います。
両者はメーカーを代表する軽自動車なので、お互い競合することも少なくない。もし軽自動車の車選びに悩んでる方は、新型ワゴンRとデイズはどっちがおすすめなのかチェックしてみてください。
新型ワゴンRとデイズの見た目の違いとは?
まずは内外装の比較から入りたいと思います。
左:新型ワゴンR、右:デイズ |
どっちが素晴らしいかは甲乙付け難いですが、前者のワゴンRは男性向け。後者のデイズは女性向けといった雰囲気。
左:ワゴンRスティングレー、右:デイズハイウェイスター |
右のデイズはメッキグリル全開で無難にカッコいい。逆に左の新型ワゴンRスティングレーは縦長ヘッドライトで個性全開。さながらキャデラック風。かなりスズキはぶっ飛んだデザインを放り込んできた。
そのためどっちが優秀なのか軍配は上げづらいですが、新型ワゴンRはあまりに癖があるデザインのため人気はないとか…。街中でも新型ワゴンRスティングレーはそこまで見かけない気はします。
内装の質感は新型ワゴンRに軍配か
続いて「内装やインパネ周り」を比較したいと思います。
上:新型ワゴンR、下:デイズ |
ステアリングのスポークなど良い意味で軽自動車らしくない。特に水平基調のインパネは統一感があり、ダッシュボードも低く設計されており視界性に優れてて、日産・デイズよりも圧迫感に乏しい。
とはいえ、新型ワゴンRの内装がそこまで図抜けて優れてるかというと…。デイズの内装の質感が際立って見劣りするってほどでもありません。
ただし、収納力の高さや実用性を総合的に勘案すると新型ワゴンRの内装に軍配を上げて良さそうです。
例えば、新型ワゴンRはセンターメーターを採用したことで、本来はメーターが設置されていた部分に収納スペースが確保。他にも助手席前には物を置くスペースが用意されているなど、デイズより使い勝手の良さに優れてると思います。
上:ワゴンRスティングレー、下:デイズハイウェイスター |
室内の広さなら新型ワゴンRがおすすめ
続いては「室内の広さ」を比べたいと思います。新型ワゴンRとデイズはどっちが広いんでしょうか?
カートップ6月号 小林健 交通タイムス社 |
カートップさんの比較記事を参考にすると、新型ワゴンRがデイズを圧勝と呼べるレベル。今冬のフルモデルチェンジで新型ワゴンRはかなり頑張って室内空間を広げたことが功を奏しています。
例えば、シートを一番前に出した状態だと差は歴然。
デイズはヒザ周りの空間が拳1個程度に対して、新型ワゴンRは3個分ぐらいの余裕がある。しかも乗ってる方は女性。もし大柄な男性が同乗した場合、デイズだと前席シートに足が当たるはず。
同じハイトワゴン系軽自動車ではあるもののここまで違うと、新型ワゴンRの凄さが如実に読み取れます。こういった部分は技術者さんの腕の見せ所なのか。
ただ頭上空間に関しては、新型ワゴンRもデイズも大きな差はなさそう。
またデイズのシートの座り心地は柔らかめ。逆に新型ワゴンRのシート高が低いか。ヒザ周りさえ気にならなければ、快適性も込みの居住性では新型ワゴンRより大きくは見劣りしないか。
荷室スペースはどっちがおすすめ?
じゃあ荷室ラゲッジはどっちが広いのか?室内の広さと同様に新型ワゴンRの方がスペース的に優れてるんでしょうか?
結論から書くと、荷室ラゲッジスペースに関してはどっちもどっち。
新型ワゴンRもデイズもほぼ互角。例えば後席シートを前に押しやった状態だと、どっちも横にしたスーツケースが入るぐらいのサイズ感。また後席シートを一番後ろにした状態でもほとんど大差ありません。
ただ荷室ラゲッジにはアンダーボックスが用意されてることも多い。そこでアンダーボックス同士で比較すると、新型ワゴンRの方がサイズは大きめ。むしろデイズはほとんどないと言っていい等しいレベル。
ということで総合的に比較すると、荷室ラゲッジの広さは新型ワゴンRにやや軍配を上げたいと思います。
加速性能や動力性能は意外にもデイズが優秀
続いては「加速性能や動力性能」を比較したいと思います。どっちもターボエンジンを搭載したカスタムグレード同士。エンジンスペックは63PS/98Nmと同じですが、車重は80kgほどワゴンRスティングレーの方が軽量。
だから数字だけ見たらワゴンRスティングレーが優秀かと思いきや、走り味はデイズハイウェイスターの方が軽快。個人的には、デイズはエンジン出力を弱めてカタログ燃費を引き上げるイメージがあったので意外。
デイズハイウェイスターは上り坂や追い越し車線でも軽快に乗りこなし、直進安定性も良くも悪くも強引。4名乗車でも全く問題なし。
一方、新型ワゴンRスティングレーは高速領域での加速の伸びがイマイチ。もちろん軽自動車の中では優秀な部類で必要十分な加速感は体現されるものの、車重の軽さも考慮すると今一歩感もあり。
とはいえ、町中での加速感はどちらも過不足なし。むしろ新型ワゴンRスティングレーのターボエンジンはパワフルさを感じるほど。特にマイルドハイブリッドを搭載しているため、信号待ちからの出足の良さが際立つ。瞬発的な加速感はデイズハイウェイスター以上か。
続いて「乗り心地」の比較。
新型ワゴンRスティングレーは、固くもなく柔らかくもなくまさに絶妙。デイズハイウェイスターは足回りがしなやか。また柔らかいシートはクッション性が高く、細かい凹凸感は一切気にならず長距離ドライブにも最適。
操舵性に関しては、新型ワゴンRの方が優秀。デイズのハンドリングはやや違和感も目立つ。レーンチェンジや旋回性は多少気になるか。車体の剛性感の高さも加味すると、走り全体では新型ワゴンRに軍配が上がるかも。
実燃費は新型ワゴンRがおすすめ
続いて「実燃費」を比較したいと思います。加速性能が優れていた分、デイズの実燃費が気になる所。
カートップ6月号 小林健 交通タイムス社 |
カートップさんの比較記事は全てターボエンジンということでどの車種も決して際立って低燃費ということではありませんが、それでもデイズの実燃費は他と比較するとやや見劣りする模様。
アイドリングストップ性能の問題か、特にデイズハイウェイスターの実燃費は新型ワゴンRに限らず、一般道だと露骨に他の軽自動車とくらべても引き離されています。加速性能の代償と言えば代償か。
自動ブレーキの比較はどっちがおすすめ?
ラストは「自動ブレーキ」の比較。日産自動車は自動運転に力を入れてるイメージですが、果たしてデイズの自動ブレーキも優秀なんでしょうか?
結論から書くと、新型ワゴンRの自動ブレーキの方が優秀でした。
デイズの自動ブレーキは赤外線レーザー方式を採用しており、作動速度域が最大70km/h近い差がある。また新型ワゴンRの自動ブレーキと違って、デイズは歩行者すら認識できない。他にもデイズには車線逸脱警報機能もなかった気がします。
ただし、2018年5月28日に新型デイズは一部改良され、セレナなどにも搭載されている単眼カメラ式の自動ブレーキに刷新。ワゴンRと同様に歩行者を認識するなど、作動速度も大幅に引き上がっております。
そのため、2018年時点の比較では「ワゴンRもデイズの自動ブレーキもほぼ同じぐらい優秀」と評価していいと思います。少なくとも、どっちかが特別性能で劣ってることはなさそうです。
新型ワゴンRとデイズの違い・評価・口コミ・感想まとめ
以上、スズキ・ワゴンRと日産・デイズの比較記事でした。
結論をまとめると、やはり発売されたばかりのスズキ新型ワゴンRが有利かなーと思いました。収納力の高さなど実用面でもデイズを上回っており、全体的には新型ワゴンRが勝ってると断言していいでしょう。
意外とデイズが走りの面で健闘したかなーとは思いますが、新型ワゴンRは全体的に完成度が高め。車体の剛性感は高く、静粛性も高い。逆に2013年6月に発売されただけあって、やはりデイズは設計の古さは否めません。
ただデザイン的には日産・デイズの方がおすすめか。
某お笑い芸人ではないですが、ワゴンRのデザインは「クセがすごいんじゃあ」。やはり見た目はクルマ選びの重要な部分だと思うので、だからこそ新型ワゴンRを選ぶ人もいるとは思いますが、一般的に日産デイズの方が購入しやすそう。
ちなみに【比較】ワゴンR vs ムーヴキャンバスや【比較】ワゴンR vs ハスラー、【比較】新型ワゴンRとホンダ・Nワゴン、【初心者】はじめてのクルマにおすすめしたい車種ランキングまとめなども併せてご参照ください。
またクルマ情報サイト・カーギークの【最新情報】新型デイズ フルモデルチェンジまとめもチェックしてみてください。どうやら2019年4月頃に次期デイズが発売される模様です。
もし新型デイズがフルモデルチェンジした際にはカーギークの方で改めて比較しようと思います。
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