JAFメイト4月号 |
アメリカ版の新型インプレッサのCMのように、もっと日本の自動車メーカーもセンセーショナルな宣伝をしても良いのかもと思わせる結果でした。
7歳児の被害者数は成人の2.5倍
まず7歳児の歩行中の交通事故死傷者数は、最も少ない2015年でも1462人。これは成人歩行者の2.5倍、高齢歩行者と比べても2倍近い被害者数。いかに小学校低学年ぐらいの年齢の子供の歩行中事故が突出して多いかが伺えます。
93%が日中に交通事故が発生
そして7歳児の子供が歩行中に交通事故に遭遇した時間帯を見ると、実に73%が「日中」に発生してるんだそう。夕方の薄暮時まで含めると、日中に発生した歩行中の事故は93%も占める結果。
しかも曜日別で確認すると、歩行中の事故は大半が「平日」に発生してる。日曜日に発生した交通事故数よりも2.5倍、土曜日のと比較しても2倍。実際には軽い接触だけで済んだ結果、警察に届けられていないケースも数多くありそうです。
つまりここから原因を読み取れるのは、小学校低学年の児童は主に「平日の登下校中」などに交通事故被害に遭遇してることが想像されます。逆に言えば、学校の行き帰りさえ注意すれば良いとも考えられます。
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歩行者事故の原因は「飛び出し」や「無理な横断」
ただ小学校低学年の歩行者が完全に被害者と言えるかというと、それは微妙。
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7歳児は小学校一年生になったばかりということで、交通ルールを学ぶ前。そこへ来て初めて触れる情報や経験が多く、テンションがアップ。新しい友達もできておしゃべりしながらキャッキャウフフと歩行してると道路に飛び出して…というパターン。言ってしまえば加害者的な側面もなくはない。
冒頭のJAFメイトのデータを改めて確認すると、歩行者の被害者に「1才児以下」も含まれている。当然歩行できる年齢ではないのでクルマが歩道に突っ込んで…というパターンだと想像されますが、交通事故全体に占める割合はやはり低め。常に親御さんと行動してるわけですから、事故の届け出がされないケースも少ないはず。
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子供の左右の視野角はわずか90度程度しかない
そこで特に親御さんが覚えておきたいのは、子供の視野角の狭さ。
大人の視野が160度近いのに対して、実は子供の視野角は左右腕90度でしかない。だから子供に「左右を確認しろ」と教えても、実は大人ほど周囲の状況を確認できていないことが多い。
しかも子供は「情動や感情のコントロール」が大人よりも劣る。大人でもキレやすい人は当然多いものの、やはり子供は興味を持った対象に対してはそれ以外見えなくなってしまうケースも多い。遠くに友達やお母さんがいれば、周囲を確認せずに飛び出してしまう状況などは容易に想像されます。
確かに自分の過去を振り返ってみても、小学校に上がる前に信号がない交差点で、周囲から車が来ないと確認したつもりで渡ろうとしたんですが、隣のオッサンに「うぉぉいい!!」と思いっきり止められた記憶があります。どうやら自動車がやって来てた模様。今考えると感謝と恐怖でいっぱいです。
特に女児よりも「男児」の歩行者事故が多く、「男児の被害者は女児の2倍」にも上るらしい。それだけ女子より男子の方が活発。登下校中以外でも、7歳児は友達の家に遊びに行く最中に交通事故に遭うケースが多いこともうなずけます。
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歩行中の交通事故を防止する方法とは?
だから歩行者の交通事故防止のためには、やはり歩行者自身が道路に飛び出さない and 無理な横断をしないことが最善の予防策。前述のように7歳児の歩行者被害が多いのは、交通ルールを学ぶ前に社会に放り出されるのも一因。だから学校に頼らず、まず先に交通ルールをお子さんに教えておきたいところ。
ただ子供には言葉で教えるだけではなく、親御さんが一緒にいる状況で道路を一人で渡らせて身をもって経験させることが重要。子供は言われても覚えない生き物ですから、実際に体感することで覚えやすくなるはず。例えば横断歩道は下を向いて歩行しないなど、家の中で何回か注意された程度では実践しにくいでしょう。
またドライバー側も歩行者は飛び出してくるもんだと、常に危険予測しておくことが肝要。
特に都市部だと停車中の車の間からの飛び出しには注意。逆に田舎だと信号がなく見晴らしが良い道路が多いからこそ、注意が散漫になりがち。またドライバー視点で考えると、小学校低学年の背の小ささも「気付きの遅れ」に繋がる原因として考えられます。
だから横断歩道があればもしかしたら歩行者がいるかも知れない、と毎回思うぐらいでちょうど良いのかも。あとは歩行者を認識する自動ブレーキの設定も、かなり事故防止には有効な手段のはず。急な飛び出しに対応するには人間の能力は限界があるので、そこを最新技術で対応できるならしたいところです。
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歩行者の交通事故防止まとめ
以上、歩行中の交通事故に関するデータをまとめると、「好奇心+テンションアップ+視野の狭さ+男児の活発性」が集約されることで、7歳という年齢の子供が特に歩行者事故に繋がってしまう事実もうなずけます。
自分の過去を振り返ってみても、登下校時は友達と遊びながらワイワイ帰宅するのが楽しいもんです。でも、そういった時間帯や時期にこそ多く交通事故が発生する。そういったことを意識しながら、今の新生活の季節にはドライバーも歩行者も双方が注意したいところです。
歩行者は付けよう反射板!ドライバーは付けよう自動ブレーキ!
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