政府・与党は、軽自動車を持つ人が毎年納める「軽自動車税」について、エコカー減税を2015年度から新たに適用する方針を固めた。現行のエコカー減税は来年2015年(平成27年)度に終了する予定でしたが、消費税を先送りしたことで再び復活存続する模様。
http://news.infoseek.co.jp/article/20141220_yol_oyt1t50180
新しい延長エコカー減税の目玉はなんといっても、これまで適用されてなかった「軽自動車税」も減税対象車に含まれるってこと。ただ現行のエコカー減税と全く同じではないので注意点をまとめた。
現行のエコカー減税はどうなってるの?
もちろん延長するエコカー減税の注目点は「軽自動車税も減税」されるってことですが、その前にまず現行のエコカー減税がどうなってるか?15年度
燃費基準 自動車 自動車
達成度 取得税 重量税 自動車税
20%………免税 免税 75%減税
10%………80%減税 75%減税 50%減税
0%… ……60%減税 60%減税 なし
ざっくりこんな感じ。ちなみに電気自動車やプラグインハイブリッドカーは省略。自動車取得税や重量税に関しては、軽や普通車に限らず、免税になってる車種が最近は多そう。
そして、一番右端の自動車税の減税割合が、そのまま軽自動車税の減税にもスライドして適用される予定。だから減税されるにはややハードルが高くて、燃費基準をそのまま額面通りに達成しても恩恵がゼロ。
具体的な減税金額を見てみると、もし軽自動車税が75%減税されると1万800円から2700円まで税金が下がる。ちなみに来年度からは軽自動車税が新車で購入すると1.5倍まで増税されるので1万800円という税金額になってる。
だから今年度中に新車を購入せず、来年度以降に購入した方がお得な車種もある?
2020年度燃費基準はどれだけ厳しくなる?
ただ現行のエコカー減税は「2015年(平成27年)度燃費基準」に基づくもの。でも新しい延長エコカー減税に関しては、更に燃費基準が厳しくなった「2020年(平成32年)度燃費基準」が適用される。軽自動車の場合
例えば、軽自動車で売れてる車種といえば、ダイハツ・タントやホンダ・N-BOX、日産・デイズルークスといった超ハイト系ワゴン。そういった車両重量が大体900kg前後の車種の場合、「リッター23.7キロ」が新しい燃費基準になる。この基準を20%を上回れば軽自動車税が75%減税、10%上回れば50%減税される。
ただこの基準が実はかなり厳しい。なぜなら、リッター23.7キロを20%上回るためには「リッター28.44キロ」、10%上回るためには「リッター26.0キロ」のカタログ燃費が必要だから。
つまりタントの燃費がリッター28キロなので軽自動車税の75%減税はギリギリ達成できず、ホンダN-BOXに至っては軽自動車税が全く減税されない。このクラスの軽自動車で新しい延長エコカー減税の恩恵を完全に受けられるのは、多分スズキのスペーシアだけ。
リッターカークラスの場合
タントやN-BOXとほぼ同じぐらいの重さだからか、1トンの車両重量のコンパクトカーもほぼ同じ燃費基準。現行ではリッター20.5キロで良かったのが、新しい延長エコカー減税の燃費基準ではリッター23.4キロも必要になる。つまりそれを20%上回るにはリッター28キロ前後、10%上回るにはリッター26キロ前後必要。
おそらくこの基準を達成出来てるガソリン車はデミオとスイフトぐらい?だから非ハイブリッド系の普通車は、2015年(平成27年)度以降は、更に売れなくなる危険性が高い。特にコンパクトカーを多く抱えてる日産は辛そう。
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