そこから9ヶ月ほど遅れて、ようやく発売されたのが「新型スイフトスポーツ(ZC33S)」。ノーマルスイフトに1.4L直4ターボエンジンを搭載したスポーティーモデル。新型スイスポは発売前から話題に。
そこで今回は新型スイフトスポーツ(ZC33S)の試乗記事をまとめてみました。
果たして先代スイフトスポーツ(ZC32S)と何が変わったんでしょうか?ノーマルスイフトとどこが違うんでしょうか?スズキ新型スイフトスポーツの購入を考えてる方は軽く参考にして下さい。
新型スイフトスポーツとノーマルスイフトの内外装を比べてみると?
まずは新型スイフトスポーツの「内外装」をチェック。既に発売済みのノーマルスイフトと何か違いがあるのかどうか比較してみたいと思います。
(新型スイフトスポーツ 専用メーターパネル) |
ノーマルスイフトと同じくタコメーターを採用しており、スイフトスポーツも大まかなレイアウトなどはほとんど同じ。ただディスプレイの表示デザインや全体的に赤みが増したことで、新型スイフトスポーツの方が質感はやや高め。
(新型スイフトスポーツ 専用内装インテリア) |
基本的にノーマルスイフトと大きな違いはないものの、やはり赤の差し色が施されてるのが何とも印象的。またステアリングも光沢感ある素材を用いるなど、新型スイフトスポーツの方が質感は地味に上がってることは間違いない。
(新型スイフトスポーツ 専用シート) |
また今回の新型スイフトスポーツは「セミバケットシート」を初採用。背もたれがリクライニングできるためホールド性はかなり増し増し。シートの質感もアップしてます。
○新型スイフトスポーツに随所に感じるスポーティーさ
(新型スイフトスポーツ リア周り) |
他にも新型スイフトスポーツは専用のカーボン調のダンパー、エアロパーツ、リアウィングを採用しており、先代スイスポより質感がアップしてる印象。ドアも新型スイスポ専用らしい。
また新型スイフトスポーツではトレッドも拡幅。専用ワイドフェンダーを採用することで、全幅が1735mmまで拡大。室内空間を広くするためにーマルスイフトを3ナンバー化すべきと思ってましたが、スズキは新型スイフトスポーツを「走り」のために3ナンバー化する選択した模様。
つまり今回の新型スイフトスポーツは初の3ナンバー化されてるものの、室内空間はノーマルスイフトと大きな違いはありません。
スイフトスポーツのターボ独特の加速感がたまらない
続いて試乗記事の本題。
結論から書くと、新型スイフトスポーツの加速感は見事。胸のすく加速感は快感そのもの。
カートップの試乗記事では「先代モデルより力強い加速を味わうことができる」と評価。何故なら、今回新型スイフトスポーツに新たに搭載された1.4L直4ターボエンジンがかなりパワフルだから。
新型スイスポはトルクの吹き上がりと比例して高まっていくエンジン音が何ともたまらない。クルマ好きこそ刺激されそうなエンジンフィールがおすすめ。そこで新型スイフトスポーツにの「1.4L直4ターボエンジン」のスペックを改めて確認。
まず最高出力が140PS/5500rpmと先代スイフトスポーツと大差はなし。ただ最大トルクは23.4kgm/2500~3500rpmと2300ccエンジン並に新型スイフトスポーツはトルクフルに進化してる。
先代スイスポに搭載されていた1.6L直4エンジン(136PS/16.3kgm)は排気量こそ大きいものの、スペック的には新型スイフトスポーツが圧倒してる。フィットRSでもトルクは15.8kgm程度ですからね。
また新型エスクードターボも同エンジンを搭載してるものの、レギュラー仕様。そのためハイオク仕様の新型スイフトスポーツの方が4PS/2.0kgmほど更に強力。しかも新型スイフトスポーツの車重は970kgと軽自動車並みに軽量化(先代比で70kg減)。
つまり、新型スイフトスポーツは「軽自動車並の車重で2300ccのトルクで公道を走らせる」ようなもの。最早反則と言っていいでしょう。
○先代スイフトスポーツよりも加速感は刺激的に進化!
実際、新型スイフトスポーツの40~80km/h追い越し加速では、先代スイスポよりも50%ほどタイムを縮めてるそう。
どうやら新型スイスポはラジエーターグリルも巨大化させることで冷却性能も高めるなど、パフォーマンスを安定して出せることに配慮もされてることも加速感に寄与しているのか。
他にも新型スイフトスポーツはウエストゲートバルブ制御も最適化し、6速ATも新型エスクードターボよりもギヤ比を最適化させることでアクセルレスポンスが向上。6速MTに関してもクロスレシオ化によって、少なくとも先代スイフトスポーツMTよりもストレスレスな操作感を楽しめる。
特に新型スイフトスポーツ(ZC33S)では先代ZC32Sよりも3速の入りが楽になってるため、本当に街中での走行がより楽しくなりそう。MT厨さんは是非新車で新型スイスポを買っちゃいましょう!
車体の剛性感がアップしたことで走りがド安定
ただ加速感だけが強まっても意味がない。やはり軽量化に伴う弊害もなくはない。
何故なら、極端に軽量化しすぎると剛性の足りなさは走りの良し悪しに直結するから。既にノーマルスイフトの試乗評価もレビュー済みですが、実際走行時の不安定さなどネガティブな評価もあった。
でも新型スイフトスポーツではスポット溶接が合計12箇所ほど追加するなどして、ノーマルスイフトより剛性感が高められている。他にも足回りを見ると、前側ストラットサスペンションは太くさせることで剛性感が更にアップ。
サスペンションアームを延長し路面接地角度を抑制させるなど、新型スイフトスポーツは剛性感を高めることで「動的な質感を向上させた」と評価するのはベストカーの試乗記事。
モンロー製のショックアブソーバーを採用するなどして足回りも劇的に改善されており、「乗っていてワクワクしちゃう、自分で笑ってしまうような非常に楽しい車に仕上がってる」と粟津原豊というプロドライバーも試乗動画。
つまり、新型スイフトスポーツの走りはド安定そのもの。
○ブレーキの制動力などクルマとしての基本性能が高まってる新型スイスポ
そして全幅が拡大したことで走行安定性にも地味に寄与。ノーマルスイフトの試乗でもコーナリング性能の良さ・安定度は評判でしたが、新型スイフトスポーツの安定感・ロールのなさはまさに特筆モノ。
アルミシールを貼っただけで走りが良くなったという試乗の評判もありますが、アンダースポイラーといったパーツも走行安定性に寄与してるのかも。
他にもフロントブレーキのキャリパーブレーキなどのサイズを16インチに大径化させたり、新型スイフトスポーツは制動力もアップさせてる。クルマは「走る」だけではなく「止まる」の動作も必要。
そういった当たり前の基本性能がノーマルスイフトよりも高まってることで、スポーツカーらしい走り心地の良さが更に際立つんだと思います。クルマ好きほどブレーキタッチといった細かい挙動まで気になると思うんですが、
また静粛性も意外と高まってることなどを含めて、他のコンパクトスポーツと比べると今回の新型スイフトスポーツに勝てるクルマは少ないでしょう。おすすめ輸入車コンパクトカーランキングも作りましたが、新型スイフトスポーツに勝てるのは外車ぐらいか。
しかも、新型スイフトスポーツの価格は6速MTが180万円ちょい、6速ATが190万円ちょい。自動ブレーキシステムやサイドエアバッグを搭載したモデルが+10万円ほどの割高になりますが、それでもヴィッツGRやノートNISMOの価格は230万円以上することを考えると十分お安い。
まさにコスパの高さの点でも今後は新型スイフトスポーツ一択になるか。
スズキ新型スイフトスポーツ(ZC33S)の試乗評価・評判・口コミ・感想まとめ
以上、スズキ新型スイフトスポーツ(ZC33S)の試乗インプレッションまとめでした。
結論をまとめると、思った以上に新型スイフトスポーツの評判は良いです。1.4Lターボの気持ち良い加速性能は実際に試乗すればするほど、思った以上に欲しくなるような走りっぷり。
また新型スイフトスポーツのライントレース性やハンドリング性能も抜群。剛性感やサスペンションを強化することで、まさにノーマルスイフトの優れた部分だけを抽出したような走りが実現されてる。
「全然別の車」と新型スイフトスポーツを評価した試乗もあったのもうなずけます。またノーマルスイフトが全体的に割高になったことで、相対的に新型スイフトスポーツの割安感が強まったことも魅力的な商品性に繋がってる。
具体的にはスイフトハイブリッドSLの価格は約195万円、1.0L直3ターボ搭載のスイフトRStの値段は170万円、自動ブレーキ+サイドエアバッグのオプションを追加すると更に+10万円。
一方、新型スイフトスポーツの価格帯は「180~190万円」ですからね。ほぼノーマルスイフトの上級グレードと違いがない。新型スイフトスポーツは専用パーツで走りや内装の質感も強化されており、もうノーマルスイフトを選択する理由を見出しづらいほど。
だから自分がもしスイフトを購入するなら「新型スイフトスポーツ一択」になりそう。日常の足車としても十分魅力的なクルマ(コンパクトハッチ)に仕上がってるのかなぁと思います。
ちなみに【評価】新型スイフトハイブリッドの試乗感想まとめやスイフトスポーツと同じ1.4直4ターボを搭載した【評判】新型エスクード 試乗評価まとめもご参照ください。
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