東京海上ホールディングスなど大手損害保険3グループの2014年3月期連結決算が20日、出そろった。自動車保険や火災保険の契約増、海外事業の拡大などで、いずれも過去最高益を更新した。東京海上、MS&AD、NKSJの大手損害保険3グループが、2014年3月期決算で軒並み黒字化を達成。
http://www.jiji.com/jc/c?g=eco&k=2014052000933
損保会社は火災保険など色んな商品を用意してるわけですが、この「自動車保険」における収支改善が主な要因だそう。
自賠責などの保険料値上げ、保険金請求件数減少が寄与
何故、自動車保険の収支が改善されたかと言うと、駆け込み需要による新たに自動車保有台数が伸びたこと。これは妥当だと思う。ただそれ以外では、自賠責や任意保険料の値上げ。そして、交通事故を起こした時に損保会社に保険金を請求する件数が減少したからだそう。
だから、ユーザー目線で考えると少し「え?」という感じ。
自動車保険料 14年秋も値上げで12年ぶりの高水準…
10年連続で下がっていた契約者が支払う平均保険料は09年度から上昇に転じ、14年度は年間8万円程度に達する見通し。前に消費税増税の影響で自動車保険料がアップすることをお伝えしましたが、収める保険料の平均額が12年ぶりの高水準になる模様。年間8万円はなかなか痛い。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2002S_Q4A520C1EE8000/
ただ仕方がない面も強い。保険料自体は非課税でも、契約者に支払うクルマの修理費(保険金)のコストだけはアップする。平均2.5%も保険料を値上げするNKSJの辻伸治副社長曰く、収益が330億円押し下げられるらしい。これじゃあ少し価格転嫁されても仕方ないのかなと。
あと死亡事故は一昔前よりも半減(年間死亡者が1万人超えてたのが、今では4000千人台)したが、細かい交通事故はむしろ増加傾向。だから損保会社としては、どんどん保険料の支払いも増加傾向だった。
だから等級制度も変更せざるを得なくなって、契約者側の立場で考えるとかなり厳しくなった。それが結果的に、保険金請求の件数の減少に繋がった。損保会社として、久しぶりに大きな黒字化も達成したと。
それを喜んでいいのか悪いのか、また消費税増税以外では、誰を責めればいいのか難しいところ。結局事故を起こしちゃう人が悪いワケなので、一人一人が安全運転を心がけていけば、またいずれ保険料が下がると信じたい。
三大大手損保14年3月期の具体的内訳
大手損害保険会社の決算は具体的に以下。【東京海上】
保険料収入…2兆8707億円(12.2%増)
最終利益……1841億円(42.1%増)
【MS&AD】
保険料収入…2兆8095億円(6.4%増)
最終利益……934億円(11.8%増)
【NKSJ】
保険料収入…2兆2689億円(10.0%増)
最終利益……441億円(1.3%増)
ちなみに東京海上ホールディングスは、東京海上日動・日新火災。MS&ADホールディングスは、三井住友海上・あいおいニッセイ同和。NKSJホールディングスは、損保ジャパン・日本興亜…のこと。
損保ジャパンや日本興亜のNKSJホールディングスは、自動車保険事業で初めての黒字化を達成したんだそう。何気に自動車保険は儲からないんだろうか。
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