国内大手自動車8社などは19日、共同で自動車用エンジンの基礎研究を開始すると発表。(中略)まずはディーゼルエンジン関連の研究に取り組み、2―3年後の商品化を目指す。トヨタやホンダなど自動車8社が、国や大学と連携してディーゼルエンジンの研究を始めるらしい。そして「自動車用内燃機関技術研究組合(AICE)」なるものを共同で設立したそう。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0DZ0PS20140519
ヨーロッパ勢に対抗して…ってことなんですが、最近ヨーロッパではディーゼルエンジン車はそこまで売れなくなってるらしいので、そこん所も含めて期待できなさそう?
産官学一体で頑張ってるという「オールジャパン」アピール?
初年度10億円の事業費のうち半額を国の補助金で賄う。何故なら、事業費が「10億円」しかない。
国とメーカーで半分ずつ負担は折半するようですが、それにしても、たった10億円?いくら大手自動車メーカー8社が寄り集まったとしても、どういう技術的革新をもたらすのか。少なくとも、各メーカーや国の「本気さ」をそこまで感じる金額ではない印象。
日本自動車研究所(JARI)と呼ばれる一般社団法人も参加してるようで、イヤな見方をすると、国のお偉いさんの新たな天下り先の確保?AICEの理事長はHONDA系の人が務めるようですが、年収2000万3000万円の役員として何人か迎え入れるだけで、余裕で1億円ぐらいは食い潰しちゃいそう。
言っちゃえば、官僚たちのしょうもない「オールジャパン」アピールっぽい?そのフレーズが好きな政治家も多いですが、寄り合い所帯になればすぐ相乗効果で…みたいなんはやや安直な発想。「エンジン性能調査」とかが研究事業対象に入ってるようで、これは果たしてエンジンの性能アップに何か繋がるんだろうか。
産官学一体で研究開発するのは、あくまで基礎技術
http://autoc-one.jp/launch/1768153/photo/0006.htmlこのAICEの理念を見てみると、ものっすごフワフワしてる。ちょっと何がどう変わるのか、目指していくのが今一ピンと来ない。
要するにまとめると、「基礎技術の強化」と「人材の育成」が柱だそう。ということは、今すぐ何かがどうこうなることはなさそう。メーカーが5億円も出して参入してるところを見ると、後者の人材育成が目的っぽい感じもする。
仮に前者がメインだとしても、基礎技術は10億円ぐらいでもいいってことなのか。ちなみにJARIと言えば、茨城県谷田部町にあったテストコース。昔は自動車雑誌の最高速テストとか行われていた模様。今は少しコースが短く変わってるようですが、そこで色んなテストをするんでしょうね。
あとディーゼルエンジンだけではなく、ガソリンエンジンも開発する模様。電気自動車の時代は当分来ないだろうから期待したいところですが、「交流会」どまりの集まりにならなければいいですが。
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