リンカーン ナビゲーター |
米自動車大手フォード・モーターは25日、2016年末までに、日本とインドネシアでの全ての事業から撤退すると発表した。アメリカのフォード自動車が今年2016年中にも日本から撤退することが決定。フォードの直営ディーラーも閉鎖して、完全に輸入販売も停止するらしい。つまり近々リンカーンやフィエスタといった外車を日本国内で購入できなくなります…せっかくフィエスタの実燃費記事とか書いたのに(´;ω;`)
http://www.asahi.com/articles/ASJ1T7294J1TULFA035.html
一応、フォードが日本国内から撤退してもアフターサービスや保証サービスといったケアは外部委託されて、これからもそういったサポート業務は続くので現フォードオーナーさんは心配ご無用です。
理由は人気が出なかった
フォードが撤退した理由は、やはりシンプル。日本国内で販売が奮わなかったから。当然採算性も確保するのが難しくなったとのこと。フォードが日本国内で2015年に販売した総台数が4968台。同じアメ車のジープより少し下ぐらい。アベノミクスの失敗で新車全体が落ち込む中 前年増ではありましたが、輸入車全体に占めるシェアはたった1.51%。
決して売れてなかったとまで言える水準とも思いませんが、フィエスタやエコスポーツの価格は200万円台前半だったので、ここらへんのモデルが売れ筋だったとしたら確かに採算性や収益性を確保することは難しかったのかも。今回インドネシアからもフォードが撤退するので、やはり安いクルマがちょこっとしか売れてないんだと思います。
アメ車の方向性
ただフォードに限らず、アメ車はどういった層に向けてクルマを販売してるかが分かりづらい気がします。せいぜいSUVに特化したJeepぐらいで、他はフォルクスワーゲンのように上級庶民を狙ってるのか、メルセデスベンツやアウディのように高級車路線を狙ってるのか…。かっこ良く言えば「ブランド戦略」ってことなんでしょうけど、フォードだとフィエスタのような大衆車もあれば、リンカーンのような高級車もある。でも品揃え自体はかなり少ない。これだとピンポイントでそのクルマが欲しい人でないと、なかなかフォードのディーラーには足を運ばないでしょう。
もしフォードが日本に再上陸してくれるようなことがあれば、フォードはフォルクスワーゲン路線を目指すべきだと思います。例えばイギリスだとフィエスタやフォーカスは毎月1~2万台以上売れてて、実はVW・ゴルフやポロよりも人気。
もちろん本国アメリカでは、フォードは大人気でFシリーズというピックアップトラックが爆発的に人気で、エスケープというSUVも毎月のようにランキング10には入ってきます。ただピックアップトラックや大型SUVが日本国内でどれだけ売れるのかは疑問。
既にゴルフやポロが売れてるので、日本の消費者は世界的にも売れてるフィエスタなどの方が手が出やすいはず。そこでフォードというブランドの認知度を高めて、「輸入車の入り口」としての足場を固めていったら色んな可能性が見えてくるのかなと。
とりあえず記事にできるネタが一つ二つ減っちゃうのは残念です、というお話。
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