2016年2月4日木曜日

【自動車保険】対人賠償や車両保険の意味とは?

自動車に乗るには自賠責保険に入る必要ですが、更に民間が運営してる自動車保険(任意保険)に加入してるドライバーさんも多いです。

ただ自動車保険は少し複雑で、「対人補償」や「対物補償」「車両保険」など様々な契約が用意されています。主に大別すると5種類ほどあるので、今回は自動車保険の種類の意味を簡単に説明したいと思います。


対人賠償保険とは?

対人賠償保険(通称「対人賠償」)は、他人である被害者に負わせたケガや後遺障害、または死亡について補償する保険のこと。自賠責保険でも被害者に対して賠償が行われるものの、被害者に支払われる保険金には限度額があります。具体的には死亡時だと最大3000万円。

ただ3000万円でも足りないor被害者が満足しないケースや裁判所の判例が多々あるので、そこで任意保険の「対人補償」は、自賠責保険で対応しきれない部分の賠償金を補てんしてくれます。補償額は契約によって補償金額はマチマチですが、賠償額に限度額が設けられてない「対人無制限」に加入するのが一般的。

対人無制限に加入してたら いつ人を轢いても大丈夫です!…といった冗談を書くと怒られそうですが、だから非常に安心な保険内容です。任意保険(自動車保険)はこの「対人補償」のために存在するといっても過言ではありません。


対物賠償保険とは?

対物賠償保険(通称「対物賠償」)とは、被害者の車両などが負った損害に対して補償してくれる保険のこと。車両以外でも積んでいた荷物が壊れたり、休業損害についても一般的に対応してます。稀有な例だと電車に突っ込んでしまった場合、電鉄会社に対する賠償金を肩代わりしてくれます。

自賠責保険では被害者(人間)に対する慰謝料などの補償にしか対応してないので、相手車両の修理費を補償してもらうには民間の任意保険で対応するしかありません。ただ対人賠償とは異なり、対物賠償で「無制限」に加入してるパターンは多くありません。


車両保険とは?

車両保険とは、自分が乗ってる契約車両の被害が合った場合、修理費用を補償してくれる保険のこと。交通事故に限らず、盗難被害や洪水や台風といった自然災害による被害でも補償してくれます。特に日本は災害が多い国ですので、いつ何時何が起こるか分かりません。

ちなみに注意したいのは、車両保険における損害額の算定方法は「時価評価」ということ。要は新車価格と同額の保険金が支払われる可能性は低いです。また車両保険では「実損払い」となってることも特徴。

例えば自分が被害者になった場合、相手の自動車保険会社から修理費をいくらか補償されれば、その金額分が除外された金額が補償されます。要は相手側が修理費を全額出してくれたら、車両保険からは一銭も保険金は下りません。

ただ車両保険は先行して保険金を支払ってもらうことが可能なので、相手と過失割合で争っている場合でも、車両保険は保険金を全額立て替え払いしてもらえるメリットがあります。

詳しくは車両保険に入る必要性とタイミングなども参照。


搭乗者傷害保険とは?

搭乗者傷害保険とは、契約している車両に搭乗していた人が死傷した時に補償してもらえる保険のこと。仮に搭乗者が他人だった場合は、前述の「対人賠償」の範囲内で保険金が降りますが、契約者の家族などの場合には降りない。そのための自動車保険。

ただし搭乗者傷害保険は「定額払い」。過失割合や相手側からの補償額に関わらず、一定額の保険金が支払われますが、あらかじめ負傷した部位や症状に応じた金額が設定されているので、補償内容は対人賠償ほど充実してないと言えます。


人身傷害補償保険とは?

人身傷害補償保険とは、被保険者であるドライバーや同乗者のケガや後遺障害、または死亡に対する補償を行ってくれる保険のこと。また「人身傷害補償特約」とも呼ばれ、上記の搭乗者傷害保険、自損事故保険、無保険車傷害保険などを包含する特約保険のこと。

前述のように、自賠責保険は「被害を受けた他人」にしか補償が行われないため、例えば自損事故で被保険者がケガや死亡した場合には保険金は支払われない。また仮に被保険者が被害者側の立場だった場合も、加害者が逃亡したり無保険車で賠償能力がなかったら泣き寝入り。

そういったケースに対応するため、自分が仮に被害を受けた場合、自分が契約してる保険会社から保険金を支払ってもらえるようにする自動車保険。車両保険と同様に、人身傷害補償保険は「実損払い」なので相手側から補償された金額分は差し引かれます。やはり先行して立替払いも可能です。

結論をまとめると、日常的にクルマを運転する方は最低でも自動車保険の「対人賠償」ぐらいには入っておきたいところ。自動車保険(任意保険)の加入率なども参照。

【スポンサーリンク】