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2016年5月22日日曜日

何故ヨーロッパで日本車が不人気なのか?

ベストカー15年6月26日号
日本車は世界で大人気とよくマスコミなどは宣伝してます。確かにアメリカでは日本車が高いシェアを占めるなど、画像の販売台数の多さを見たら日本車が人気と言っても過言ではありません。

だからアメリカ以外の外国でもきっと日本車は人気だろうとつい思っちゃうんですが、実はヨーロッパだと日本車はそんなに売れてない。「ヨーロッパの新車販売が好調すぎる」という記事でも触れましたが、もはや不人気と言ってもいいレベル。日本で大人気のトヨタのプリウスやアクアなどは「え?何それ?」状態。

そこで日本車がヨーロッパで不人気の理由を見ていきたいと思います。



日系のディーラー・販売店の数が少ない


まず第一の理由は、そもそもディーラー(販売店)の数が少ないこと。

ディーラーが少なければ個人のお客に対してだけではなく、当然法人対応の面でもサービス力が弱くなってしまいます。国内でもトヨタ・アクアが国内でトップクラスに売れてるのは、トヨタレンタリースなどを抱えてるトヨタ自動車が安定して法人向けに回しているから。

逆にアメリカでは日本車が人気ですが、それだけディーラーの数がアメリカ国内では充実しているんだと思います。またTPPに関連して、確かアメリカはどのディーラーでも他社の自動車を販売できるように圧力をかけていたはずなので、アメリカではそれだけ自動車販売の自由度は高いのかも。

翻って日本を考えても、やはり輸入車や外車の販売台数は知れていますので、同じ理由が当てはまると考えられます。新車のインターネット販売が根付けばまた別なんでしょうが、やはり自動車ディーラーの数と販売台数はそのままリンクしていると言っても良いぐらい。

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日本車はデザイン性がいまいち


二番目の理由は、基本的に日本車はダサい。もっと正確に言えば、あまり印象やイメージが残らないデザインをしてる。

やはり所詮は「日本車は大衆車」ですので、デザイン性は二の次みたいなところがあります。まさにTHE平凡。だからといってレクサスのスピンドルグリルまでいくと、デザインとしては厳つすぎる。ましてや日本車を輸入車的な位置付けで考えたら、なおさら立ち位置が曖昧で商品性に欠けてしまうのも頷けます。

そもそも最近でこそ日本車のデザインはマシになった気もしますが別に声高に要求しないだけで、日本の消費者も日本車のデザインに満足してるワケではないんですよね。自動車に限らずJ-POPなんかも聴いていると、日本人の作り手はひたすら「それっぽい」なにかで満足しがち。テーマ性のあるようなカッコ良さって皆無に等しくて、一体何を伝えたいのか分からない。


日本車はリセールバリューが下がりやすい


またヨーロッパでは「資産としての自動車」という位置付けが日本より強固らしい。でも日本車はデザインが平凡なのに、モデルチェンジやマイナーチェンジする度にデザインを大胆に変えてしまうことが多々。

そうすると現在乗っている車種はより古さが際立つので、結果的に再販価格(リセールバリュー)にかなり影響を与えてしまう。ヨーロッパでは日本以上に中古車から新車への流れも強いので「資産的な価値」が目減りしやすい日本車は敬遠されやすい。

キープコンセプトは「せっかくモデルチェンジしたのに?」とついネガティブな印象を受けるんですが、長期的に考えたら「資産的な価値が目減りしない」というメリットがある。ヨーロッパでキープコンセプトが支持される背景には、ものすごく実利的な理由があった。

少し前に「車を買い換える理想のタイミング」という記事でも触れましたが、日本の市場だと新車の価値は4~5年でガクッと買い取り価格が下がってしまう。逆にそれが新車の買い替えを促してる側面もありますが、ヨーロッパの堅調な販売台数を見ると日本も見習った方が良いのかも。

とにかく日本車は二重苦に晒されているらしい。

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各国で売れ筋が全く異なる


そもそもヨーロッパでは日本車がどれだけ人気がないのかを見てみたいと思います。

ちなみに日本人はヨーロッパを「EUという一つの集合体」として画一的に見てしまいますが、いくら国境を簡単に往来できるとはいえ、やはりそれぞれの国は歴史や文化も異なります。当然それは自動車の販売傾向でも現れていて、売れ筋車種が面白いぐらいにハッキリ分かれてる

2015年3月
まずはイギリスで一番売れてる車はフォード・フィエスタ(アメリカ)。三位には同じくフォードのフォーカスが入るなど、イギリスはアメリカの小型車が圧倒的な人気らしい。やはりイギリス国民は同じ英語圏だからこそアメリカ車に親しみを持つんでしょうか?

ちなみにボクソールはGM傘下ではありますが、一応イギリスの自動車メーカーという位置付け。MINIも今でこそBMW傘下ですが、もともとは完全なイギリス車メーカー。国産系ブランドが強いと言えば強そう。

イギリスの販売傾向は他だとフォルクスワーゲンのゴルフやポロは安定して強く、フィアット500やアウディA3など幅広いメーカーの車種が売れている印象。イギリスの人口は日本の約半分なので、新車そのものがめちゃめちゃ売れてる感じ。安倍政権以降、自動車国内生産が連続でマイナスの日本と違って好景気なんでしょう。

そこで日本車の上位を見てみると、トヨタ・ヤリス(ヴィッツ)が7317台。ホンダ・ジャズ(フィット)は4000台以上など比較的人気のように見えますが、それでも1位のフィエスタとは程遠い。ただ一応はこれでもヨーロッパでは日本車が売れている国に入ります。

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ヨーロッパでも基本的に現地メーカーが強い

続いてイタリアは完全なフィアットの牙城。ランキング10位にトヨタ・ヴィッツがギリギリ食い込むなど下の方で日本車は健闘しているものの、やはり日本車がヨーロッパで爆発的に売れてるとは言いがたいです。トヨタ以外ではマーチやジュークなど日産勢が若干健闘している模様。

フランスも同じようにルノーやプジョーといった現地の自動車メーカーが圧倒。ルノーとプジョーしか売れてないと言ってもいいレベル。トヨタ・ヴィッツなどが相変わらずそこそこ健闘しているものの、1位のクリオ(ルーテシア)と比較すると4分の一すら届いてません。

ラストはドイツ。ドイツも言うまでもなく現地のフォルクスワーゲンやアウディといった現地メーカーが強い。ゴルフの販売台数に至っては圧倒的ですが、メルセデスベンツのCクラスが上位に食い込むなど、ドイツは割りと高価格帯のモデルも売れている模様。日本との人口差を考えるとヨーロッパは好景気らしい。

でも日本車も高級なミドルセダン車を多く発売してる。トヨタだとクラウンやカムリ、ホンダだとアコードあたりがドイツでも売れてて良さそうなんですが、ようやくマツダ・アクセラが2700台程度売れてるレベル。決して日本車が人気とは言えなさそう。

ドイツで面白いのが、スズキ・スイフトがドイツで地味に売れている事実。トヨタ・ヴィッツを上回る販売台数を誇ります。スイフトは欧州譲りの足回りが評判ってことらしいですが、本場ドイツで日本より売れているのだから本物の実力なんでしょう。

少し話が脱線しましたが、まとめるとヨーロッパは「現地の自動車メーカーが圧倒的に強い」ということ。イタリアだとフィアット。フランスだとルノーやプジョー、シトロエン。各国の車種が幅広く売れてるのはイギリスぐらいで、ドイツに至ってはフォルクスワーゲン…もといゴルフしか売れていない状態。

それだけ現地の細かい需要にマッチングさせるのは大変。日本と同じようにプリウスやアクアがポーンと売れると思ったら大間違い。しかも売れ筋モデルを見てみると、やはりコンパクトカー(SUV含む)が根強い人気ですので、そういった分野に強いからこそ日本車や韓国車が勝ち残るのは辛いところ。

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VWのゴルフやポロがヨーロッパで異様に強い理由


ただヨーロッパは「保守的なクセに好みがバラバラ」という何とも面倒くさい市場なんですが、一方でフォルクスワーゲンだけは幅広い国で幅広く売れてます。もっと言うならゴルフとポロが大人気。

フォルクスワーゲンは2015年秋頃に割りかしデッカイ不祥事を起こしましたが、それでも2016年のヨーロッパ(EU内)での販売台数を見てみると、そこまでVWの販売は大きく落ち込んでない。例えばイギリスだと2015年4月が18690台に対して、2016年4月が16877台。

むしろ本国ドイツだと2015年4月が62661台、2016年4月が64577台。フランスだと2015年4月が22613台、2016年4月が23319台と販売が増えてる国すらあります。

それだけフォルクスワーゲンの販売網(ディーラー)が根付いてて、あの圧倒的に不動なデザイン性が中古車としてのリセールバリューの高さを維持してる。中古車からの新車を購入するという循環サイクルが文化レベルで浸透してる故に、良くも悪くも大きな変化が起きないんだと思います。

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日産キャシュカイやオーリスはヨーロッパで人気!

Wikipedia
ただ日本車でもヨーロッパで幅広く支持されてる車種があります。それが日産・キャッシュカイキャシュカイ。自分はガッツリと間違えてましたが「キャッシュカイ」ではありません(笑)

日本人にはあまり馴染みがない名前ですが、これを「デュアリス」と名前を言い換えたらピンと来る人は多そう。2013年に新型エクストレイルに統合されたミドルSUVなんですが、海外ではバリバリ現役。前述の画像データを見てもらったら分かりますが、イギリスだとゴルフに次いで5位。1万2000台ぐらい売れてました。

2015年3月
その他のヨーロッパ地域を見ても、キャシュカイの名前はほぼ連ねています。スペインに至っては3000台以上を販売。トルコでも毎月それぐらい売れてて、世界的にも日産・キャッシュカイは人気と言えそう。

そこに肩を並べてくるのが意外にもトヨタ・オーリス。ドイツでスイフトが売れているようにヨーロッパでは乗り味も重要だったりするのかも知れません。

でも日本車が不人気だから悪いってことではなく、逆にそれだけ日本車はヨーロッパでの新車の販売を伸ばす余地がまだまだあるという裏返し。小さい車種が人気のイタリアや圧倒的な新車販売台数を誇るイギリスなど日本車が付け入る隙はありそう。ヨーロッパでも売れるように慣れれば、各自動車メーカーの世界新車販売台数も大きく伸ばせそうです。

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2 件のコメント:

  1. キャ(ッ)シュカイ笑

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  2. 単に関税が10%もかかってるのが原因じゃないかな。
    だって日本車はデザインが頻繁に変わるのが原因だというなら、逆にみたらヨーロッパ車って旧態依然としたデザインを維持してるってことでしょう。
    人間の美的感覚って目まぐるしく変わっていくのにね。
    たとえば美人にしても、10年前の美人と今時の美人って全然違うでしょう。
    普通に関税が原因だと思うね。

    因みにヨーロッパは、とことん日本製を締め出そうとしてて、
    家電製品には14%もの関税を課している。
    14%っていったら、今の消費税の2倍近くですよ。
    日本製が売れるわけがない。

    逆に日本も欧州産に徹底的に報復関税を課したらいいのにと思う。

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