ZEV規制(ぜぶきせい)の意味を説明
ZEV規制とは、アメリカ・カリフォルニア州で行われている自動車の燃費規制のこと。海外では「ZEV Program」と呼ばれることも。読み方は「ゼブきせい」。ZEVとは「Zero Emission Vehicle」の略語で、二酸化炭素を一切排出しない電気自動車や水素自動車・燃料電池自動車のことを指す。ちなみに全米で導入されている燃費規制には「CAFE」がある。
世界一厳しい燃費規制
カリフォルニア州で一定の販売台数を越える自動車メーカーに対して、総販売台数の10%程度を電気自動車か燃料電池自動車を販売することが義務付けられる。つまり大手自動車メーカーほど負担が重くなる傾向があり、世界的にも非常に厳しい規制。そのためメーカーの負担軽減のため、ZEVの対象にはプラグインハイブリッドカーやディーゼルエンジン車も含められるが、2017年以降は主にトヨタ自動車が特異とするハイブリッドカーはZEVから除外される。そのためトヨタが水素自動車・ミライ(MIRAI)の発売を急いだ背景にZEV規制があるとされる。
もしZEV規制を達成できなかった場合は、CARB(カリフォルニア大気資源委員会)に多額の罰金を支払うか、他社からクレジットを購入する必要がある。そのクレジットによって多額の収入を得ているテスラモーターズといったメーカーも存在する。
規制対象メーカー
カリフォルニア州でZEV規制に対象になっている自動車メーカーは6社。トヨタ自動車、日産自動車、ホンダ自動車、GM、フォード、FCA(クライスラー)。2017年以降は、マツダ、フォルクスワーゲン、現代自動車、起亜自動車、BMW、ダイムラーが規制の対象に入る。そのためメルセデスベンツといった高級車メーカーですら、こぞってプラグインハイブリッドカーを開発する理由はやはりZEV規制が背景にあるとされる。
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