2014年6月5日木曜日

ノアヴォクに食われるプリウスα、タント首位ド安定もメーカー別トップはスズキ-14年5月新車販売

http://www.jada.or.jp/contents/data/ranking.html
2014年5月の新車販売台数が発表された。それを見ると、まず普通車の落ち込みがハンパない。1万台を突破してるのが、ホンダ・フィットとトヨタ・アクアのみ。

つまりトヨタ・プリウスは先月に引き続いて、1万台を割った。ほぼヴォクシーと変わらないレベルにまで落ち込んだ。というより、ヴォクシーの伸びがハンパない。前年同月比より、約3.7倍。

プリウスαの需要が完全にノアヴォクに移行

だから、プリウスはHV化されたノアとヴォクシーに食われてると表現してもいい。先月も同じことを書いた気がするけど、プリウスの専売特許だったハイブリッドエンジンが解禁されたことで、「敢えて選ぶ」メリットがなくなった。

その中でも、7人乗りの『プリウスα』というグレード。おそらくノアヴォクがHV化されるまで、「ハイブリッド版ミニバン」の代わりとして選ばれてたと思う。だから、その需要がごっそり無くなったことは間違いない。

値段もプリウスαは270万円台。ノアヴォクHVの290万円~300万円と大差がない。このクラスを購入してる世帯は、ちょっと無理をすれば買える値段。

もちろん来年以降にプリウスはフルモデルチェンジされるようだから、消費者が「買い控え」してる可能性もある。ただそれでもノアとヴォクシーの存在感は凄まじく、カローラも地味に伸ばしてるので、その影響も無視できない。

プリウスが「ハイブリッド」という専売特許を失った事実は重い。来年以降のフルモデルチェンジでどこまで挽回できるか、トヨタの次の一手に今から興味津々。

ヴィッツとパッソ マイチェン後の販売台数は微増

そして新エンジンを搭載して、大幅に燃費を伸ばしたトヨタのヴィッツとパッソ。最近CMでも見かけますが、販売台数がどうなったかといえば、前年同月比より1.1倍から1.2倍程度と微増。まずまず、といった感じ。

ただマイナーチェンジをしたばかりのラクティスは1337台で、ギリギリ30位。前年同月比よりも減少。正直心許なさすぎる数字ですが、これから伸ばしてくるんだろうか。

SUVは変わらず好調も…


ホンダ・ヴェゼルは約7900台で、6位。カローラに次ぐ順位だから「絶好調」と表現してもいいでしょう。11位には高級SUV・ハリアーが食い込んでたり、SUVというジャンルは依然好調。

ただマツダ・CX-5を見ると2197台で、23位。やや落ちてきてるのか。マツダ車で言えば、デミオはその下の24位。ちょっと全体的に奮ってない印象。スイフトとソリオが19位20位だったことを考えると、スズキはそこそこ健闘してる印象。

日産・ノートやセレナはほどほどに売れてるが、フィットやアクアに肩を並べるような核が欲しい。

追随を許さない王者タント、スズキ・ハスラー微減のワケ

http://www.zenkeijikyo.or.jp/statistics/tushosoku/1405tushosoku4.htm
一方軽自動車は、ダイハツ・タントが圧倒的首位。先月よりやや台数を落としたものの、もはや他を寄せ付けない。

ただ2位がワゴンR。それを象徴するかのように、スズキも全体としては安定。先月に引き続いて、メーカー別ではダイハツを抜いてトップを維持。

アルトの下げ幅は大きいものの、前年同月比ではそこまで落ち込まず。軽No1カワイイ「ラパンショコラ」のCMをバンバン打ってるおかげ?

とは言え、スズキが50921台に対して、 ダイハツは50494台と差が縮まってる。おそらく来月以降は、またダイハツがトップを維持する格好か。

そこで気になるのが、スズキ・ハスラー。人気だ人気だと言われつつも、販売台数はなかなか1万台を超えない。先月に至っては6482台と、むしろ700台ほど落としてる。

この理由は、おそらく「生産スピードが上がらない」こと。ハスラーのカタログを見れば分かるように、色んなオプションが用意されてて、その一つ一つがオシャレでポップ。実際、2トーンカラーなどオプションをたくさん付けて購入してる人も多い。だからメーカーさんとしても消費者としても苦しい所。

一方、一時期はスズキに迫る勢いだったHONDAは、好調の牽引役だったN-BOXの不調が響く。N-WGNなどは前月より販売台数を伸ばしてるものの、N-BOXだけは減少。やはり王者タントの存在が大きそう。

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