2015年11月23日月曜日

全自動運転者普及で未来がどう変化するか考えた!運転免許は不要になる?

2020年を目処にトヨタ自動車などは全自動運転車の実用化を目指してるらしい。

全自動運転車が普及すれば運転免許が不要になるというウワサもありますが、社会がどう変わるか予想してみた。


飲酒運転は摘発されなくなる?

2000年代から、飲酒運転に対する批判が急激に激しくなりました。アルコールの影響で判断力や瞬発力が低下するので、それだけ悲惨な大事故が起きやすい。その結果、厳罰化や警察による摘発も強化されました。最近では同乗者だって罰せられます。

昔親戚の集まりでも、90年代までは叔父さんとかがビールをガブガブ飲んで、そのまま車に乗って帰宅することが平然とありましたが、最近では一切そういうのがなくなりました。警察こわい((((;゚Д゚))))ガクブル

ただ全自動運転車は言うまでもなく、自分がハンドルを握る必要がない。建前上は「全員が同乗者」のようなもの。道交法65条には「酒気を帯びて車両等を【運転】してはならない」と書かれてありますが、少なくとも誰も運転してない以上、おそらく飲酒運転を警察は立件できなくなるはず。でも運転する主体が明確に書かれてないので、「車が動いてること自体がアウト」と解釈されてしまうと無理やり警察が立件してくるかも知れませんが…。

例えば目的地を設定した時間などの履歴は残ると思うので、「自分は運転していない」という立証もドライバーは比較的簡単だと考えられます。この飲酒運転と同じ理屈で、スマートフォン操作などの交通違反の取り締まりも減りそう。

この延長線上で、例えばノンアルコールビールは急激に需要が減ると思います。酔いを気にする必要がなくなるとしたら、たとえモラル的な問題があったとしても、昔のようにガブガブ飲み始める人も少なくないはず。また同じ理屈で運転代行サービスも未来は暗そう。

運転免許はやっぱり必要?

冒頭でも触れましたが、続いて「運転免許が必要か?不要か?」という疑問。車を運転する技術や経験が必要なくなるので、免許センターに通って技術を身に付ける必要がなくなる。つまり誰でも自動車が運転できる時代が来そう。

ただ結論から書くと、今後も運転免許が【必要】だと考えられます。

何故なら、フルで全自動運転が可能だとしても、基本的には「自分で運転することが多い」はずだから。例えば、毎回目的地を設定するのは激しくメンドー。また急いでる時や忙しい時は、少し語弊がありますが、制限速度をチマチマ守ってるわけにもいかない。つまり全自動運転技術が確立されても、所詮は一時的に使用される機能に過ぎません。

だから車からハンドル・ステアリングまで無くせば分かりませんが、全自動運転の技術が確立されることイコール「自分で100%運転しない」保証には繋がらない。今後も運転免許の必要になってくるはず。先程は飲酒運転の摘発が減るかもと書きましたが、無免許運転やスピード違反の取り締まりは今後もやはり行われそう。

そもそも道交法に関する知識は必須なので、そこまで自動車の電子化が進めば、むしろICチップが入った運転免許を差し込まないとエンジンやモーターが起動しなくなるように法改正されるかも。

物流など企業活動が変わる!?

全自動運転車は「個人の使用」ばかりがクローズアップされますが、むしろ「法人や企業による使用」が活発になる気がします。

例えば、トラック。Amazonや楽天市場といった通販サイトが人気になって、近年ではトラックで荷物を運ぶことが激増しました。物流業界は色々と虐げられていたりもするようですが、夜中の配送でもトラックドライバーが寝続けることが可能ですから運転手さんの負担が減るかも知れません。結果、トラックドライバーの求人に応募する人も増えそう。

ただ先程は運転免許はやっぱり必要と書きましたが、逆に大型免許など特殊な免許が不要になる可能性はありそう。最終的に荷物をお客に届ける場合は別かも知れませんが、高速道路を使って配送センターから配送センターへ運ぶ場合、敷地内から敷地内へ移動してるに等しいわけで、誰が乗っても問題ないってこと?

二種免許はどうなる?

続いて気になるのが二種免許。小型(タクシーや運転代行サービス)から大型(バス)まで様々ありますが、お客さんを乗せて車を走らせるには必要な免許。でも全自動で運転することが可能になればドライバーの技量は問われなくなるので、「お客様を無事にかつ快適に目的地までお送りする」という建前も不要になります。

つまり同じく二種免許も不要な時代へ?

タクシーやバス業界も人手不足と言われて久しい業界だから、全自動運転技術が導入されれば求人状況が好転するかも。また、客目線で考えるとプログラムが最適なルートを導き出して移動してくれるので、タクシーが遠回りしてイライラさせられることは減るかも。

特にバスは決められたコースを定期的に周回してることが多く、コストカットを進める行政の思惑もあって率先的に導入される気がします。また、格安の夜行バスは再び活況づきそう。ドライバーの過酷な労働状況から悲惨な大事故が立て続けに起きて法律が厳しくなりましたが、全自動運転化で運転手さんの負担は確実に減るので安全性はむしろアップするはず。

ただ、その分だけ「誰でもできる仕事」が増えてしまうので、給与水準は更に全体的に下がる可能性が。基本的には企業側としたら人材を簡単に確保できる分、労働者側が喜べる状況になるかは不明

もちろんトラックやバスは車体がかなり大きく車重も重いので、普通乗用車の自動運転技術のシステムがそのまま導入される可能性は低そうですが、少なくとも今書いたような未来は案外早く訪れる気がします。

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