そこで俺たち車ユーザーの味方である「JAF」が車内温度を下げるための有効策(ユーザーテスト)を調べてくれたらしい。冷却スプレーは有効なのか?スモークフィルムは有効なのか?やはりエアコンを使うしかないのか?いろいろとまとめてみました。
車体色が黒色(ブラック)だと温度の上がり方は違う?
ちなみに初っ端から軽く話を脱線すると、車体カラーの違いで車内温度に大きな差が見られます。ベストカー8月26日号 |
ただ場所が悪名高い埼玉県熊谷市。7月8日にテストをして最高気温がなんと37.3℃。さすがにここまで気温が上昇する地域も珍しいので参考程度に留めておくべきだと思いますが、やはり黒色は熱を吸収してしまうのは事実な様子。車は表面積が広いので、太陽光がそれだけ当たるので尚更だと思います。
しかも素材にも寄るんでしょうが白色のアリオンのダッシュボードは88.8℃。こんだけ車内温度が上がってしまうと、温度を低い場所を探すのは困難でしょう。あらゆるものが溶けてしまうのも頷けます。車内にスマホを置き忘れたらきっと爆発する。赤ちゃんや幼児を一人で置き去りにするなんて論外です。
だから逆に考えると、紫外線や日光をカットするスモークフィルムやカーフィルムあたりは一定の効果を発揮するということ。エアコン効率的に使って温度を下げる点でも有効な対策と言えます。
最適な対策は窓全開でエアコンを使え?
そして本題。JAF8月9月号 |
ただそれらを超える最も効率的な方法が、実は窓を全開にしてエアコンをガンガン付けること。
正確には最初の2分間だけ外気導入に設定して走行。そして窓を閉めて内気循環にして3分間走行。これだけで普通にエアコンを使用するよりも、時間的には半分程度で車内温度をグーンと下げられる。
普通はエアコンを使用するとまず窓を閉める方が多いと思いますが、実はエアコン使用時は窓を閉めちゃいけない。むしろまず窓を開けるべきという衝撃の新事実。
最初は車内にこもった熱気を外に出せ!
理由はシンプル。車内温度が60℃も70℃もなってくると、まず車内に溜まった熱気を外に放出する必要がある。少なくとも放出した方が効率的にエアコンが効果を発揮する。ベストカーでも実験してしましたが、ドアを繰り返し開閉するだけで車内温度が54℃から45℃までかなり下がったそう。前述のJAFの画像でも載っていますが、冷却スプレーなんかよりもドアの開閉だけで車内温度がグーンと下がってます。
だからエアコン+窓全開は嫌だという方は、まずドアを何度か開閉した後にエアコンを使って走行するのも効果的な対策だと思います。そちらの方が時間的燃費的に有効な手段かも。
ちなみに車体に大量の水をぶっかける方法もJAFは試したそうですが、車内温度は1℃も下がらなかったらしい。むしろ急激な温度差から塗装にシミができる危険性が発生します。やはり車内にこもった高温の空気をいかに外に排出するかが肝要のようです。
おすすめの納涼カー用品はどれが実用的?
ラストは車内温度を下げるための「おすすめカー用品」を考えてみた。まずは冷却スプレー。JAFの実験結果にもありますが、冷却スプレーは意外と役立たず。部分的に冷やすことはできても、車内全体の温度を下げることはまず不可能と言えます。
また車内で冷却スプレーをガンガン使用した場合に一番怖いのがタバコ。ライターを使った瞬間に引火して、車内全体が燃え盛る可能性もあります。実際そういう事故は毎年何件か発生しているので、割りと大きなデメリット。車外に出て冷却スプレーを使うにしても、素直にコンビニやスーパーなどに足を運んで涼んだ方がマシでしょう。
敢えてドライバー自身を冷やすために買うのであれば、100均でも売ってる瞬間冷却パック。10分20分程度しかもちませんが、それでも確実に安全にドライバーを冷やしてくれます。保冷剤なども無難に有効。
ソーラーファンやハンディー扇風機といった類いも、やはりおすすめの有効な対策とは言えません。所詮は微風程度の威力しかないので、エアコンの冷気を車内に循環させる程度の効果しかないでしょう。何度も書きますが、ドアを開け閉めするのが効果的。というか、それで十分。
ただファン付きのスマホスタンドは有用。車内温度を下げることが難しくても、スマホそのものの発熱温度をダイレクトに下げることが可能。例えばカーナビのスマホアプリを使っている方は重宝しまず。おそらく春や秋ごろでも活躍するはず。話題のポケモンGOでも有用か?(笑)
あとは「クールクッション」というカー用品。ファンが付いててシートのクッション部分から空気が流れ出る。お尻や背中といった密着する部分はどうしても熱がこもりがち。そこに風が直接流れこむことで体感温度がグッと下がる、という寸法。普通のオフィス用品として使うことも可能なので汎用性は高め。
他にも似たようなファンが付いたチャイルドシートなんてのも売ってたりします。世の中、考える人は考えるもんです。エアコンの空気だと直接当たると赤ちゃんには冷たすぎるので、エアコンの温度を少しだけ上げてこういったものを使った方が健康には良いのかも知れません。
でも車内の温度全体をグッと下げるほどのカー用品はないのが実情でしょう。やはり前述の通りドアを何度か開閉するか、エアコンをきかせる以外の有効な対策はないと言えます。体内に熱が溜まると簡単には放出できず、熱中症になってからでは遅いのでエアコンは常用しておきましょう。
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