軽量化による体感的な加速アップ
走り出しはスムーズなもの。別段パワフルではないが、重苦しくもない。必要十分といったところだ。(中略)アイドリングストップを行うが、それからの再始動は、非常にスムーズで振動が少ない。これもスズキのマイルドハイブリッドならではのメリットだ。鈴木ケンイチさんの試乗レポート。新型ソリオが100kg近く軽量化されたこともあって加速がスムーズ。なんといっても超高張力鋼板(980MPa)の使用率が1%から16%まで増やしたのが大きい。エンジンそのものは変わらずセルモーターで起動するようですが、再始動もスムーズっぽい。
http://magazine.kakaku.com/mag/hobby/id=2214/
さらに圧倒的なのは加速や乗り心地の質である。前述したように完全新作だが、パワースペックはまるで変わりない新型ソリオ&ソリオ バンディット。なにが違うんだろう…と一度アクセルを踏んでみたら大違い。まずは発進加速が今まで以上にスッとなめらか。小沢コージさんの試乗レポートでは、新型ソリオは明らかに出足のスムーズさが増しているそう。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20150910/1066316/?ST=life&P=5
モーターアシストのない先代モデルに対し、アクセルを深く踏み込んで加速した際の力強さは明確に異なる。発進から2~3秒間、ああアシストされてグイグイ進むなぁという感覚が顕著。新型ソリオはグイグイ進む。
http://carview.yahoo.co.jp/article/testdrive/20150907-20102556-carview/5/
パワーフィールは1.2リットルモデルとしては十分。加速時にはマイルドハイブリッドとしてモーターアシストが入るので、しっかりと力強く加速していく印象がある。といった試乗レポートなど、新型ソリオのマイルドハイブリッドはエンジンの出力を補う仕組みになってるのでトータルのパワー感は増えませんが、やはり加速性能といった面では軽量化が功を奏してる印象。
http://response.jp/article/2015/09/12/259904.html
『driver』11月号の一条考さんの試乗レポートでは、「アイストからの再始動がスムーズ」「マイルドハイブリッドとの組み合わせも違和感がない」「加速は意外なほど軽快」。『ニューモデルマガジンX』11月号では「上り坂ではクルマが後ろから押されているかのように速度が増す」「発進からのストレスを感じることは少ない」といった意見が目立ちます。
マイルドハイブリッドとは、いわゆるワゴンRなどにも採用してるSエネチャージ。ただ搭載してるモーターは0.7kW(3.1馬力)ほど強くなってるそう。車体の軽さも相まって、+3馬力でも侮れない。今年中にも発売されるというウワサのストロングハイブリッドへ期待が膨らむばかりです。
ハンドリングはハイトワゴンらしく、ゆったりとした安定志向。非常に素直に曲がってゆく。(中略)高速道路に持ち込んでみると、時速100km程度では安定感も十分。
鈴木ケンイチさんの試乗レポートでは、新型ソリオのハンドリングは素直。ソリオはハイトワゴン系ではありますが、高速道路でも安定感は及第点らしい。
操舵に対する反応は、スズキ車に多いパターンで背が高い割に機敏な印象だ。峠道などでは良く曲がる。この時にはボディの傾き方も相応に拡大するが、前後にスタビライザー(ボディの傾き方などを制御する棒状の部品)を装着した「ハイブリッドMX」以上のグレードなら、挙動の変化が穏やかに進むから不安はない。前後のスタビライザーが効果を発揮し、峠道でもよく曲がってくれるんだそう。ソリオは普通車ですから全グレードに標準装備しても良いのかも。新型ソリオは加速感だけではなく、高速安定性といった走りの面でも納得のいくレベルという意見が多め。
http://autoc-one.jp/hikaku/2361585/
静粛性や乗り心地も上々
でも車体が軽量化されれば、その分だけデメリットも増えるイメージ。特に静粛性や剛性の部分。ただ『カートップ』11月号の青山尚輝さんの試乗レポートによると、新型ソリオの静粛性が高いそう。前後席同士で小声で会話ができるとのこと。
さらに乗り心地だ。前述の軽さ以上に実はボディー剛性が増し、リアサスも今回からFFモデルにはシンプル&高剛性のトーションビーム式を初採用しており非常にしなやか。小沢コージさんの試乗レポートでは、新型ソリオの乗り心地も良いらしい。どうやら軽量化と同時に、車体の剛性感もアップしてるっぽい。ホンダ「フィット」も目じゃないと思えてくる、という意見もありました。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20150910/1066316/?ST=life&P=5
『driver』11月号の一条考さんの試乗レポートでは、やはり「乗り心地はしなやか」という意見。ただそれ故にソリオバンディットには専用のサスペンションが欲しいという意見も。確かにソリオバンディットは価格も価格なので、ちょっとしたプラスの味付けがあって良いのかも。
またリヤシートの質が良く、長時間乗ってても疲れにくいそう。「Bピラーにしっかりとしたグリップがある」ので乗り込みやすいといった評価も。ソリオのライバルと言っていいかは不明ですが、トヨタ・シエンタにはスライドドアにグリップもどきはありますが、強度が弱く過度な負担はかけてはダメだそう。
『カートップ』11月号の青山尚輝さんの試乗レポートではべた褒め。「乗り心地はクラスを超えた、サスがよく動くしっとり、しっかりしたタッチで至極快適」。「段差などでのフロアやステアリングのブルブル感は皆無に近い」などなど。新型ソリオは超軽量化ボディでも剛性感は高そう。
確かに軽くなれば燃費には利点あるが乗り心地は悪くなり、走行安定性も良くない。ただシートに関しては柔らかすぎるという意見もあったりします。
フロントシートのやわらかさでごまかしてる感じがする
あのフロントシートは安定しなく、変に揺れるから腰に良くない
シートが旧型並みに硬かったらちょうどよかったのに
http://minkara.carview.co.jp/en/userid/313915/blog/36421503/
背もたれはやや不自然に柔らかく、腰骨の上側あたりを中心に硬めにすると良い。現状では着座姿勢が少し安定しにくい。渡辺陽一郎さんの試乗レポートでは、シートに対する指摘が。でもここらへんは自動車のシートに限らず、ベッドや敷布団など「固いのが良いか?柔らかいのが良い?」と好みが分かれる部分でもあるのかなと思いますが。
http://autoc-one.jp/suzuki/solio/report-2332445/0004.html
視界に死角なし
ただシートの着座位置は旧型ソリオと同様に高く、フロントガラス面積も大きいので、視界は良好という意見が多いです。『driver』11月号の一条考さんの試乗レポートでは「死角が少なく見切りが良い」。『カートップ』11月号の青山尚輝さんの試乗レポートでは、「身長172cmでもドライビングポジションを一番下にセットしても、インパネ周りを見下げる着座位置の高さ」「視界全方向爽快」。
ただ『カートップ』11月号の青山尚輝さんの試乗レポートでは、「ステアリングが手前に来すぎているのでテレスコピック機能が欲しい」とのこと。ソリオは女性(若いママさん)をターゲットにしてる節があって、男性目線からはこういう指摘もあります。確かに室内空間が広いが故に、位置を調整する機能を増やしても良いのかも?
新型ソリオの室内空間は、やはり全長3710mmと思えない居住性の高さ。旧型ソリオより全高は-20mmと下がってるらしいですが、室内高はほぼ変化なし。しかも更に旧型ソリオよりも前後席空間+10mm。そういった面での乗り心地はアップ。
またダイハツ・ウェイクに触発されたのか、荷室下にも更に収納空間が用意されていたり、新型ソリオはポケット収納など実用性の点でもかなり向上してるっぽい。
実燃費はどれほどか?
試乗をまとめたついでに、新型ソリオの実燃費もまとめてみたいと思います。実際に走ってビックリ。メーターをリセットし、空いている街中を走り出すなり15km/L台、18km/L台と伸び始めて、高速道路に入ったらすぐ20km/L台に突入し、距離にして30kmを過ぎた時点で23.0km/L! さらに一般道を走って42kmを超え、戻った時点で21.8km/L!!小沢コージさんの試乗レポートでは、新型ソリオの実燃費は21.8km/L。高速道路を走行中はリッター23.0キロと更に増えます。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20150910/1066316/?ST=life&P=5
『driver』11月号の一条考さんの試乗レポートでは、新型ソリオの実燃費が24.5km/L。高速8割一般道2割という条件。走行距離がどの程度かは不明。
納車後1週間で500kmほどをエアコンも使用しながら普通に走って実燃費19.6km/lでしたこちらは一般ドライバーさんの燃費報告ですが、500km近く走行して実燃費が19.6km/L。誰でも書き込める掲示板なので信ぴょう性は一先ず置いておいて、なかなか優秀。
http://hope.2ch.net/test/read.cgi/auto/1443222412/42
『ベストカー』10月26日号 |
ただ同企画で計測された新型シエンタ(ガソリン)の実燃費が10.8km/Lだったので、決して悪い数値とは言えません。また走行距離が6.6km(講談社付近をウロウロ)と短かった測定だったので、もう少し長距離を走行したら実燃費がもう少し向上したのかも。
ちなみに大人二人+60kg(子供二人分)という別の計測では、残念ながらその条件では新型ソリオは計測されてない、新型シエンタの実燃費が18.0km/Lだったことを考えると、新型ソリオもそれと同条件だったらリッター20キロ前後に迫れそう。
まあ大人4人を毎日乗せて走る機会は少ないと思うので、少なくとも日常的に使ってる分にはベストカー以外で報告された実燃費に近い数値を叩き出せるのかなと思います。やはりソリオにもいち早いストロングハイブリッドの投入が待たれるところです。
価格は高い?お手頃?
唯一の「う~ん」が価格。自動ブレーキ付きで最も安い『ハイブリッドMX』は175万5000円。ただ200万円以下の車種で新型ソリオに匹敵する自動ブレーキを装備できる車種は存在しない。今や安全ってプライスレス。といった点からすれば優れた燃費を含め、なかなか魅力的かもしれません。最後は国沢光宏さんの試乗レポート。
http://allabout.co.jp/gm/gc/458300/
新型ソリオは価格もアップして決して割安とは言えなくなったものの、高性能な自動ブレーキを搭載してるのは現状ソリオだけ。それについて遠回しに評価されてます。実際、自動ブレーキのクオリティーを考えると、スズキ・デュアルブレーキサポートに比肩する車種は少ない。
例えばシエンタにもセーフティーセンスCが設定されてますが、対象が歩行者だと車両をストップできない。ソリオの自動ブレーキでは、歩行者が相手でもストップできる。セーフティーセンスCでは車速30km/hまでなのに対して、ソリオの自動ブレーキは車速50km/hでもギリギリストップできる。
しかも両者の価格差はたった5000円程度。スズキのデュアルブレーキサポートはコストパフォーマンスで抜きん出てると言っても良い。ましてやファミリーカーという視点で評価したら、これほどの魅力はない。ただ国沢さんはサイドエアバッグが設定されてないと怒ってもいます。
まとめ
新型ソリオの試乗レポートを読んでいくと、とにかく軽量化に伴う低燃費化+加速感の良さが評価されてます。想像通りといえば想像通り。室内空間の広さは相変わらず素晴らしく、見た目の質感アップも含めて、商品としての魅力は格段にドーン!といった感じ。シートについては評価が分かれるものの、小回りが効く車体の小ささなのに室内空間が圧倒的に広い…という独自路線はこれからも堅調に支持されそう。ソリオの最小回転半径が4.8m、シエンタが5.2~5.8m。この差を見たら、ソリオのハンドルの取り回しのしやすさは一目瞭然。
個人的に意外だったのが、新型ソリオではセンターメーター化したんですが、試乗ではそれに対する批判がありませんでした。意外にみんな気にならない部分なのか。まあ新型プリウスも相変わらずセンターメーターですしね。
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