上:Audi・Q2、下:トヨタ・ハリアー |
最近発売されたAudi・Q2のCM動画が再生回数100万回を超えるなど世界的に大人気。トヨタ・ハリアーも最近ターボエンジンを搭載するなど大幅にテコ入れされました。
果たしてQ2とハリアーはどっちがおすすめのSUVなんでしょうか?輸入車に興味がない方も、敢えて比べることで国産SUVの良さも見えてくるはず。
Q2とハリアーの見た目や車体サイズの違いを比較
まずは両者の内外装から比較したいと思います。
上:アウディ・Q2、下:トヨタ・ハリアー |
最近ハリアーはマイナーチェンジして、フロントグリルの形状が変わったりしたんですが、それでもどっちが見た目の質感が高いかを判断すればいいかは正直迷います。黒いバンパーガーニッシュの有無を考えると、よりSUVらしいのはQ2か。
ちなみに車体サイズは大きく違います。比較画像だとほぼ同サイズに思えてしまうのが恐縮ですが、具体的にスペックを確認しておくとQ2は4200×1795×1500mm(全長×全幅×全高)に対して、ハリアーは4720×1835×1690mm。
ハリアーはQ3より一回りほどサイズが大きい計算。つまり、ハリアーはQ2よりも二回り程度は大きくなります。Q2は「アウディ最小コンパクトSUV」として販売されてるんですが、ミドルクラスSUVのハリアーと比べるとより小ささが強調されはず。
もしQ2とハリアーを横に並べて比較すると、多分コンパクトカーと5ナンバーミニバンぐらいの違いを感じるかも知れません。
内装やインパネの質感はハリアーがおすすめ?
続いては内装やインパネ周りといったインテリア周辺を比較したいと思います。
上:アウディ・Q2、下:トヨタ・ハリアー |
当然、ハリアーの方が二回りほど車体が大きいわけですから、室内・車内の広さも断然Q2より広い。後席空間であればアウディQ2はギリギリ許容範囲内(コンパクトカー級?)に対して、ハリアーは圧倒的に広い空間を保持しており、まさに余裕たっぷり。荷室ラゲッジスペースもQ2よりハリアーが大きい。
ハリアーはシートの乗り心地もQ2より優れており、シート表皮の触り心地も質感が高い。「フォルクスワーゲンのそれ(水野和敏氏)」という評価もあるなど、Q2の内装は高級ブランド・Audiらしさよりもやや大衆車寄りかも知れない。
車両価格から考える新型Q2とハリアーのおすすめ度
続いては、価格帯の違いを比較。
まずアウディQ2の価格が299万円~405万円。一方、ハリアー(ガソリン車)の価格が294万円~378万円。ハリアー(ターボ)が338万円~405万円。ハリアー(ハイブリッド)の値段が377万円~460万円。
Audi・Q2の価格は300万円を切ってますがやや捨てグレード感があるので、おそらく実際に購入しようと思うと装備をつけると300万円台前半を超えるはず。
そこで売れ筋になりそうなミドルグレード同士で比べると、Q2とハリアーターボの価格帯がほぼ同じ。Q2は「1.0 TFSI sport」の価格が364万円に治して、ハリアー(ガソリン車)が329万円、ハリアー(ターボ)が351万円。
でも走りについては後述しますが、Q2のターボエンジンは1.0Lの排気量に対して、ハリアーターボは2.0Lですから排気量は倍ほど違う。車体サイズの違いも合わせると、トヨタ・ハリアーはQ2のような欧州SUVと比べると意外とコスパは高い「プレミアムSUV」と言えそう。
【エンジン】走りや乗り心地を比較してみる
続いては走りや加速性能の違いを比べたいと思います。
既に【評価】アウディQ2の試乗感想や【評価】トヨタハリアーの試乗感想などはレビュー済みではありますが、とりあえず価格帯が同じぐらいの「Q2 1.0 TFSI sport」と「ハリアー PREMIUM」の比較してみる。
前者のQ2は1.0L直3ターボに対して、後者のハリアーは2.0L直4ターボになります。
ただ結論から書くと、ハリアーターボの方が走りは上。
とにかくハリアーターボの走りはトルクフル。BMWの2.0Lディーゼルターボを凌ぐほど力強い。ダウンサイジングターボにありがちな高回転域の加速の伸びの弱さみたいなもんが少ない。
もちろんQ2の1.0Lターボも街中走行では十分なレベルだと思いますが、それでも敢えてQ2と比べるとしたら1.4Lターボじゃないと話にならないでしょう。
またハリアーは乗り心地もベンツGLAなどと比較しても上質。
ハリアーのベースはRAV4だから結構古いのかと思いきや、ベストカーさんの比較記事ではハリアーの乗り心地の良さを高評価。Audi・Q2の乗り心地も決して劣るわけではないものの、やはり平凡さは否めないか。
もちろんQ2にも優れた部分があって、例えばハンドリング性能は優秀。
ハリアーと比べると、Q2は車高の低さや最小回転半径の短さも手伝ってキビキビ曲がってくれる。SUVとカテゴライズされているものの、そんなことを一切感じさせないフットワークの良さがQ2にはあります。
そのため街中での走りは意外とハリアーより楽しいかも知れない。
実燃費は意外にもQ2がおすすめ?
ラストは実燃費を比較したいと思います。果たしてQ2とハリアーはどっちが燃費性能に優れてるのか?
ベストカー8月26日号 講談社 |
ベストカーさんの比較記事を参考にすると、Q2 1.0Lターボの平均燃費は15km/L以上だったのに対して、ハリアーターボの実燃費は12~13km/L程度。リッター数キロほどハリアの燃費を上回る計算。
実際、カタログ燃費そのものがQ2がハリアーより低燃費。ハリアーターボがQ2よりカタログ燃費で7km/L程度引き離されてるので、おのずと実燃費でもそれ相応の差が生まれてしまうということ。
ただ燃費達成率で比べるとハリアーはほぼ100%に対して、Q2は平凡な70%台に留まります。またQ2は欧州車にありがちなハイオク仕様車。だからQ2ターボとハリアーターボでは思ったほどの燃費性能に違いはないと評価することも可能か。
ちなみにQ2の1.4Lターボエンジンのカタログ燃費は17.9km/Lですから、そのためそちらに関してはハリアーターボの実燃費とほぼ大差はないと予想できます。
○実燃費を純粋に求めるならハリアーハイブリッド一択
じゃあハリアーがQ2より燃費性能が劣るのかと言えば、もちろんNO。
何故ならハイブリッドエンジンを搭載したモデルを発売してるから。ハリアーハイブリッドのカタログ燃費が21.4km/Lなので、少なくともQ2の1.0Lターボと遜色ない実燃費が出るはず。
しかもハリアーハイブリッドは排気量が2500ccとアップ。そこにQ2にはない4WDの走破性も加わって、2.0Lターボとは違った力強さを味わえるはず。
吸音材がふんだんにあしらわれた車内の静粛性も相まって、ハリアーハイブリッドの走りは「プレミアム感」という点では更にQ2を上回るかも知れない。
アウディ新型Q2とトヨタ新型ハリアーの違い比較まとめ(評価評判口コミ)
以上、Audi新型Q2とトヨタ新型ハリアーの徹底比較まとめでした。価格帯がほぼ似てる両者なので、読んでくれてる方にとっても非常に比べやすい人気SUVなのではなかったでしょうか。
ハリアーはエンジンラインナップが豊富な上、車体サイズも大きいので室内空間も広い。また走りだけではなく内装の質感も上質など、相手がAudiとはいえ普通に良い勝負ができてる印象。きっとQ2より更に大きいQ3と比較しても、ハリアーは十分健闘しそう。
もちろん価格が価格だけにハリアーは簡単に購入できるSUVではないものの、クルマ選びに輸入車が入ってくる方には全然候補車として上がってくるはず。国産車だからといってスルーするのはもったいない気がします。国産SUVは最近頑張っている模様。
ちなみに【比較】アウディQ2とトヨタC-HRや【比較】Audi・Q2 vs Q3なども興味があればご覧ください。
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