ただ翻ってみると、同年1月にはトヨタ新型ヴィッツもマイナーチェンジが行われました。その時の目玉もやはり「ハイブリッド化」。新開発ということではなく、アクアのハイブリッドシステムがヴィッツにも搭載されました。ちなみに「アクア vs ヴィッツハイブリッド」の比較記事も良かったらご参照くださいませ。
そこで今回はホンダ新型フィットとトヨタ新型ヴィッツを徹底比較してみました。ヴィッツもついにフィットハイブリッドとようやく同じ土台に上がれたということで、果たして燃費性能はどっちのハイブリッド車が優れているんでしょうか!?
もしフィットとヴィッツの購入を考えている方は是非参考にしてみてください。
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見た目・エクステリアの比較
まずは内外装を比較したいと思います。
左:新型ヴィッツ、右:新型フィット |
一方、新型フィットのデザインはメッキ感が強いこともあってか質感は高め。また左右のエアダクト(フォグランプ周辺)を敢えて繋げることでワイド感も演出されている印象。新型ヴィッツと新型フィットの見た目の違いは「ノーマルグレードとカスタムグレードの違い」ぐらいある気がします。
敢えて同系色の車体カラーで比較したからこそ、両者の違いがより伝わるはず。
内装の質感はどっちがおすすめ?
続いては内装やインパネ周りを比較したいと思います。新型フィットも新型ヴィッツも売れ筋グレードの価格は130~140万円程度。果たしてどっちの質感が高いのか。
上:新型ヴィッツ、下:新型フィット |
例えば自発光式メーターやシュッとしたステアリングのデザインなど、他のコンパクトカーと比較してもフィットの質感は少なくとも低いレベルではないはず。素材の質感などコンパクトカーの中では触り心地も良いはず。
やはりというのか、新型ヴィッツの内装はどこか古くささは否めません。またシートの質感(触り心地や座り心地・サポート性)も新型フィットと比較すると、やや見劣りすると思います。フィットは「コンパクトカーの王様」と表現されることもありますが、全体的にそつがなくクオリティーが担保されています。
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室内の広さは新型フィットがおすすめ
続いては室内空間の広さを比較したいと思います。いくらコンパクトカーでも軽自動車が人気の日本では、それなりの広さは確保してほしいのが本音。果たして新型フィットと新型ヴィッツはどっちが広いのか?
カートップ5月号 撮影:小林健 比較:マリオ高野 交通タイムス社 |
例えば後席シートの広さを比較しても、ヴィッツよりフィットの方がニースペースに余裕があるのは一目瞭然。もちろん比較写真を見る限り、新型ヴィッツのニースペースそのものはギリギリ耐えられるレベルに見えます。
でもトヨタ・ヴィッツは意外と天井が低い。特に左右にかけて低くなるため、もし5名乗車の後席端っこに身長180cmの方が座ると、完全に頭がぶつかるかも知れません。もちろん大人数でコンパクトカーに乗って移動する機会は少ない気はしますが、敢えて室内の広さを比較すると新型フィットがおすすめ。
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荷室ラゲッジの広さや使い勝手も新型フィットがおすすめ
室内空間を比較したので、続いては荷室ラゲッジを比較したいと思います。やはり荷室に関しても新型フィットが新型ヴィッツを上回るのか。
カートップ5月号 撮影:小林健 比較:マリオ高野 交通タイムス |
例えばスーツケースを横にして縦に置いた時、フィットの方が奥行きに余裕感があるものの、ヴィッツもそこそこ余裕があります。荷室幅に関しては、フィットもヴィッツも互角。変な出っ張りもフィットより小さめ。
逆に荷室の開口部面積はヴィッツが大きく、特に開口部下部の方が広がっているため、むしろ新型フィットより積載性は優れるぐらいかも知れません。とりあえず、どっちもコンパクトカーとしては必要にして十分な荷室容量を確保していると言えます。
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ハイブリッド同士の走りを比較
続いては走りや走行性能を比較したいと思います。主にハイブリッドエンジン同士の比較がメインになります。
まずは新型フィットハイブリッドの走り。
やはりガソリンエンジンがパワフルなこともあって、とにかく走りが軽快。他のコンパクトカーと比較しても、走り出しがスムースで静か。エンジンは高回転域まで軽やかに回るので、高速での走りも軽快にして快適。車体も剛性感があり、足回りは適度にしなやか。ただ変速のギクシャク感があり、速度コントロールがやや難しい。
続いて、新型ヴィッツハイブリッドの走り。
こちらはこちらで電気モーターがパワフルなため、走り出しはスムースで加速感も滑らか。トヨタお得意の電子CVTも変速も自然で素早い。アクアとハイブリッドシステムを採用しているものの、新型フィットハイブリッドの車体はアクアよりスポット溶接を増やすなど剛性感が高められてるのもポイント。新型ヴィッツハイブリッドの乗り込むとは、良く言えば穏やか、悪く言えばフワフワ感がある。
ただ走り全体ではフィットハイブリッドを評価したいと思います。コンパクトカーの中ではスポーティーな走り味を体現してて、走行安定性も高い。またレーンチェンジやカーブ走行時もハンドリングが的確に反応。
逆にヴィッツハイブリッドはアクアのハイブリッドシステムの完成度こそ高いし、スポット溶接がアクアより増えたものの、ヴィッツの車体設計そのものの古さが走りに与える影響は少なくない。例えばブルブルとした振動感がドライバーに伝わってしまうなど、フィットハイブリッドよりは見劣りするか。
ちなみに6月のマイチェンでは、新型フィットハイブリッドのエンジン周りに変化はありません。
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自動ブレーキの違いを比較してみた
続いては自動ブレーキを比較したいと思います。
新型ヴィッツはかなり前から自動ブレーキ「セーフティーセンスC(赤外線+単眼カメラ)」が設定されてるんですが、一方、ホンダ新型フィットは今回のマイチェンから自動ブレーキ「ホンダセンシング(ミリ波レーダー+単眼カメラ)」が設定されます。両者を比較する上では、まさにこの上ないタイミング。
じゃあ新型ヴィッツと新型フィットの自動ブレーキはどっちが有能なのか?結論から書くと、新型フィットの自動ブレーキがヴィッツのそれを上回ります。やはり赤外線とミリ波レーダーの性能差が、そのまま違いとして現れています。
例えば歩行者への対応。新型フィットの自動ブレーキは時速差5km/h以上で反応し、時速40km/h未満であればハンドル操作で回避してくれる。逆にヴィッツの自動ブレーキは歩行者を認識できる止まり。
またACC(追従クルーズコントロール)機能もフィットの自動ブレーキは対応しているのに対して、新型ヴィッツは未搭載。ちなみにACCは自動的に速度を調整して、前車に付いていく機能のこと。
うーん、新型フィットの圧勝かな。ちなみにどっちも過度な期待は禁物です。
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実燃費ではヴィッツハイブリッドがおすすめ
ラストは実燃費対決。この比較記事の本題とも呼べる比較か。。
カートップ5月号 交通タイムス社 |
やや意外な結果と思ったんですが、やはりアクアのハイブリッドシステムを搭載している以上、基本的に「新型ヴィッツ≒アクア」。だからいくら車体そのものが古くても、新型ヴィッツの実燃費が悪いはずがない。
フィットハイブリッドは走りが良かった分だけ実燃費が少し見劣りすると考えれば問題ないか。
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新型ヴィッツと新型フィットの比較・評価・口コミ総括
以上、新型ヴィッツと新型フィットの比較でした。全体的にはホンダ新型フィットがおすすめと言える結果か。走り、燃費、実用性において弱点なし。6月のマイチェンで見た目の質感もアップ。全体として見劣りする部分を探す方が難しいぐらい。
逆に、ヴィッツは価格的にやや割安感が強いこともあって、良くも悪くも「価格相応」といった質感やクオリティーといったところ。ハイブリッドエンジンは優秀ですが、それ以外の中身はフツー。ガソリン車に至っては?(笑)ちなみに次期ヴィッツは2019年にフルモデルチェンジ予定らしい。
とは言っても、フィットハイブリッドもヴィッツハイブリッドも大きな差異も少ないので、基本的に見た目の好みで選べばいいと思います。
他にもフィットと新型スイフト、フィットと新型ノートとアクアの比較記事もアップロード済みなので、あとで良かったらチェックしてみてください。フィットはマイチェン前の画像を使用してますが、比較する上で大きな支障はないと思うのでそのまま放置。暇な時にでも再編集したいと思います。
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