ポルシェ ジャパンは、シャープさを増したデザイン、効率性の向上、そして充実した標準装備を誇る「新型 カイエン」の予約受注を7月29日(火)より開始する。最近、自動車商品魅力度調査1位を十年連続で達成したポルシェが、そろそろカイエンをフルモデルチェンジするそう。
http://autoc-one.jp/news/1844617/
高級車メーカーとして有名なポルシェ。どうしてもオープンカーばかり目が行きがちですが、このカイエンはSUV車としてかなり人気。初代モデルは8年間で27万6千台を世界で売り上げ、2代目は4年足らずで既に30万台超え。価格が1000万円を超えてるので、かなり異例。
そこでこの新型カイエンでは何が変わるのか見ていきたいと思う。
高級SUV初のプラグインハイブリッドモデルが追加
カイエンではこれまで「カイエンS」「カイエンターボ」「カイエンSハイブリッド」の3モデルが用意されてた。ただ「カイエンSハイブリッド」が消滅して、代わりに「カイエンSE-ハイブリッド」なるモデルが追加。要するに、プラグインハイブリッド(PHEV・PHV)。ポルシェ的には、パナメーラと918スパイダーに次いで、このカイエンで3台目。
高級SUVというジャンルでは、初めての採用らしい。標準モデルのカイエンSは1128万円に対して、カイエンSE-ハイブリッドは1155万円とほとんど価格差はない。前のハイブリッドモデルの価格は知りませんが、まだまだ活況ではないPHEVだからこそ、価格を抑えて普及させたいという意図があるのかな。
そうだとしたら「売るモデル」というより、どちらかと言えばポルシェというメーカーの「ブランド力のアピール」という意味合いが強そうか。
「カイエンSE-ハイブリッド」の実力
ただそのカイエンのプラグインハイブリッドモデル「カイエンSE-ハイブリッド」が、なかなかスゴそう。現行のハイブリッドモデルより、駆動用モーターのパワーがほぼ二倍強に増加。具体的に言うと、47PS(34kW)から95PS(70kW)。95馬力ってことは、軽くコンパクトカー並。実際このモーターだけで最高速度125kmに達成するそう。
そもそもエンジンの排気量が3000ccもあって、そのスペックは333PS(245kW)。だから単純に足し合わせると、416PS(306kW)と途方も無い数字。現行のハイブリッドモデルは380PS(279kW)だったので、更にスポーツカー感がアップ。トルクに至っては590Nmですから。
感覚的にどれぐらいスゴい加速感かを現すと、時速100kmに達するまで、たった5.9秒。まさにモンスター。
当然、燃費も素晴らしく「3.4L/100km」だそう。日本では見慣れない表記ですが、およそリッター29kmぐらい。リチウムイオンバッテリーの容量も10.8kWhにアップした結果、ガソリンを一切消費することなく最大で36キロメートルも走るんだとか。
プラグインハイブリッドとして純粋に評価するなら決して低燃費とは言えないですが、こんだけ加速するなら必要十分だろう。もし批判する人がいたら、イチャモンに近いか。
トヨタでもプリウスPHEVが販売されてますが、新型カイエンを見てると燃費以外の部分でもアピールしていったら、また違った展開が望めるんだと思わせてくれる。
ガソリンエンジンは更にパワフルに改良!
売れ筋モデルであるガソリンエンジン車を見てみると、新型カイエンではかなりパワフルに強化。「カイエンS」を見てみる。現行の最高出力が400PS(294kW)に対して、新型では最高出力は420PS(309kW)。およそ20PS(15kW)もアップ。最大トルクも50Nm増えて、550Nm。
「カイエンターボ」も最高出力500PSから520PSにアップ、最大トルクも50Nm増えて750Nm。だから「カイエンS」とほぼ同じだけ、パワフルになったということ。時速100kmに達する時間も、少しだけ速くなった。
ちなみに燃費も見てみると、現行モデルより少しだけ改善されてる模様。「カイエンS」の燃費を見てみると、9.5~9.8L/100km(最大リッター10kmちょっと)。「カイエンターボ」は11.2~11.5L/100km(最大リッター8.9kmちょっと)。
SUV車の燃費をまとめた記事をちょっと前に書きましたが、パワフルさを考慮すると決して悪い燃費とは言えないのかも。
それだけエンジンの改良が目立つフルモデルチェンジと言えそう。
エクステリアはシャープさが増した
ちなみにエンジン以外ではエクステリア部分を見ると、ポルシェのデザイナー曰く、「ニューカイエンを一段とシャープに仕上げた」んだとか。新型カイエンと現行カイエンを比較してみた。左が新型、右が現行。
確かにシャープさが増してると言われれば、若干シャープさが増してるのかも。
インテリアでも「918スパイダーのステアリングホイールを彷彿」とさせてみたり、いろいろ地味に変わってるようですから、細かくは公式サイトなどチェックしてみてください。
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