2015年7月26日日曜日

【疑問】中国・韓国製の激安タイヤは安全か?燃費悪化説も事実か?←実は全部間違いだった件

夏は夏用タイヤ、冬は冬用タイヤに履き替えてるドライバーさんも多そう。

ただ消耗品でもあるタイヤは、自動車用品の中でも地味に出費がかさばる。特に国産タイヤだと価格はそれなりに割高。だから、どうしても中国製や韓国製の顕著に安いタイヤに目が行きがち。

でも中国製タイヤや韓国製タイヤは、何だか国産タイヤよりも劣ってるイメージ。そこでベストカーさんの体を張った実験が面白かった。

結論から書くと、個人的に中国韓国製のタイヤも意外と健闘してる?と思ったというお話。




【価格】中国製や韓国製タイヤは本当に安い?

まず中国製タイヤや韓国製タイヤは本当に激安なのか?タイヤ単体の価格なので、ホイールなどを付属させた場合はもっと高くなります。

まずハンコックという韓国メーカーの「キングスターロードフィットFK70」というブランド。

名前はすごい立派ですが、価格は一本810円のタイヤ。タイヤが一本1000円以下で売ってるのがすごい。四本でも3200円ちょっとだからCDアルバム一枚分ぐらい。

何故なら、キングスターロードフィットFK70の「生産国は中国」だから。韓国製タイヤとは言っても激安製に関しては、ほぼ実質的に大半が中国製タイヤと言ってもいいのかも知れない。

一方、日本製のタイヤであるブリジストンのエコピアEP150は、Amazonだと価格は一本6000~7000円。単純計算ではハンコックのタイヤより7倍から9倍。四本だと2万5000円前後。

ただこれはサイズ的にコンパクトカークラス用。だから、これでも決して高額なタイヤには入らなさそう。例えばミニバン用タイヤなら価格はもっと割高になるはずですから、確かに韓国中国製タイヤは激安プライス。


日本製も中国韓国製タイヤも「実燃費」はほぼ互角

そして、それぞれのタイヤをダイハツ・ミライースに装着させて燃費を計測させてみると?
中国韓国製タイヤ 燃費や安全性
ベストカー7月26日号
一般道ではブリヂストンエコピアの燃費が17.9km/Lキングスターロードフィットの燃費が17.2km/L。高速道路ではブリヂストンエコピアの燃費が29.0km/Lキングスターロードフィットの燃費が28.2km/Lだったそう。

もちろん微々たる差ではありますが、国産タイヤと中国韓国製タイヤとの間では「約0.8km/L」程度の燃費差が出たらしい。タイヤの違いだけでここまで燃費差が生まれるのは驚き。

例えば、タイヤのエコ性能に「A-なんちゃら」とランク付けされておりますが、正直ちょっと胡散臭い目で見てました。でも、しっかり信用して良さそうです。さすがエコピア!


○【中国製】タイヤ本体の価格差を考えると微妙?【韓国製】


ただし、韓国製・中国製のタイヤも十分健闘してるレベル。

何故なら、元々の価格が非常に激安プライスであるため、コストパフォーマンスの点で韓国製・中国製タイヤも割と優秀と評価できます。ガソリンの維持費で相殺できる金額ではなく、正直中国製タイヤも選択肢に十分入りそう。

考えてみると、既にハンコックタイヤはダイハツの軽自動車には新着装着タイヤとして採用されているなど、中国韓国製タイヤも実力的にはそこまで劣るはずもない。実際、乗り心地やハンドリング性能も言うほど変わらない。

実は、韓国のハンコックタイヤは発展途上国ではどんどんシェアを伸ばしてるらしい。実際、既に世界シェアでも7位を誇るとか。

先進国よりも発展途上国の道路事情は悪いはずですから、そこで支持されてる事実の方が変に説得力があるのかも。韓国メーカーだとクムホタイヤ(KUMHO)も有名ですが、疲弊した国産中古タイヤを使用するよりかは確実にマシと言えそう。

もし興味があれば【最新版】自動車業界 関係図一覧まとめなどもご参照。


【安全性】中国韓国製でもブレーキはちゃんと効くのか?

でも個人的に気になるのは燃費性能よりも「安全性」。

要は、韓国中国製タイヤでも「しっかりブレーキをかけて止まってくれる」のかということ。

実際、ベストカーさんの実験では、韓国中国製のキングスターロードフィットの方が制動距離が長かったように感じられたそう。そのため激安価格ということも加味すると、同ランクの国産タイヤより安全ということはないのでしょう。

例えば、ウェットグリップ性能。特に、雨の日でどれだけブレーキが効くのか。
ブリヂストンタイヤ ウェットグリップ性能
ニューモデルマガジンX8月号
こちらは中国製タイヤではないですが、同じブリヂストン製タイヤ同士でもここまで制動距離に差が生まれることもある。左が最高級のエコピアEP001S、右がネクストリーというエントリーブランドにあたる平凡なタイヤ。

捏造大好きの安倍政権のように、今までお手盛りで評価してるのかと思ってましたが、ここまで違いを見せつけられるとタイヤ性能の指標は意外にも信憑性があると痛感させられます。

ブリヂストンタイヤ ウェットグリップ性能2
ニューモデルマガジンX8月号
他にもタイヤ溝がないだけで、水深1cmの水たまりもハンドルが取られて危ない状況に陥る(画像下)。

何故ならタイヤの溝がないと、それだけうまいこと雨水を排水できない。昔自動車教習所でハイドロプレーニング現象などを習いましたけど、多分そんなんと同じ状況になってるんだと思います。

だから中国製や韓国製とかに関わらず、「ウェットグリップ性能」が高いタイヤを選ぶのがベター。

タイヤは自動車が止まる進むという最も重要な部分の一つですから、やはりタイヤを「安かろう」だけで選ぶのは怖い。まさに生死に直結する部分だからこそ、タイヤにはある程度お金をかけた方が精神衛生上もよさそうです。

ちなみに【自動車】タイヤの空気圧で実燃費アップは真実か?カーギーク【実燃費】アイドリングストップはエコじゃなかった説【自動車】358ナンバーの隠された意味まとめなども併せてご参照ください。

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