マツダは、新型「 デミオ 」の予約受注を9月11日より開始した。(中略)発売開始予定日はガソリン車(2WD)が9月26日、ディーゼル車(2WD)が10月23日、4WD車は12月の予定。フルモデルチェンジした新型デミオの発売日がようやく決定。それが9月26日。新型クリーンディーゼルを積んだグレードは、10月23日。オーストラリアでの発売日も10月後半だったので、それぐらい遅れるんじゃないかという懸念が的中。でも、とりあえずパチパチ。
http://autoc-one.jp/news/1898179/
全域でトルクを最大10%アップさせるなど走行性能のスゴさは映像を観ても十分伝わってきますが、個人的に気になったのが燃費面。クリーンディーゼルではリッター30キロを達成してるらしいんですが、ちょっとこのグレードが選択しづらい。
タンク容量を小さくして燃費30キロを達成
新型デミオのクリーンディーゼルモデルでは、リッター30km以外にもリッター26.4kmのグレードがある(ちなみにスズキのエネチャージ的なi-ELOOP装着だと+リッター0.2km)。そしてマツダが公開してる新型デミオのスペックを見ると、リッター30kmのグレードの燃料タンク容量が小さい。
http://www.demio.mazda.co.jp/spec/pdf/demio_spec_document.pdf
どれぐらい小さいか具体的に見ると、燃料タンク容量が35L。リッター26.4kmのグレードでは、燃料タンク容量が44L。およそ9Lの差。
航続距離で比較すると、実燃費20km程度と仮定したら、およそ一回の給油で走れる距離が180km近い差が生まれる。結構無視できない。
アクアやフィットとタンク容量の比較
じゃあ、このクリーンディーゼルの燃料タンク容量が特別小さいかと言えば、もちろんそんなこともない。例えば、リッター37kmのトヨタ・アクアを見てみると、タンク容量が36L。ホンダ・フィットハイブリッドがリッター36.4kmで、タンク容量が32L。リッター33.6kmのグレードで、タンク容量が40L。
先代のデミオスカイアクティブはもっと小さかったし、十分実用的な範疇に収まってるのも事実。動力性能という点では、アクアやフィットよりもデミオの方が上だと思うので、トータル的に見劣りはしない。
ただ、ホンダ・フィットでも言えましたけど、そこまで躍起にならんでも…と思ってしまう。
MTの方が燃費が良い新型デミオ
ちなみに燃費が優れてるリッター30kmのグレードの方が、MT。燃費がやや落ちるリッター26.4kmの方が、AT。もし燃費仕様のグレードを作るんだったら、普通逆じゃね?と思ったりする。MTという不人気なトランスミッションだからこそ、マツダとしてはそこに需要を分散させたがってるのか。いや、常識的に考えるとMTは単なる「客寄せパンダ」的な?
トランスミッションがMTだと自分の運転技術がモロに燃費などを左右しそう。じゃあリッター30kmの数値をどこまで体現できるのか。正直選択しづらい。
やはり燃料タンク容量44Lはコンパクトカーの中でも相当大きい方なので、新型デミオのクリーンディーゼルだったら、基本的には「リッター26.4kmの一択」になりそう。
新型デミオで「元を取る」発想は似つかわしくない?
しかし新型デミオの価格を見ると、めちゃめちゃ高くなってる。クリーンディーゼルのグレードの価格は180万円前後からと、想像よりちょい高め。なんやかんやオプションも付けちゃうと、乗り出し価格が200万円近くなりそう。新型デミオの目標販売台数が5000台とやや控えめだったのも、この価格に理由がありそう。ここまで価格が高くなると、フィットHVやアクアなど他の選択肢も入ってきますから。
だから新型デミオは、燃費で元を取るという発想は似つかわしくないクルマになったと言える。
CX-3の発売を待つべき?
ちなみに、4WDグレードの燃費だけ未発表。ただ燃料タンク容量が44L、車重に至っては1.2トンを超えてくることは確定。燃費面だけではあまり期待できそうにないですが、エンジンがめちゃめちゃパワフルなので、それでもリッター20kmは超えてきそう。ただコンパクトSUV・CX-3の発売も噂されてるので、4WDの購入を考えてる人はもう少し待ってみてもいいのかも。
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