2017年2月12日日曜日

【2017】パッソ vs ルーミー・タンク 徹底比較まとめ【2018】

トヨタの代表的なコンパクトカーといえば、パッソ。ただスズキ・ソリオのライバル車種として2016年後半に登場したのが、ルーミーとタンク。販売台数では同じトヨタのミニバン・ノアやヴォクシーの販売台数も上回るぐらいの人気。

パッソ vs タンク ルーミー 比較まとめ
左:モーターファン別冊 2017年コンパクトカーのすべて
そこで今回はパッソとルーミー・タンクを比較してみました。

実はルーミーとタンクは、パッソのプラットフォームを流用することでダイハツが開発してる。果たして両者にどんな違いがあるのか?どっちがお買い得なのかをサクッと検証・考察してみました。是非購入するときの参考にしてみてください。

ちなみに画像は全て三栄書房さんの「2017年コンパクトカーのすべて」から引用させてもらってます。撮影者は中野幸次さん。


エクステリアや見た目の比較


冒頭の画像も参考にしてほしいんですが、まずはエクステリアの比較。パッソは柔らかい丸みを帯びたデザインで、ルーミー・タンクは固いスクエア的なデザイン。どっちがカッコイイかは言うまでもないか。

トヨタ パッソ vs タンク ルーミー サイドからの比較画像
モーターファン別冊 2017年コンパクトカーのすべて
サイドから比較すると、こんな感じ。全長はルーミー・タンクの方がパッソより+70mmほど長く、全高は+200mm以上高い。だから画像より実際はもっとルーミー・タンクの方が高く見えるはず。

ただタンクもルーミーもリアゲート地上高はソリオを参考にすると1800mmちょいと意外と大差ないはずなので、どっちも身長が低い人でもドアの開閉は問題ないはず。




内装インテリアの質感はルーミータンクがおすすめ


続いて内装インテリアの質感の比較。

トヨタ パッソ vs タンク ルーミー 内装インパネ 比較画像
モーターファン別冊 2017年コンパクトカーのすべて
ルーミーとタンクはパッソがベースということでパーツは部分的に共用されてるものの、やはりエクステリアと同様にパッソは丸みを基調した内装に対して、ルーミーとタンクはスクエアを基調とした内装デザインに両者で少し差別化されています。

まあ強いて言えば、インパネ周りの質感はルーミーとタンクの方が高めか。後述しますが、パッソの方が価格は数十万円ほど割安だから当然といえば当然。その差をどう考えるか。




室内広さや乗降性はルーミー・タンクがおすすめ


続いて室内スペースの広さの比較。

トヨタ パッソ vs タンク ルーミー 室内の広さ 比較画像
モーターファン別冊 2017年コンパクトカーのすべて
結論から書くと、やはりルーミーとタンクの方がパッソの室内空間より広い

後席シートの空間は女性の足を見れば一目瞭然化。前席シートはあまり差は生まれにくいものの、やはり頭上スペースは圧倒的にルーミーとタンクがパッソを凌駕。強いて言えば、女性の足の長さだとパッソの方がアクセルペダルなどを踏みやすそうか。

そこで乗降性を比較してみると、パッソのステップ高は前席側が340mm、後席側が350mm。一方、ルーミーとタンクのステップ高は前席側が350mm、後席側が370mm。プラットフォームを共用してるとはいえ、意外とパッソの方がステップ高が低い。

ただ室内高は圧倒的にルーミーとタンクがパッソを上回っているので、結果的に乗降性という点ではパッソがやはり不利な結果。



荷室ラゲッジは言うまでもなくルーミとタンクが圧勝


続いて荷室ラゲッジスペースの広さの比較。

パッソ ルーミー タンク 荷室ラゲッジ 比較画像
モーターファン別冊 2017年コンパクトカーのすべて
結論から書くと、やはりルーミーとタンクが荷室ラゲッジでもパッソを圧倒

例えば荷室高はパッソが780mmに対して、ルーミーとタンクは980mm。後席シートを折りたたんだ状態の奥行き空間は、パッソが1020mmに対して、ルーミーとタンクは1550mm。

強いて言えば荷室幅とフル乗車時の荷室奥行きに大きな違いがないぐらいで、ルーミーとタンクがパッソを上回るというまさにご想像どおりの結果。敢えて比較するまでもなかったか。

走りと燃費の比較ではどうなん?


続いて走りや走行性能の比較。どっちも1.0L直3NAエンジンを採用してるので力不足かと思いきや、基本的に軽自動車ターボ並の加速感があるの大きく問題はなし。

ルーミーとタンクはスライドドアを採用してることもあって、パッソよりも車重がどのグレードも100kg以上重い。また全高の違いもあってややパッソが有利かと思いきや、その分だけ実はルーミーとタンクの方が剛性感は高め

ベストカー2月10日号
1.0Lターボグレードに限ると、加速感では150km/h程度まで速度を高めても意外と余裕感がある走りを実現。日産のハイブリッド車・ノートe-POWERの加速感と比較しても、まあまあ健闘してるレベル。

だから結果的に走りの上質さではパッソよりもルーミーとタンクの方が優位

また実燃費でもパッソとタンク・ルーミーはほとんど違いがないはず。パッソとスズキ・イグニスの比較記事も参考にしてほしいんですが、パッソの実燃費はせいぜい10km/L台後半でイグニスに差を付けられてる。

一方、ルーミーとタンクはカスタムターボの実燃費ですら15km/L以上を平均的に確保できてることを考えたら、おそらくパッソが実燃費で大きくルーミーとタンクを突き離すといった自体は起きないはず。カタログ燃費の時点で両者にほとんど差がないことからも明らかか。

つまり基本的に維持費や実燃費でどちらを選ぶべきか悩む必要は皆無だと思います。


パッソとルーミーとタンクの比較総括まとめ


以上、カンタンにパッソとルーミーとタンクを比較しましたが、結論をまとめるとルーミー・タンクの圧勝。同じプラットフォームを使ってるとはいえ、全体的な性能や商品力ではパッソが勝ってる部分を探す方が難しいぐらい。

もしパッソが勝ってるとしたら、おそらく価格面ぐらい。ただ、それもせいぜい数十万円程度の差でしかない。使い勝手の良さや見た目・走りの質感など総合的に比較して、その数十万円の安さが大きなメリットに繋がるかといえば個人的に微妙。

パッソの需要は「軽自動車が嫌」という消極的な選択に過ぎなかったわけですが、だからといってパッソユーザーが軽自動車の使い勝手の良さまで否定してたとは思えません。でも、その「使い勝手の良さ」も満たしてくれたスズキ・ソリオの人気に火が付いた。

ちなみに既にルーミー・タンクのライバルであるソリオと比較しているので、その比較記事も気になる方はご覧くださいませ。

つまりタンクとルーミーの登場でパッソの存在意義がほとんど失われたとさえ言えます。スズキ車は敬遠してても、トヨタ車を敬遠する人はまずいません。実際に早くもタンクとルーミーの発売以降、パッソの新車販売台数はフルモデルチェンジから一年も経過せず下降傾向。

改めて冷静に考えるまでもなく、トヨタはヴィッツなども販売している以上、パッソにそこまで積極的に購入したくなる要素って少ない。結果的にパッソと見た目が同じのダイハツ・キャストの需要を食っただけというオチでした。

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