そこで同じく先日ビッグマイナーチェンジをしたトヨタ・カローラフィールダーと比較してみたいと思います。果たしてどっちがお買い得か検証してみた。
燃費とエンジンスペックの比較
まずはガソリンモデルの燃費比較。ちなみにどちらも排気量1500ccの直列4気筒のグレードを比較。カローラフィールダーには1800ccエンジンのグレードもありますが今回は省略。まずはシャトル・Gから。最高出力が132PS、最大トルクが15.8kgf・m。そして燃費がリッター21.8キロ。そしてカローラフィールダー・1.5G。最高出力が109PS、最大トルクが13.9kgf・m。燃費がリッター23キロ。
カローラフィールダーの方が燃費面では優れるものの、エンジンスペックではシャトルが勝る。その差が燃費にも現れてるんだと思いますが、一方では燃料タンク容量はカローラフィールダー42Lに対してシャトルが40L。実燃費や航続距離を考えたら、正直ガソリンモデルでは甲乙つけがたい。
そしてハイブリッドモデルの比較。
まずシャトル・HYBRIDの最高出力が110PS、最大トルクが13.7kgf・m。モーターの最高出力が22kW、最大トルクが160N・m。燃費がリッター34.0キロ。続いてカローラフィールダー・HYBRID。最高出力が74PS、最大トルクが11.3kgf・m。モーターの最高出力が45kW、最大トルクが169Nm。燃費はリッター33.8キロ。
エンジンスペックはシャトルが上ですが、ハイブリッドモーター自体はカローラフィールダーが圧倒。やはり非トヨタ系のハイブリッド車では「モーターが補助」という側面がある。だから、実燃費面ではカローラフィールダーがやや勝りそう。
ただ航続距離に直結する燃料タンク容量。カローラフィールダーハイブリッドはどのグレードもタンク容量36Lと、決して大きくはない。
一方、燃費34キロのシャトル・HYBRIDは燃料タンク容量が32Lと小さいものの、それ以外のグレード「HYBRID X」か「HYBRID Z」は40Lと多め。燃費もリッター32キロと29.6キロと決して悪くはない。
実燃費では大きく差は出ないと考えられるので、ハイブリッドモデルも燃費性能ではどちらも甲乙付けがたい。
MTモデル
ちなみに冒頭で4WDハイブリッドがあるのはシャトルのみと書きましたが、一方で、MT車はカローラフィールダーのみに用意されていて、シャトルにはなし。もしMT車が欲しいドライバーさんはカローラフィールダー一択。車体サイズや室内空間
続いて車体サイズの比較。シャトルは4400×1695×1545mm(全長×全幅×全高)。カローラフィールダー4410×1695×1510mm(全長×全幅×全高)。両者はほとんど変わらないですが、全高はカローラフィールダーの方が低め。立体駐車場のことを考えると、シャトルの全高1545mmはやや不安が残る。そこはジェイドに任せるという判断か。
室内空間の比較。シャトルは1925×1450×1290mm(室内長×室内幅×室内高)。カローラフィールダーは1945×1430×1200mm(室内長×室内幅×室内高)。数字だけ見ると、シャトルの室内高が顕著。センタータンクレイアウトが好影響をもたらしてるのか。
上 シャトル「HYBRID Z」・下 カローラフィールダー「HYBRID G“W×B”」 |
センターコンソールの形状は、シャトルの方がゆったり感がありそう。シートはシャトルがコンビシート、カローラフィールダーはファブリック&合成皮革。個人的にはシャトルの方がやや質感は高い印象。でもここも甲乙つけがたいか。
ラゲッジスペース
続いてラゲッジスペースの比較。いわゆる荷室空間。先に答えを書いておくと、ここはシャトルが圧倒。シャトルは通常時で570L。先代と表現していいかは不明ですが、フィットシャトルから+53L。そして圧倒的なのが、後席格納時だと1141L!一方、カローラフィールダーのラゲッジスペースは通常時で407L。後席格納時で872L。
シャトルは通常時でゴルフバッグが4個も入るそう。やや無理やり詰め込んでる感はあるものの、敢えて多くは言いません。
自動ブレーキの比較
ただ自動ブレーキではシャトルはやや見劣りする。何故ならホンダセンシングではなく、シャトルはシティーブレーキサポートしか用意されていないから。いわゆる赤外線レーザータイプ。Nシリーズといった軽自動車だったらいいんでしょうが、やや不安は残る。
一方、カローラフィールダーはトヨタセーフティーセンスCを搭載。カメラ+赤外線レーザーということでシャトルより上。セーフティーセンスを初搭載したというインパクト面でも、シャトルは不利。
価格比較
以上を見てきまして、何と言っても最後に気になるのは価格。やはり高すぎても購入できない。まずはガソリンモデル。シャトル・Gが169万円(燃費21.8キロ)。カローラフィールダー・1.5Gが192万円(燃費23)。冒頭でお互い性能面では差がないと書きましたが、価格面ではシャトルが一歩有利。
そして、購入者の大半がおそらく選ぶであろうハイブリッドモデル。シャトル・HYBRIDが199万円(燃費34キロ)。ただし自動ブレーキはオプション。上級グレードのHYBRID Zが238万円(燃費29.6キロ)。自動ブレーキ、LEDヘッドライトやアルミホイールを標準装備。
カローラフィールダー・HYBRIDが219万円(燃費33.8)。ただしセーフティーセンスCはオプション。HYBRID G“W×B”が247万円(燃費33.8)。アルミホイールやセーフティーセンスC、バイビーム(Bi-Beam)が標準装備。
ハイブリッドモデルではシャトルの方が全体的に価格はお安め。ただ一瞬、カローラフィールダー・HYBRID G“W×B”の割高感も感じますが、中身を見るとBi-BeamやトヨタセーフティーセンスCも標準搭載。質感が高いインテリアなどを勘案すると、ちゃんと価格相応の中身。むしろお買い得感の方すら強く感じる。
だから一概に甲乙つけがたいですが、どちらもミドルグレード以上はお買い得だと思います。
デザイン比較
デザインはお好みで…上シャトル 下カローラフィールダー |
シャトルのデザインの方が清潭な感じがしますが、個人的にはカローラフィールダーの方が好き。べ、べ、別にキムタク好きは関係ありません(;´Д`)
シャトルとカローラフィールダーの比較まとめ
燃料タンク容量減らしの手法は好きではないですが、購入するならホンダの新型シャトルがおすすめかな。やはり上質な室内空間と、広々な荷室空間は大きな魅力。価格面でもお手頃(エントリーグレード除く)。グレイスがコンパクトセダンの需要を喚起させたように、新型シャトルはステーションワゴンの需要を喚起するか。2015年2月に発売されたジェイドは価格面がネック。
ただバイビーム(一つの光源でローハイ切り替え可能)やトヨタセーフティーセンスCなど先進的な安全機能を重視するならカローラフィールダーも十分すぎるほど魅力的。
何故シャトルにホンダセンシングを導入しなかったのは不明ですが、シャトルの自動ブレーキは車重の重さを考慮するとほとんど期待できない。前にホンダ ヴェゼルの自動ブレーキが使い物にならない?という記事を書きましたが残念。
ちなみにボルボ・V40やフォルクスワーゲンのゴルフヴァリアント(全幅1800mm)やマツダのアテンザワゴン(1840mm)などと比較しようと思ったんですが、3ナンバー車だから止めました。
スバルもステーションワゴンタイプの車種が多くて、比較対象として頭によぎったんですが5ナンバーサイズはなし。
ただインプレッサスポーツは比較対象としては面白いはず。何故なら、2.0Lの水平対向エンジンで価格が220万円前後だから。シャトルやカローラフィールダーとほぼ同価格帯に収まってる。それでアイサイト3を搭載できるメリットは大きい。
例えば【比較】インプレッサ vs プリウスや【比較】インプレッサ vs アクセラなども既に比較済み。
ちなみにカローラフィールダーは2019年にフルモデルチェンジされます。詳細は自動車総合ブログ・カーギークの【トヨタ】新型カローラ フルモデルチェンジ最新情報まとめをご参照ください。