メルセデスベンツGLA |
SUVとは「Sports Utility Vehicle」の略語。SUVを直訳すると「スポーツに特化させた乗り物」みたいな意味になります。マスコミなどでは「多目的スポーツカー」などと訳されます。
ただSUVとは別に「クロスオーバー(クロスオーバーSUV)」という単語もあります。クロスオーバーSUVは海外ではCUV(Crossover Utility Viecle)と呼ばれることもあります。
ただ「SUV」と「クロスオーバーSUV(CUV)」の違いって何かあるんでしょうか?もし似たような意味であれば使い分ける必要性を感じません。そこで今回は「SUV」と「クロスオーバー」の違いを解説してみたいと思います。
SUVはオフロード、クロスオーバーはオンロード
結論から書くと、日本国内においてはSUVもクロスオーバーSUV(CUV)も基本的に同じものと考えて良さそう。自動車雑誌やマスコミでも特別大きな使い分けがされているわけではありません。マフラーをエキゾーストパイプと呼ぶようなものか。
ただSUVもクロスオーバーも厳密には多少の違いが存在します。
ざっくり大別するとSUVが「オフロード仕様」なのに対して、クロスオーバーが「オンロード仕様」といった感じで区別できると思います。個人的なイメージとしては、クロスオーバーの方がオフロード車っぽいイメージがありましたが、どうやら逆。SUVと命名される車種の方が本格派。
実際、アメリカでは明確に両者が区別されているらしく、SUVはトラックの部類に位置してる。例えば、ラダーフレーム構造のクルマをSUVとジャンル付けされているそう。逆に言えば、クロスオーバーはモノコック構造のクルマが多いらしい。
トヨタ ランドクルーザープラド |
ちなみに画像は2017年にマイナーチェンジしたランドクルーザープラド。
逆にオンロード車である「クロスオーバー」はモノコック構造を採用し、駆動方式も概ね2WD。デザインが都会派向けのカッコいいクルマを想像すると分かりやすいかも。CUVという名前からも何となくSUVよりスマートな印象を受けます。車種名で例えるなら、トヨタ・C-HRやホンダ・ヴェゼル、メルセデスベンツ・GLAあたりになるのか。
SUVとクロスオーバーを使い分ける意味はほとんどない
でも日本ではSUV車を「RV車」と呼ばれる過去も長かったこともあって、前述の通り具体的に両者がハッキリと使い分けがされているわけではありません。
実際問題としてラダーフレーム構造を採用してるのは、国外の車種を含めてもほとんど存在してないことからも明らか。例えばランドローバーでもモノコック構造を採用したSUVに変わるなど、もし厳密に定義付けるのであればSUV車はほとんど発売されていないことになります。
そのためSUVとクロスオーバーを意図的に使い分ける意味はほとんどなく、この自動車ブログでは基本的に「SUV」で統一して使っているのもそういう理由。ただSUVブームもいずれ「飽き」が来る可能性が高いため、しばらくすれば「CUV」や「クーペSUV」といった新たな呼称が使われる可能性はありそう。
以上、SUVとクロスオーバーの違いに関する解説でした。