だからか新型ステップワゴンの販売台数を見ると、2015年全体で5万3699台とヴェゼルに敗北。もちろん決して悪いとまでは言えない数字ですが、フルモデルチェンジした直後にしては物足りません。実際にトヨタのエスクァイア(HV含む)にも大差をつけられています。
やはりこの原因は「ホンダのダウンサイジングターボが不人気」だからに尽きます。そこで何故ホンダのターボが支持されていないのか?を考えてみました。
そもそもダウンサイジングターボの認知度が低すぎる
前に新型ステップワゴンの試乗(実燃費)記事を書きましたが、走行性能や走り心地という点ではステップワゴンはおおむね高評価。「1.5L」という排気量ではありますが、実際 体感的にはかなりパワフル。実燃費こそあまり奮っていませんが評判自体は比較的良い方と言えます。では何故ホンダのダウンサイジングターボエンジンは支持されないのか?人気がないのか?
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一方、ハイブリッドカーや電気自動車の認知度は98%。マツダがブイブイいわしてるクリーンディーゼルエンジンですら62%の認知度を誇っています。そんな中、ダウンサイジング加給エンジンは単純計算で36%の認知度しかない。ホンダの敗因を挙げるとしたら、「ダウンサイジングターボで勝負してしまったこと自体が間違い」とまで言えそう。
こんな結論だと元も子もないですが、せめてステップワゴンに続くターボエンジンを用意してれば別だったかも知れません。マツダのディーゼルのように期待感が徐々に膨らんでいくパターンもあります。
でも今年2016年にフルモデルチェンジするフリードに投入予定だった1.0L 直3ターボはお流れ。このターボエンジンは次期フィットがモデルチェンジする2019年頃までお預けだそう。
2.0L ターボエンジンもあるにはありますが、これを搭載したシビックタイプRはたった750台の限定販売。数の内には入らないでしょう。ちなみにシビックタイプRが意外に低燃費だったりするので期待も膨らみますが、やはり他に搭載してくる動きはありません。
「H研」というCMを打ってたりする割にホンダの動きはつくづく鈍く、クリーンディーゼルエンジン一本(もちろんマツダデザインなどもありますが…)に命を懸けたマツダの覚悟を比較すると弱々しい印象。当然ホンダの熱量が消費者に届くこともないので、結果的にダウンサイジングターボエンジンそのものの認知度が上がることがないというジレンマもありそう。