ベストカー12月26日号 |
新型インプレッサのコンセプトモデルが東京モーターショーやロサンゼルスモーターショーにも出品されましたが、新型インプレッサのフルモデルチェンジ最新情報をまとめてみました。
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次期インプレッサは北米生産へ
スバル車といえば、基本的には「国内生産」というイメージが強いです。実際、日本国内から世界へ多くの新車が輸出されています。
ただ最近はフォレスターなどを筆頭に、北米でのスバル車の需要がかなり旺盛になった結果、SUBARUの生産が逼迫してタマ不足の状態が続いてるそう。だからということもありませんが、来年2016年のフルモデルチェンジを期に、インプレッサの全ての生産がアメリカへ移管されます。
更に詳しく説明すると、SUBARUはアメリカでトヨタ・カムリを受託製造していた。この契約がちょうど来年2016年秋ごろに切れるそう。このカムリの生産分をまるまる新型インプレッサに充てることになります。
今年2015年を振り返ってみると、インプレッサはハイブリッドモデルの投入やEyeSight3の設定など様々なテコ入れが行われてきました。フルモデルチェンジ前年であるにも関わらずです。
個人的にずっと不思議に思ってましたが、もしかするとこのカムリに関する契約が関係していたのかも知れません。スバルがカムリの生産を北米で受託してなかったら、もっと早めにインプレッサがフルモデルチェンジしていた可能性も高そうです。
とにかくフルモデルチェンジ後に日本国内で流通するインプレッサは「北米産インプレッサ」になる模様。
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次期インプレッサは軽量化とターボ化で燃費アップ!
スバル次期インプレッサのエンジンは、現行と同じく1600ccと2000ccのFB型エンジンがラインナップ。ただ直噴ターボ技術が追加されて、新型インプレッサでは1600ccエンジンがターボ化される予定。レヴォーグのやつ。
またモデルチェンジに伴ってプラットフォームも新しく刷新されて、「SGP(スバルグローバルプラットフォーム)」なるもんが採用。車体の軽量化だけではなく、剛性の高さやハンドリング性能の向上が見込めるらしい。静粛性や乗り心地なども含めて、格段のアップが期待できるとのこと。
現行インプレッサのカタログ燃費が17.6km/L(チェーン式CVT)ですので、新型では「20.0km/L」は超えてきそうな気配。AWDモデルの燃費も16.2km/Lですので、頑張ってこちらも20キロ台の燃費に乗せてくるはず。
ただSUBARUは「北米向け」を意識してることもあってか、現行インプレッサの燃料タンク容量が55Lもある。このクラスのクルマとしては容量がかなり多め。来年2016年のフルモデルチェンジでも「タンク容量減らし」みたいな手法をSUBARUは取らないはずですので、カタログ燃費の大きな向上が望めないのも事実でしょう。
とりあえず、このプラットフォームはスバル車で初めて搭載されるということで、次期インプレッサを出来を見ることで次期XVなど「スバルの今後」も占えます。ちなみに新型インプレッサの試乗情報は記事化済み。
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次期インプレッサはレガシィ風の見た目に進化?
スバル・インプレッサはフルモデルチェンジでも、切れ長のヘッドライトや傾斜したバックウィンドウといった特徴は変わらないそう。いわゆるキープコンセプトってやつ。これはインプレッサスポーツもインプレッサG4も同じ。
ただ若干ワイド感があるデザインへ変貌する可能性も。現行インプレッサの全幅が1740mmですが(意外にも3ナンバー)、これが新型では全幅1760~1770mmまで拡幅されるというウワサ。インプレッサ派生のレヴォーグの全幅が1780mmですので、1770mmまで行くと差別化しづらくなるので多分1760mm前半に落ち着くでしょう。
新型インプレッサセダンのテストカーを横から見ると、さながらレガシィB4のような佇まいだとか。ルーフからCピラーに繋がる傾斜が強まって、伸びやかさが増してます。
現行レガシィB4 |
そして新型インプレッサではウエストラインが弓なりにしなって、地味に湾曲したデザインが採用されてます。右が新型インプレッサスポーツですが、この角度から見ると一番分かりやすいかも。左がフォード・フォーカス。世界で一番売れてる車種だとか。
自分の拙い文章では少し分かりづらいですが、例えば東京モーターショーなどに出品されたインプレッサセダンコンセプトを見てみると、画像のラインが現行と同じく一直線タイプ。ここが新型では弓なりのデザインになって立体感や躍動感が増すらしい。
他にはルーフアンテナがフィンタイプに変わるのも注目。
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次期インプレッサがPHV化される可能性は?
今年2015年にインプレッサがハイブリッド化したばかりですが、このハイブリッドインプレッサがフルモデルチェンジするのは更に一年後の2017年とのこと。トヨタ製のハイブリッドユニットを搭載するとかしないとか…。
そこで気になるのが、「次期インプレッサのプラグインハイブリッド車が販売されるのか?」ということ。
ただこれは可能性としては薄そう。インプレッサ派生の「XV」が2017年にフルモデルチェンジするらしく、このタイミングで「XVがPHV化」するとのウワサがあります。またフォレスターも同じようなウワサもあって、SUBARUとしては上位モデルのクルマにまず手を付けていく感じっぽい。
ちなみにベストカーでは「WRX」も2017年にフルモデルチェンジする?と書かれてますが、WRXは2014年夏頃に登場したばかり。WRXはレヴォーグと同じく、インプレッサとは全く別物と考えてもいい。またスポーツセダンというジャンルも考えたら、頻繁にモデルチェンジが行われる可能性も低い気がする。WRXはS207やS208といった限定車(特別仕様車?)を定期的に販売して新鮮さを保つのではないでしょうか。
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次期インプレッサはEyeSight4に進化?アイサイト3は値上げ?
またベストカーでは5代目インプレッサに「EyeSight4」が搭載する可能性が指摘されてました。
ただ現在のEyeSight3が初めて搭載されたのが、2014年4月に登場したスバル・レヴォーグ。それが2年か3年足らずで新型にバージョンアップするとは考えにくい。既に後方障害物を検知する「アドバンスドセーフティーパッケージ」もある中、EyeSight4を発売するとしたら大きな目玉となる新機能が欲しいところ。
そう考えると、スバルが現在開催中の「高速道路上での自動運転」の実用化以外には考えにくい。既にある程度まで実用化できてるっぽいですが、100%交通事故が起きない市販レベルにまで引き上げるのは容易では無いと思います。
もし事故でも起きたら「アイサイトブランド」が一気に凋落するわけで、いくら新型インプレッサがフルモデルチェンジしたとしても、SUBARUは無理してまでEyeSight4を販売しない気がします。むしろハイブリッド車をこれからも販売し続けるなら、どう最新アイサイトとプログラムの折り合いを付けるかが先でしょう。
ちなみに「アドバンスドセーフティーパッケージ」ですが、現行レヴォーグやレガシィの場合、センサーは二つだけ。これがモデルチェンジ後は4つに増えるっぽい。また生産ラインで組み付けられるらしく、アドバンスドセーフティーパッケージがEyeSight3そのものに標準装備化される可能性も。つまりEyeSight3の5~10万円ほどの値上げも考えられます。
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次期インプレッサの価格とグレード構成
ちなみに、ここからは追記。以上はフルモデルチェンジ情報は去年2015年末に書いた記事なので大半が予想情報でしたが、新型インプレッサの価格が判明したので追記しておきます。ちなみに次期インプレッサセダンもインプレッサスポーツも価格は同じ。
結論から書くと、次期インプレッサの価格は大幅アップ。なんとエントリー価格は192万円から。こういった強気な価格設定からもスバルの今回のフルモデルチェンジに対する自信が読み取れます。
ただ次期インプレッサには注目の歩行者エアバッグやEyeSight3が標準装備されてるので、実際のところは妥当な価格設定。ちなみに自動車雑誌などで予想されていた「EyeSight4」なんてものはやはり発売されませんでした。
むしろフルモデルチェンジで次期インプレッサは「安っぽさから脱却」しようとした感があって、そのための質感アップが要所要所で見られるので今回のフルモデルチェンジで「今までのインプレッサではなくなった」と良い意味で解釈するのが自然か。
最後に簡単に新型インプレッサの価格をまとめてみると、以下になります。ただし千円以下は省略。
「1.6i-L」の2WDの価格が192万円(18.2km/L)、4WDの価格が213万円(17.0km/L)。
「2.0i-L」の2WDの価格が216万円(17.0km/L)、4WDの価格が237万円(16.8km/L)。
「2.0i-S」の2WDの価格が237万円(16.0km/L)、4WDの価格が259万円(15.8km/L)。
ここへ「ブラックレザー本革シート」という上質感ある設定も用意されていて、このオプション価格が+10万8000円高で用意されてる。前述のアドバンスドセーフティーパッケージは+約5万4千円高とのこと。
ちなみに「新型インプレッサ vs プリウス」「新型インプレッサ vs ゴルフ」「新型インプレッサ vs アクセラ」は既に比較済み。