ビー・エム・ダブリューは、同社で初めて3列シートを採用し、7人乗りとなるMPV(多目的車)「2シリーズ グラン ツアラー」を6月6日に発売する。BMWから2シリーズの新型車「グランツアラー」が発売。昨年10月に発売したアクティブツアラーと同様にFFモデル。またそのアクティブツアラーに続いてエンジンには2.0Lのディーゼルターボも搭載(218d)。 でもグランツアラーの一番の売りは7人乗りの三列目シート。
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20150526_703760.html
ただその三列目シートがやや薄いと話題に?
確かに座面部分がちょっとした食べ物を置くようなオボンに見える?
完全なフラット状態にできるなどシートアレンジ的には優秀で多彩。
でも二列目シートと比較してみると背もたれ部分の厚みも全然違う。
カーウォッチでは「子供を乗せるには十分のスペースを持つ」と表現されていますが、それを穿った見方をすると「大人が乗るにはしんどい?」的な解釈も可能。
最近発売したホンダ・ジェイドもそうですけど、全高が低めで車体も大きくない車種では三列シートというのは正直厳しそう。車体全長は数字だけ見ると長いものの、どうしてもフロント部分のノーズが長いので車内空間は思ってるほど取れない。
とはいえステップワゴンの三列目シートですらこんな感じ。新型ステップワゴンは床下に完全収納できる機能のせいもあるんでしょうが、じゃあ少し大きめミニバンの三列目シートが質感が特別高いかといえば良くて軽自動車の後部座席並なのかなと。
ちなみにアルファードの三列目シートはこんなレベル。価格は700万円以上。三列目シートに相応のクオリティーや質感を求めるとこんな価格になってくる模様。
アクティブツアラーより実は買い?
正直「これなら同じ2シリーズのアクティブツアラーを大人しく購入するかも」と思ってしまいますが、グランツアラーが勝ってる部分もある。まず両者のエンジンスペックを見てみます。どちらも同じ2.0Lの4気筒ディーゼルターボエンジンを搭載。グレード名も「218d」。最高出力が110kW (150PS)/4000rpm、最大トルクが330Nm (33.7kgfm)/1750~2750rpmとかなりパワフル。BMWの新車販売全体の3割がクリーンディーゼルというのもうなずけます。
そして燃費。グランツアラー(218d)がリッター21.3キロに対して、アクティブツアラー(218d)はリッター22.2キロ。アクティブツアラーの方がリッター1キロほど燃費は優れてるものの、実は燃料タンク容量が違う。
グランツアラーが61Lに対して、アクティブツアラーが51L。10Lほどグランツアラーの燃料タンク容量が大きい。実燃費ではおそらく差はほとんどないはずなので、遠出ドライブではグランツアラーの方が明らかに優る。
また車体を比較するとグランツアラーの方が大きい。グランツアラー(218d)が4565×1800×1645mmに対して、アクティブツアラー(218d)が4350×1800×1550mm。ホイールベースもグランツアラーが2780mm、アクティブツアラーが2670mm。それだけ室内空間がアクティブツアラーよりも優る。
シートアレンジが豊富で完全にフラットに折り畳めますから、かなり大きい荷室空間という解釈をすれば気にはならないのかなと。最小回転半径はグランツアラーが5.7メートルと取り回しは不利なものの、グランツアラーはアクティブツアラーよりも全体的に使い勝手が良さそう。
しかもグランツアラー(218d)が約380万円、アクティブツアラー(218d)が353万円。両者の価格差は25万円ぐらいしかない。あくまで「7人乗りはオマケ」「三列目シートは頻繁に使わない」と割り切れるのであればグランツアラーは十分魅力的な選択肢。
またBMWというブランドにそこまでこだわらない+三列目シートを重視するのであれば、国産車ではグランツアラーより100万円ほど安い新型スバル・エクシーガクロスオーバー7も選択肢として面白そう。