http://www.motoring.com.au/news/2015/sports/honda/honda-s1000-is-go-50581 |
ちなみに画像はオーストラリアの自動車サイトですが、まさかの日本の自動車雑誌・ベストカーが引用されているという。ちゃんと日本語を読める記者がいるのがすごい。そもそもオーストラリアから一体どうやって入手してるんでしょうか?(;´∀`)
1.0L直噴VTECターボエンジンを搭載
S660の排気量が軽自動車の660ccだったように、S1000も名前の通りにエンジン排気量は1000cc。どんなエンジンが搭載されるかというと、直列3気筒の直噴VTECターボエンジン。来年2016年春にフルモデルチェンジするらしいフリードのそれと同じやつ。
スペックは最高出力が127PS、最大トルクが20.4kgfmとのこと。来月発売のマツダ新型ロードスターのエンジン排気量は1500ccですが、最高出力が131PSで最大トルクが15.3kgfm。それを考えると、S1000はかなり健闘してる印象。
ホンダは2013年に「VTEC TURBO」を開発。走行性能と燃費性能の両方を兼ねたターボエンジン。1.0L、1.5L、2.0Lのそれぞれを開発。1.5Lターボは既に先月にフルモデルチェンジしたステップワゴンに搭載済み。
ただステップワゴンの1.5Lターボの最高出力や最大トルクは、大幅にデチューンされてた模様。当初は最高出力は204PSを予定されてたのが150PSまでダウン。最大トルクも60Nmほどダウン。
だから新型エンジンを搭載するとは言っても、そのままのエンジンスペックで発売されるかは微妙なところ。例えば、来春のフリードでは同じくデチューンされる可能性も。一方、新型S1000の場合は逆にアップチューンされる可能性もありそうなので、もしかすると最高出力は140馬力150馬力に到達することも?
S1000はS660と車体はほぼ同じ?
そこで車体サイズを見てみると、新型S1000は3500×1550×1180mm(全長×全幅×全高)だそう。一方、新型S660は3395×1475×1180mm(全長×全幅×全高)。つまり、ほとんどあまり変わらない。ホイールベースも1cmほどS1000では長くなってるだけ。実際S660から部品を多く流用するっぽい。来月6月に発売されるマツダ・ロードスターの車体サイズは3915×1735×1235mm(全長×全幅×全高)ですので、S1000の車体がいかに小さいかがそれだけで分かります。
ただS1000の車体が小さいからこそ、新型の1.0Lターボエンジンがフルに活かされそう。エンジンのスペック的にはS660のほぼ倍に近い感じなので、S1000はかなり体感的に速く走りそう。それでいて燃費がリッター30キロという情報もあって、実用面でも優れてるよう。
実は、S660のようにオープンカーとしてではなく、S1000はクーペモデルとして発売される可能性もあるそう。個人的にはS660やコペンもシンプルにクーペとして発売した方が無難だと思いますが。
ましてやS1000の骨格フレームには炭素繊維を使うとの情報もあって、ヘタするとS1000はS660の車重より軽くなる可能性も大。前述の燃費30キロという情報の信ぴょう性はある。
ただ、S1000の発売価格はベストカーでは280万円に抑えてくるとのことですが、炭素繊維をフルに活用するとしたら正直300万円を超える可能性も十分ありえそう。ヘッドライトもよく見ると、高級車レジェンドのカッコいいLEDヘッドライトを搭載してる。S660と部品を共用すらしいのでコストカットできる側面もありますが、それでもS1000の価格はかなりのもんになりそう。
発売時期を不確定にさせるTPP
一応、S1000の発売日は2017年とのことですが、あくまで海外での話っぽい。S660は海外では発売できないので、それをベースにしたグローバルモデルとしてS1000を発売する模様。日本国内において発売時期を不確定にさせる要因がTPP。そろそろ大詰めを迎えてるようですが、SUZUKIの会長発言から考える軽自動車の未来でも書きましたが、今後軽自動車の規格そのものがどうなるかは読めない。オーストラリアの記事でも言及されてましたが、今年から来年にかけて大きな変化が起きそう。
軽自動車の規格が無くなることはありえないと思いますが、それでも軽自動車の優遇措置は徐々に無くなっていくはず。それに伴って、排気量の上限も増やざるを得なくなりそう。逆に考えると、そうでもしないと増税批判を避ける事が難しい。仮に上限を800ccまで引き上げたら、かえって軽自動車は海外に打って出やすい可能性もありますが。
シビックタイプRやS2000のような新型車は気にしなくても良さそうですが、正直排気量660ccや1000ccは中途半端。間を取って「S800を生産してくれ」という声も既にありますが、S1000の発売日の確定までは紆余曲折が待ち構えてそう。
少なくとも、2016年春のフリードのフルモデルチェンジよりS1000の発売が早まることはないはず。おそらく2016年の半ばあたりから、S1000の発売日に関するもっと確度の高い情報が出てくるはず。
S1000の呼び方
ちなみにS1000の呼び方はまだ不明。S660(エスロクマルマル)と同じノリで「エスイチマルマルマル」と呼ぶのはさすがにまどろっこしいので、シンプルに「エスセン」あたり?でもそれはそれで味気ない感じもするので、「エスサウザンド」や「エステンマルマル」あたりが個人的にはカッコいい気がした。もし海外でS1000を発売するなら「エスサウザンド」が一番ベターかも。