一方、2014年末に登場して人気を博してるのがダイハツ・ウェイク。
かつてエブリイワゴン vsアトレー vs バモスなども比較したことがあるので、そこで今回はスズキ・エブリイワゴンとダイハツ・ウェイクを徹底的に比較してみたいと思います。
【ウェイク】全高はどちらが高いか?【エブリイワゴン】
ウェイクの背の高さはかなり注目を浴びましたが、まずは「車体サイズ」を比較してみたいと思います。比べる車種はエブリイワゴンが「JPターボ・ハイルーフ仕様」、ウェイクは「Gターボ」。そこで具体的に主要諸元を比べると、エブリイワゴンは3395×1475×1910mm(全長×全幅×全高)。一方、ウェイクは3395×1475×1835mm。軽自動車は規格上、全長と全幅は全く同じ。
ただ気になる全高ですが、エブリイワゴンが勝利。もはや2メートルに迫る勢い。ウェイクの背が高いと注目を浴びてましたが、実は本家の軽ワンボックスに勝てなかった模様です。
だから、ダイハツ・アトレーワゴン(ハイゼットカーゴ)などもあまり注目されてないだけで、実は既に背の高い軽自動車が販売されていた。だからウェイクは転倒しないかという懸念もされてましたが、そこまで心配する必要はなさそう。
室内空間の違いを比較してみる
続いて「室内空間」の比較。具体的に比べると、エブリイワゴンの室内寸法は2240×1355×1420mm(室内長×室内幅×室内高)。一方、ウェイクの室内寸法は2215×1345×1455mm。
結論から書くと、エブリイワゴンの方が室内は広い。やはり積載性に特化した軽自動車だけあって、乗用車ライクを強めたウェイクが不利。
ただ室内高はウェイクが有利。全高こそ1910mmと勝っていたエブリイワゴンですが、実は室内高はウェイクの方が3cmほど高い。ルーフパネルを薄くした効果なども現れてるのか、居住性ではウェイク >> エブリイワゴンかも知れない。
また最低地上高でもエブリイワゴンが150mmに対して、ウェイクが140mm。乗り降りのしやすさではウェイクが有利という結果。
荷室積載性ではエブリイワゴンがやや有利
続いては「荷室の大きさ」を比較したいと思いますが、結論から書くとスズキ・エブリイワゴンが有利。例えば、助手席シートを倒した状態の荷室長はエブリイワゴンは2640mm。もはや余裕でベッドが積み込めるほど広い。
荷室幅も見てみると、エブリイワゴンは更に広がって1385mmに拡大する。ただ荷室高は1240mmとやや低い。どうしてもFR車なので床下にプロペラシャフトがあることが影響か。
一方、ダイハツ・ウェイクはラゲッジアンダートランクを併用した場合、荷室高が最大で1485mmにまで拡大。CMでもやってますがゴルフバッグが縦で二個積み込めるものの、エブリイワゴンには劣るか。
ただウェイクのジャンルはあくまでタントの延長線上のクルマということを考慮すると、全体では五分五分か。
収納力や内装の質感を比較してみる
上がウェイク・下がエブリイワゴン |
結論から書くと、ウェイクの内装の方が質感は高い。やはり値段が高いだけあって、エブリイワゴンが後塵を拝するカタチ。ただエブリイワゴンは軽商用車の延長にあると思うので、そう考えたら意外と質感は悪くないか。
またインパネ周りの収納力を比較してみると、こちらは甲乙付けがたい。どっちも室内が広いだけあってかなり収納性は高い。ウェイクもエブリイワゴンも使い勝手は十二分に高いはず。
最小回転半径や小回り性能はどっちが有利?
続いては「小回り性能」の比較。要するにどっちが運転しやすいのか?まずホイールベースを比較すると、エブリイワゴンが2430mm。一方、ウェイクが2455mm。ホイールベースが長い方が室内空間を広く取れるんですが、ただ運転の取り回しを考えるとやや難。
そこで最小回転半径を見てみるとエブリイワゴンが4.5m。ウェイクが4.7m。そのため運転のしやすさでは、ウェイクよりもエブリイワゴンに軍配が上がると評価したいと思います。
燃費とエンジンパワーを比較してみる
続いては「加速性能」や「燃費性能」を比較。エブリイワゴンはターボエンジンのラインナップしか用意されてないので、ウェイクも同様にターボエンジン搭載のグレードのみと比べてみた。
まずエブリイワゴンのエンジンスペックは、最高出力が64PS/6,000rpm。最大トルクが95N・m/3,000rpm。一方、ウェイクのターボエンジンのスペックは最高出力が64PS/6,400rpm。最大トルクが92N・m/3,200rpm。
やはり実用性を重視するためか、ウェイクのエンジンパワーはやや弱くエブリイワゴンが勝る。ちなみにウェイクのNAエンジンスペックは、最高出力が52PS/6,800rpm。最大トルクが60N・m/5,200rpm。
一方、ウェイクの燃費がリッター23.2km。4WDでも燃費リッター23.2kmとあまり下がってないのが特徴。ただ、エブリイワゴンの燃費はリッター16.2km。4WDだとリッター14.6km。
車両重量がエブリイワゴン(JPターボ)は970kg、ウェイク(X)は1010kgとあまり大差はない。エブリイワゴンも軽商用車の延長上ということを考えると優秀ですが、ウェイクが燃費性能では勝る結果。
ちなみに燃料タンク容量はエブリイワゴンが37L。ウェイクは36L。ウェイクが燃費性能では勝るものの、一度に給油できる燃料の量が少ない。そのため航続距離で比較すると、そこまで違いは出ないか。
価格はウェイクが全体的に割高傾向だが…
最後はエブリイワゴンとウェイクの「価格」を比較。まずエブリイワゴン・JPターボの価格は142.5万円から購入可能。一方、ウェイク・Gターボの価格が167万円から。車重が1トン近い軽自動車ではさすがにターボエンジンは必須だと思うので、ウェイクの方がやや割高感は否めない。
ただし、ウェイクの自動ブレーキ(スマートアシスト3)というステレオカメラ式の歩行者にも対応できる性能を誇る。一方、エブリイワゴンは赤外線レーザーの超古いタイプの自動ブレーキ。
だから価格はエブリイワゴンが安いものの、今の時代では通用しない古い装備も少なくない。
【比較】エブリイワゴン vs ウェイクの違いまとめ
以上、スズキ・エブリイワゴンとダイハツ・ウェイクの比較記事でした。結論をまとめると、普通に軽乗用車として比べるとウェイクがおすすめ。実力的にはエブリイワゴンが勝る点も多いものの、ウェイクの方が無難に商品がまとめられてる。
だから個人的にタントやN-BOX、スペーシアの台頭で、軽ワンボックスは終わったと思ってましたが、ウェイクの登場で荷室空間の大事さに改めて気付かされました。そのため今回の比較記事では、エブリイワゴンも案外悪くはない軽自動車。
ちなみに新車比較ブログ・カーギークでは【比較】エブリイ vs ハイゼットカーゴや【比較】N-VAN vs ハイゼットカーゴ、【人気】ダイハツおすすめ軽自動車ランキングまとめなども執筆済み。