(http://www.zenkeijikyo.or.jp/statistics/tushosoku/1311tushosoku4.htm)
N-BOXの販売台数は19513。ほぼ2万台と言っていい。タントも僅差ではありますが惜しくも2万台にも首位にも届かず、自分の予想は微妙に外れてしまいました。それだけパワフルなエンジンよろしく、N-BOXの底力をまざまざと見せつけられたかたち。ここでプラス2千台上積みしてくるかね…っていう。まさに怪物。
タントもスゴいですがここには先月分も含まれてるので、この数字を多いと解釈すべきか少ないと解釈すべきか、個人的には分かりかねます。先月は5千台っぽちですからね。タントの実力が持続してると仮定してたら、もっとあっても自然かも。
だから今月分で更に2万5千台ぐらいまで伸ばすのか、逆にこのまま1万7千台から2万台前後をウロウロするのかで、今後のタントの行く末が占えると思います。今月12月分の台数が何気にカギ。
ま、デザインだけで見れば、N-BOXが4万台売れてると解釈してもいいんですが(笑)タントのデザインは、N-BOXのまんまパクリですからねぇ。もはや清々しいレベル。
そこら辺の割り切り方はスズキも勉強すべき。例えばワゴンRの台数を見ると、まだムーブに負けてる。ほぼ一年負け続けてると言ってもいい。この原因は何なのか考えます。
- スズキの曖昧な姿勢
正直ムーブは大してクオリティーは高くないと思う。エンジンのスペックも低い上、実燃費もワゴンRの方が全然上。それにも関わらず、その中で一番売れてる。
その理由はやはり『CM』。単純に分かりやすく、面白くインパクトがあった。今年序盤にムーブが躍進を続けたのは、スマアシのおかげ。『燃費以外』でも消費者に訴えて成功した。ホンダも同じく。それにも関わらず、スズキは相も変わらず、燃費だけを訴えてる。その齟齬に気付けてないのが痛い。
もちろんワゴンRを始め、他も追従したわけですが、出遅れ感は否めない。そして、その安全装備のブランド化もできてなかった。ホンダの場合は、自動ブレーキ以外にもエアバッグを付加することで「あんしんパッケージ」のブランド化に成功にしましたが。
じゃあスズキは…というと、スマアシより安くて性能が良かったんだけど、それは消費者には届いてない。スペーシアなどのCMを見ても、ワゴンRとさして内容に違いがない。これじゃあ、それぞれの売りもコッチには伝わってこない。無駄撃ちもいいとこ。
それにせめて燃費の良さを感覚的に伝えたいなら『車体の軽さ』を訴えるべき。エネチャージ一本もいいですが、スペーシアの場合はN-BOXより100kg近く軽い。車の知識が一切ないシロートでも「燃費が良さそう」「走りも良さそう」と理解できる。
ワゴンRとムーブのエンジンのスペックを比較した場合、ワゴンRの方が全然パワーがある。車体の軽さも合わせて考えるなら、ほぼ全てにおいてムーブより上。でも、じゃあそれが消費者に伝わってるか。そもそも、CMなどで訴えてたという記憶が自分には無い。
スズキは訴える表現力にも欠けてますが、コンセプト作りも下手。ワゴンRの場合は過去の栄光にすがって、まだ幅広い層に受け入れられようとして全く割り切れてない。低燃費を追求するなら、ムーブのようにクソ高回転仕様にした方がもっとカタログ燃費は伸びるはず。結局「この車の売りは何なのか?」が伝わってこないので、消費者への訴求力も削いでる。
スズキは個々の車種で、もっと割りきった差別化のアイデアが必要。装備にしても、CMにしても。アルトの場合、後部座席を無くしたっていいぐらい。それもできないなら、潔く売れてる車を研究・模倣してパクるべき。