だからプロペラシャフトが不要なので、プリウスの車内空間を広く確保できているメリットがあります。ただ一方でモーターの駆動力は知れているので、果たしてどこまで4WDとしての価値があるかは疑問が残る所。
カートップ4月号 |
応答性は高いがやはりパワー不足
清水和夫という自動車ジャーナリストが雪が降り積もる長野県白馬で試乗したそう。だから雪道での走行はまさに4WDとしての進化が遺憾なく発揮される場面。結論から書くと、新型プリウスの4WDは「雪道を安心して走れる」という評価。フロントよりも若干遅れてリヤが駆動するので、しっかりリヤ駆動の応答性が高いので不安感はない。
新型プリウスに限らず、モーター駆動タイプの4WDが今後のトレンドになると予想されてます。確かにプロペラシャフトが不要のメリットは大きく、「キャビンの床は広い」などパッケージングの魅力が増す。雪道走行に不安がないのであれば、これからは軽4WDあたりが淘汰されていくのかも。
ただ雪が深い路面になると、どうしても走行抵抗が大きくなるので「モーターのトルク感が足りない」らしい。あと何故か「深い雪ではバックギアのほうがトラクション性能は高かった」と後退させる時の方がモーターの駆動力が強かったらしい。
4WDでも実燃費は20km/L前後?
そして気になるのがプリウス4WDの実燃費。カートップ4月号 |
プリウス4WDの仕組みは、一般的な4WDと同じ。フロントタイヤの駆動力が足りない時だけ後輪タイヤが駆動する仕組み。4WDではあるものの、基本的には2WD(FF)で走行する場面が圧倒的に多い。だから実燃費もそこそこ優れてる結果になるのも当然。
だからプリウスの「E-Four」の試乗に関しても、基本的には2WDモデルの試乗と同じと考えて構いません。新しく採用されたTNGAのおかげで、新型プリウスは様々な面で低床化。サスペンションもダブルウィッシュボーンに進化させるなど、それらによって走りが向上したことは周知の事実。
この試乗記事では「こんなにしなやかなサスペンションはトヨタ車では久しぶり」といった評価もされています。高速性能でも不安感がないなど、何かっちゃあドイツ車を持ち出せばいいと思ってる評論家さんも良い意味でダンマリでしょう。それは言うまでもなく、プリウスの4WDも同じだったと考えて良さそうです。