この新型 フォーフォーはルノー・トゥインゴとプラットフォームが同じで、駆動方式はいまどき珍しいRR方式。エンジンが後ろに配置されてて、後輪タイヤを回すというタイプ。またエンジンもトゥインゴと同じく1.0Lエンジン。最高出力が52kW(71PS)、最大トルクが91Nm(9.8kgm)。カタログ燃費は22.3km/L。
そこで気になるのが新型フォーフォーの実燃費。いくら輸入車とはいえ、こういった車は燃費でナンボみたいなところがあるので見ていきたいと思います。
平均燃費は16km/L前後?
driver7月号 |
ただフォーフォーで高速道路をブイブイ走る人も少なそうなので、一般道をベースに考えると大体15km/L前後に実燃費は落ち着くか。
フォーフォーの車体スペックは3550×1665×1545mm(全長×全幅×全高)。Aセグメント車よりもサイズは小さい。ただ、その割に車重が1040kgと1トン超え。こういった部分での詰めの甘さというか方向性の違いみたいなもんが、微妙な実燃費に繋がっているんだと考えられます。
似たような車格のフォルクスワーゲン・up!の実燃費が20km/L台ちょっとですので、フォーフォーの実燃費に物足りなさは残ります。ちなみにup!の車重は最低で920kg。つまりフォーフォーとは最大で100kgの差があるということ。さすがにこの車格では痛すぎる車重差。
また加速性能の差も見ておくと、スマート・フォーフォーが圧倒的に遅い。20-60km/hの追い越し加速こそ見劣りしないので、driverさんの試乗記事では実用性では遜色ないとのこと。エコモードであっても不満なしだったとか。でも、フォーフォーの加速感のぬるさが実燃費で影響してることは想像にかたくありません。
乗り心地や操舵性など
ついでなので、スマート新型フォーフォーの試乗に関する情報を簡単にまとめてみます。新型フォーフォーの乗り心地は「Aセグメント車屈指の乗り心地」だとのこと。フロントサスペンションは新開発、スプリングストロークも先代フォーフォーから大幅に拡大されてるのが理由。バネ下が路面にしっかり追従してくれるらしい。
RR方式だったので先代フォーフォーはアンダーステア気味(外側へハンドルがふれる)だったものの、新型ではそれを感じさせないほど前後バランスが取れてて旋回姿勢はそれだけ安定性が増したそう。可変ギアレシオの電動パワーステアリングも手伝って、ロール剛性は頼もしいとのこと。エンジンが後方に配置されてることで加速中でもエンジン音が耳障りではないそう。
路面の継ぎ目といった大きな段差を乗り越えた際のショックは問題だけども、ホイールベースもフォーツーから600mm以上伸長させたことで、「RR特有の加速に伴うピッチングが大幅に低減」したとのこと。
ブレーキ性能も優秀。新型フォーフォーからブレーキペダルが釣下げ型に変更されたそうですが、路面がウェットでも他車と変わらぬ制動距離をマーク。それだけグリップ性能が高い証拠。ABSの作動もきめ細やかだったそう。
ただその割に自動ブレーキはあくまで警告のみ。市販の後付けできる「それ」レベル。そこの中途半端感・付け焼き刃感は否めません。
総合評価と評価まとめ
フォーフォーの実燃費・試乗記事をまとめると、クルマとしての性能は格段にアップしたそう。スマートはどこかオモチャ感がありましたが、RR方式というのもチョロQ感を彷彿とさせる、新型はしっかりクルマらしくなってるとのこと。実燃費こそ中途半端でしたが、RR方式という特殊性を選択できるのは今時フォーフォー(フォーツー)ぐらい。そういった意味での面白さを含めての価値。また「メルセデス・ベンツ」ブランドという冠をかぶっているので、それを200万円ちょいで購入できるのはお買い得と言えそう。
ま、200万円前後で考えたら、国産車も含めて色んな選択肢は増えますけどね(笑)