http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20150915_721362.html
現在開催中のフランクフルトモーターショーにスズキが「バレーノ」を出品。このバレーノ、実は来年2016年にフルモデルチェンジする新型スイフトのことらしい。
車体スペックなどが明らかになりましたので、簡単ではありますが新型スイフトのフルモデルチェンジ情報を予想込みでまとめてみました。
日本でのフルモデルチェンジ時期は?
まず気になるのは「スイフトがいつフルモデルチェンジするのか?」ということ。冒頭のレスポンスの記事でも触れてますが、少なくともヨーロッパでは2016年春頃にフルモデルチェンジが行われるっぽい。ただ日本では2016年中のいつ頃にフルモデルチェンジするか?という細かい情報は自動車雑誌をチェックしても曖昧なまま。
そこで気になるニュースがあって、それがどうやらスイフトは2016年後半に全て静岡・相良工場で生産するということ。厳密に言うと、ハンガリーのマジャール工場で生産してたヨーロッパ向けスイフトが全て日本国内へ移管される。理由は最近円安が続いてるから。インドは別かも。
だからレスポンスの記事では「2016年春に欧州で発売」とありますが、実はヨーロッパも日本国内も新型スイフトがフルモデルチェンジするのは同じ『2016年後半』の可能性が高そう。
そうでなきゃ日本と海外との「フルモデルチェンジ時期の奇妙なズレ」を説明できない気がします。もちろんハンガリーの生産台数分がゴソッといきなり日本国内に移管するとも思えませんが、「欧州向け新型スイフトは数ヶ月だけハンガリー生まれ」というのもいささか不自然。
16年春にはグローバルモデルと位置づける新型車の生産を始める計画。同新型車は「iM―4」の名称でコンセプトカーをモーターショーなどに出品しているクロスオーバー車の量産モデル。そういえばソリオのフルモデルチェンジ時期も当てた日刊工業新聞によると、コンセプトカー「iM-4」というスイフト風SUVも相良工場で生産するそう。その生産が開始するのが2016年春。つまりヨーロッパで2016年春に登場するのは新型スイフトではなく、この「iM-4」という新型SUVなのではないか?と思ったり。
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx0420150911aaaz.html
ソリオのフルモデルチェンジも相良工場へのコンパクトカー生産移管の流れの延長線上にあったので、実はグローバルに関わる大事(おおごと)。少なくとも、日本でスイフトがフルモデルチェンジする時期は『2016年11月12月頃』になりそう。発表自体は来年の今頃か。
3ナンバーに拡大される?
新型スイフトのエクステリアを改めて見てみます。コンセプトモデル「ik-2」よりフェンダーやバンパが大きくなって、若干SUVチックにコンモリしたデザインになってますが、Aピラーがブラックアウト化されてたりヘッドライトの形状然り、基本的には今回のフルモデルチェンジもキープコンセプトといった色合いが強そう。ヘッドライトはむしろ小さくなって、先々代の二代目に更に里帰りした印象。
http://response.jp/article/img/2015/09/15/260110/944427.html |
バレーノのボディーサイズは、3995×1745×1470mm(全長×全幅×全高:SHVS搭載車の全高は1460mm)。(中略)多彩なアレンジが可能な荷室スペースは355Lの容量を確保した。新型スイフトの車体スペックは3995×1745×1470mm(全長×全幅×全高)。ベースとなったコンセプトカー「iK-2」より全長が28mm、全幅が175mmほどサイズダウン。とはいえ、現行スイフトが3850×1695×1510mm(全長×全幅×全高)なので結構な拡張。
また荷室容量が355Lと大幅増。トヨタ新型オーリス・BMW1シリーズの360L並。同じコンパクトカーで比較するとデミオが280L、フィットが386L。新型スイフトはフィットに負けてませんので、狭いと言われがちだった後部座席の空間も期待できそう。
詳細はまだ不明なものの、新型プラットフォームの採用で車重は900kg台前半まで軽量化。剛性も30%前後アップしてるというウワサ。新型スイフトでは燃費面や走行性能は期待できそう。
でも何となくフォルクスワーゲンのポロを意識した車体サイズという感じもしますが、全幅が1745mmということは次期スイフトは3ナンバーに?という心配も。スイフトはBセグメントに属するので、全幅だけ見るとポロとゴルフの中間という中途半端なサイズ。
ただ新型デミオのコンセプトモデル・HAZUMIを思い出すと、それも少し杞憂のような気もします。何故なら最初HAZUMIのボディー寸法は4070×1730×1450mm(全長×全幅×全高)だったから。でも蓋を開けてみると4060×1695×1500mm(全長×全幅×全高)と、新型デミオは結果的には5ナンバーに収まるサイズで発売されました。
つまり同じように、新型スイフトも全幅は1700mmに結果的に収まる可能性が高そう。ただ荷室スペースの拡大は公言通りしてくると思うので、全長は4メートルに近い数字まで拡大するはず。実際デミオもフルモデルチェンジ後にかなり全長を伸ばしましたから。ちなみにインドでは全長4メートルを超えると増税されるらしく、そこは超えてこないはず。
とはいえスイフト新CMを見るとグローバルな自動車にしようとしてる意図も感じられるので、思い切って「スイフトを3ナンバー化」してくる可能性も排除できないと思われます。SUVのジャンルではありますが、ホンダ・ヴェゼルやマツダ・CX-3は3ナンバーでも売れてるわけですし。
相良工場で日欧向けスイフトの生産を一手に担う以上、3ナンバーモデルと5ナンバーモデルに分けるとせっかくのスケールメリットが無くなるので両方を作る選択肢はなさそう。まだ3ドアと5ドアぐらいの違いだったら分かりますが、極論すると全幅40mm50mm広かったからなんなんだって話ですから。
新型1.0Lターボエンジンは日本で発売される?
パワートレーンは、新開発の1.0リッター直噴ターボガソリンエンジンの「ブースタージェット」、1.2リッターの「デュアルジェット エンジン」、マイルドハイブリッドシステム「SHVS(Smart Hybrid Vehicle by Suzuki)」を搭載する1.2リッターの「デュアルジェット エンジン」の3種類をラインアップ。新型スイフトのエンジンは三種類。現行にもある1.2Lデュアルジェットエンジンと、そこへISGを組み合わせたマイルドハイブリッドエンジン。要は新型ソリオでも搭載してるやつ。そして新しくスズキが開発した1.0L直3ターボエンジン(ブースタージェット)。
でも1.0Lターボエンジンに関しては、一応新興国がターゲットらしく日本でも導入されるかは未定です。現行スイフトでもディーゼルモデルは国内で発売されなかったり、国内はやはりデュアルジェットエンジンがメイン?
自動ブレーキはミリ波レーダータイプ?
そのほか、ミリ波レーダー方式による衝突被害軽減システム「レーダーブレーキサポート」や、レーダーで前方車両との距離を測り自動で加減速するアダプティブクルーズコントロールのほか、クルマとiPhoneを連携させる「Apple CarPlay」対応のスマートフォン連携ディスプレイなどを採用。現行スイフトは自動ブレーキが設定すらありませんが、新型では自動ブレーキが搭載されます。でも新型ソリオのステレオカメラタイプ式(デュアルカメラブレーキサポート)ではなく、旧型ソリオと同じミリ波レーダー式。デュアルカメラは優秀だったので残念。スマートアシスト2との比較記事も参照。
ただACC(アダプティブクルーズコントロール)機能が追加されるので、旧型ソリオのミリ波タイプより性能はアップ。ざっくり言うと、先行車と車間距離を取りながら自動的に車速を保ってくれるクルコン。
ヨーロッパでは街中よりも高速道路上での対応はミリ波レーダーの方が優れてるのかも。既にビターラ(次期エスクード)でも同じミリ波レーダー式自動ブレーキを搭載済み。でも、これも日本向けにはステレオカメラタイプの自動ブレーキが設定される可能性はあります。
…と長々と書いたものの、自分の中では「次期スイフト≠バレーノ」という結論が出たので、以上の推理は間違いである可能性が高いです。ただスイフトのフルモデルチェンジ時期だけは2016年後半以降の可能性が高いと思われます。