マガジンX10月号 |
他にもデザインが地味に変化してたり、クラウンマジェスタも一部改良されるなど、クラウンのマイナーチェンジまで1ヶ月ほどですが現段階で分かってる最新情報をまとめてみました。
ちなみに最初に書いておくと、新型クラウンアスリートorロイヤルには自動ブレーキ・セーフティーセンスは設定されません。現行と同じ、ミリ波レーダータイプの自動ブレーキを引き続き採用するそう。クラウンにはきっとセーフティーセンス「P」が搭載されるはずですが、トヨタ的にはまず「C」の普及を優先したい?
クラウンアスリートが大幅チェンジ!
クラウンには「ロイヤル」「アスリート」という2グレードがあるんですが、今回2.0Lダウンサイジングターボが搭載されるのは「クラウンアスリート」。だから大きな変化があるのは、主にアスリートと言ってもいいと思います。この8AR-FTSというターボエンジンは、もともとレクサスNX・200tのもの。ただ新型クラウンではスペックはやや異なって、最高出力が235PS(173kW)/5200~5800rpm、最大トルクが350Nm(35.7kgfm)/1650~4400rpm。
現行2.5L(V6)より最高出力が16%、最大トルクが44%増してます。最初ベストカーでは出力245PSにアップと報じられましたが、実際にはNXよりもパワーダウン。でも回転数(rpm)を見るとフラットトルクなのでかなり走行しやすく、走ってて楽しい仕上がりになってそう。
カタログ燃費は13.4km/L。「2.5アスリート」の燃費が11.4km/Lだったので、新型クラウンアスリートでは約18%の燃費向上。パワーが若干落ちるせいか、レクサスNX・200tよりも燃費は上。6速ATから8速ATに変わったことも影響してそう。残念ながら厳しくなったエコカー減税には未対応。
ただ代わりにV6の2.5Lエンジンがなくなり、アスリートからは「2.5アスリート」系グレードは消滅(何故か4WDは残存)。もちろん2.0Lターボが搭載されないロイヤルでは消滅しません。
そしてエンジンだけではなく剛性感もアップ。スポット溶接を90箇所以上も増やし、構造用の接着剤も合計8メートル分も使用したそう。サスペンションも改良され、間違いなく乗り心地や操舵性はアップしてるはず。自動車は色んな部品の組み合わせでできてるので、どうしても軋みが生まれるわけですが、そこをしっかりくっつけることで車体の安定性が高まる。
新型の見た目はどう変化したの?
新型クラウンアスリートの見た目はどう変化したのか比較してみました。基本的にはキープコンセプトなんですが、主にフォグランプ周りが変化。丸みを帯びだデザインが台形型に。ダクトも大きくなって、デザインもよりスポーティーさが増しました。このダクトデザインはきっと他の車種にも応用されるぐらい完成度は高い。
あと前だけではなく、後ろのデザインも変化。
シリンダー状のテールランプが一回り大きく変化。インナーレンズが採用され、メッキリングもより強調されてるように見えます。往年のスカイラインではないですが、こちらもスポーティーさが増した?
ヘッドライトでは最初プリウスαに採用されたBiビームも採用されてます。17インチアルミホイールのデザインも変更してるらしい。OPには自動車庫入れ(インテリジェントパーキングアシスト)機能にはイージーモードが追加。
今回から追加される新グレード「2.0ターボ」に限ると、リアバンパーが差別化。これまでマフラーあたりのガーニッシュ?は真っ黒の樹脂パーツでしたが、ターボ車では車体カラーと同系色になるそう。二本出しマフラーが見えやすいようにという配慮らしい。これはうーん?
既存の6色以外に、新型クラウンアスリートからは新色12色からオーダーメイドして選択することが可能。
基本メタリック(M)系のカラーが多く、リッチレッドクリスタルシャインガラスフレーク、ダークブルーマイカM、ローズMオパール、グリーンマイカMなどなど全部は書きませんが、ピュアブルーMはFCVのミライと同色。内装も「ホワイト」「ブラック」「こがね」から選択可能。
ちなみに塗装には「自己修復機能」があるセルフリストアリング塗装が全車にされてるそう。これが何気にスゴい。マジで自動的に傷が修復しちゃいます。今後の塗装の主流になると思われるので、キーパーコーティングとかの業者さんとかピンチ?
気になる新型クラウンアスリート「2.0ターボ」の価格ですが、ベストカー情報では450万円前後とのこと。現行「2.5アスリート」が約367万円なので大幅な値上がり。インテリアの照明も全部LED化されるなど価格アップが否めない部分も多いですが、ダウンサイジングしたオーリスの価格もべらぼうに高かったので、まあこんなもんかも知れません。
クラウンロイヤルは?マジェスタは?
ところで気になるのが、クラウンロイヤル。アスリートとは異なってダウンサイジングはしないので、当然パワーユニットも変化はありません。じゃあロイヤルだけマイナーチェンジしないのか?と疑問に思いますが、もちろんそんなことはありません。トヨタ新型クラウンロイヤルも見た目が変化。こちらも一見すると違いは見えにくいですが、ダクトにかけてのデザインがシュッと変化。グリルから結ばれる線が細くなって、新型クラウンロイヤルはより端正さは増した印象。現行のデザインは良くも悪くも圧迫感はあります。画像では少し見切れてしまいましたが、サイドシルガーニッシュもギュイっと張り出してます。
またエンジン周りに変化はありませんが、クラウンアスリートと同様にスポット溶接が増えるなど剛性感は増してます。アルミホイールやシート表皮などが同じく一新されてたりしますので、若干の価格アップは否めないかも知れません。
だから新型クラウンロイヤルのマイナーチェンジは大人しめ。これは雑誌によると「アスリートは個人向け・ロイヤルは法人向け」という位置づけを更に強めたいからだとか。実際アルファードでは冒険しすぎて法人需要がやや伸び悩んでるというウワサもあったので、それと同じ轍は踏みたくないのかも。
続いて、クラウンマジェスタ。クラウンアスリートなどとは別モデル的な立ち位置らしいですが、こちらは一部改良。フルモデルチェンジの時期も違うので当然といえば当然。
だから今回マイナーチェンジするアスリートとロイヤルと異なり、デザイン面での変更はなし。一応見た目で変化してるのが、ナンバー灯がLED化されてる点が上げられます。でも足回りなどは同じく改良されて剛性感がアップ。静粛性なども同じくアップしてそう。
そしてクラウンG’sも誕生?
カートップ10月号 |
パワーユニットは3.5L(V6)の「2GR-FSE」、サスペンションはレクサスRCFにも採用されてる「ZF-SACHS」が検討されてるそう。
マークXでは販売総数の10%がG'sグレードらしく、スポーツセダンの底堅い需要があると判断。クラウンとマークXでは販売総数が一桁違うので比較するのも違う気がしますが、スポーツセダンにそれなりに需要が見込めるのも確かか。
ノア・ヴォクシーにもG'sモデルが2016年1月に追加されるらしく、トヨタ的には2016年という年はスポーツモデルに攻勢をかける年になるんでしょうか。