2015年7月28日火曜日

【疑問】タイヤの「空気圧」の違いで燃費がアップする噂は本当か?【自動車】



自動車の実燃費は誰もが気になるところ。 実際、最近は新車に装着されるタイヤの空気圧がどんどん高くなっている印象。やっぱりタイヤの空気圧を高めた方が燃費は向上するもんなのか?

そこで今回は「タイヤの空気圧で自動車の燃費は変わるのか?」という疑問を解説。

空気圧をあげたら間違いなく燃費は向上する!

まず実験車はスズキのハスラー(2WDターボ)。先日の一部改良で新型Sエネチャージが搭載される前だと思うので、カタログ燃費はリッター26.8キロのはず。

タイヤの空気圧の違いで燃費は変わる
ベストカー7月26日号
一回目の実験は「指定空気圧250kPaのタイヤ」を履いた場合、この実燃費がリッター13.7キロ。そして更に空気圧を高めた「300kPaのタイヤ」での実燃費はリッター14.9キロ

同じように走行してるだけにも関わらず、タイヤの空気圧を高めるだけで燃費がリッター1キロほど向上してる計算。

しかも、逆に「空気圧200kPaを下げたタイヤ」の場合、実燃費はリッター13.0キロまで減少したらしい。見事にタイヤの空気圧と実燃費が連動してる。

そのため、「タイヤの空気圧を高めると燃費が向上する」というウワサは事実だった。ここまで差が出ると、そら自動車メーカーさんが空気圧を高めに設定したがる理由も頷けます(笑)


○何故、タイヤの空気圧を高めると実燃費がアップするのか?

じゃあ、何故タイヤの空気圧を高めるだけで自動車の実燃費が向上するのか?

理由は至ってシンプル。

何故なら、タイヤに空気がパンパンに入ってるとそれだけ道路や地面に接地してる面積が減るから。

つまり、タイヤの「転がり抵抗」が減る。道路とタイヤの摩擦が減れば、それだけ自動車が軽快に走行。自動車が軽快に加速すればアクセルを踏む回数や踏む量が減って、結果的に燃費性能も向上するという理屈。

いわゆるエコタイヤも転がり抵抗が低いことで、結果的に低燃費に繋がっている。だから燃費性能でタイヤを選ぶ場合、この「転がり抵抗」に注目してタイヤ選びをすると良いでしょう。

タイヤの空気圧で「車の乗り心地」は悪化しない?

でも気になるのは「乗り心地」。

何故なら空気圧を高めてタイヤをパンパンにしたら、それだけ路面のゴツゴツした状況を車内に伝えやすくなる。

ただ、意外にも車重が1トンもない軽自動車レベルだと、空気圧を不必要に高めても乗り心地はさほど変化はなかったそう。

だから基本的には燃費性能を向上させるために、タイヤの空気圧を高めて良さそう。




○下手すると死亡事故も招くタイヤの空気圧

でも空気圧を高めたことで転がり抵抗が減ると、タイヤのグリップ力も当然弱まる。そのため濡れた路面などスリップして交通事故を誘発する可能性も。ブリヂストンの新品のタイヤ同士ですら、商品によって制動距離に差が生まれるぐらいなので。

またタイヤに空気を入れすぎたことによるバーストが怖い。要するにタイヤが爆発してしまう。トラックなどのタイヤバーストであれば、チェ・ホンマン(懐かしいw)でも余裕で吹き飛ばすほど。

新品タイヤだと余程空気を注入しなければ問題ないんでしょうが、経年劣化したタイヤや中古タイヤなどでは素人判断で空気圧を高めるのは怖い。そのためあくまで節度を持ってタイヤの空気圧を高めましょう。

ちなみに 【疑問】中国製・韓国製タイヤは安全?燃費は悪い?カーギーク【実燃費】アイドリングストップはエコじゃなかった説【自動車】358ナンバーの隠された意味まとめなども併せてご参照ください。