アウディ ジャパンは、プレミアムコンパクトSUV「Q3」「RS Q3」の装備、仕様を一部変更して、5月21日に発売する。アウディのコンパクトSUV・Q3が先日一部改良。グリル周りがカッコ良く進化。ただ注目はエントリーグレード「1.4 TFSI」の価格が390万円から今回で379万円まで値下げ!
http://car.watch.impress.co.jp/docs/news/20150512_701477.html
「え?アウディも値下げでお買い得に?」と驚いたんですが、実はちょっと違う。
1.4 TFSI Sportというグレードを新設
何故なら新たに「1.4 TFSI Sport」というグレードが新設された。この価格が396万円。つまり旧型のエントリーグレードの390万円だったので、実質的にはこの「1.4 TFSI Sport」が新たなエントリーグレードという解釈も可能。そう考えると390万円からおよそ6万円ほどアップしてる計算。
1.4 TFSI Sportとの違い
じゃあ「1.4 TFSI」と「1.4 TFSI Sport」にどんな装備の違いがあるのか?新型Q3のカタログを参考にしつつ比較してみました。左が1.4 TFSI 右が1.4 TFSI Sport |
左が1.4 TFSI 右が1.4 TFSI Sport |
左が1.4 TFSI 右が1.4 TFSI Sport |
上が1.4 TFSI 下が1.4 TFSI Sport |
一言でまとめると、1.4 TFSI Sportの装備品は「2.0 TFSI」にほぼ近いグレード。両者の価格差は18万円程度ですが、その違いをどう考えるか。だから新グレード「1.4 TFSI Sport」は良い意味でいやらしいグレード設定になってます。
Q3全体では価格アップ
だから実は1.4 TFSI以外のグレードを見てみると大幅な値上がりになってます。例えば「2.0 TFSI quattro 180PS」だと446万円から469万円(23万円の値上がり)。「2.0 TFSI quattro 220PS」も518万円から539万円(21万円の値上がり)。
「RS Q3」に至っては732万円から771万円(42万円の値上がり)。
Audi・Q3はコンパクトSUVというジャンルなので、国産車と比較するとホンダ・ヴェゼルやマツダ・CX-3、スバル・XVあたり。Q3の全長が最大4410mmに対して、XVの全長が4450mm。Q3の全高が1595mmに対して、ヴェゼルが1605mm。だからさすがにちょっと考えてしまいがち。
スペックや燃費性能もアップ
でも価格上昇に対して、一方ではエンジンスペックや燃費性能が上昇してる。例えば、「2.0 TFSI quattro 180PS」は170馬力から180馬力(132kW/4000-6200rpm)。最大トルクは250Nm(25.5kgm)/1500-3500rpmに拡大。燃費がリッター15.0キロ。「2.0 TFSI quattro 220PS」は211馬力から220馬力(162kW/4500-6200rpm)。最大トルクは350Nm(35.7kgm)/1500-4400rpmに拡大。燃費がリッター14.9キロ。
燃費は旧型モデルより18%ほど向上してる。ちなみにグレード名には前々から馬力数が載ってたので、グレード名が変化してます。前は「2.0 TFSI quattro 170PS」とかだった。
そして「RS Q3」に搭載される2.5リッター直噴ターボエンジンも性能アップ。最高出力250kW(340PS)/5300-6800rpm、最大トルクが450Nm(45.9kgm)/1600-5300rpm。
なんと0-100km/h加速では従来から0.7秒近くも短縮化して4.8秒。5秒を切ってきた。これはポルシェのマカンターボと全く同じ。それでいて燃費がリッター13キロはすごい!の一言。スピードと燃費を両立できるということに驚き。まさにAudiの技術力の高さを誇示してくれてる。
もちろん700万円800万円をポンと支払える人も少ないと思いますが、国産車の価格も全体的に上昇してる現状、無理してでも買わせたいと思わせるSUVに仕上がってる感じ。