この新型オーリスを自動車評論家の国沢光宏さんがホメてた。
加速感は2.0Lエンジン並
アクセル踏んだ直後に2リッターエンジンと同等以上のトルクを出す。0~400m加速や最高速は1.5リッターエンジン級ながら、普通に乗っているときのパワー感で言えば2リッター級という、不思議なエンジン特性なのだった。んだそう。国沢光宏さんは走行性能に関しては、手厳しい感想が目立つ自動車評論家さんだと思いますが、その割に感想の印象としては高評価っぽかった。
http://autoc-one.jp/toyota/auris/report-2142147/
実際、「120T」の1.2Lターボエンジンの最高出力は116馬力、「150X」の最高出力は108馬力。1.5Lエンジンより上。そして、「120T」の最大トルクが185Nm(18.9kgfm)に対して、「RS」の最大トルクが180Nm(18.4kgfm)。これまでの1.8Lエンジンよりも、新型の1.2Lターボエンジンが勝ってる。
スペックだけ見ても、新型オーリスの1.2Lターボエンジンはスゴい。また今回その新型ターボエンジンが搭載されたことで、同じ全幅が1700mmを超えるフォルクスワーゲン・ゴルフと比較されることが増えそう。
このターボエンジンの開発担当者に聞いてみたら 「実用燃費の良さに自信を持っています」 。高い評価を得ている前述のVW ゴルフより燃費良いそうな。燃費面でもゴルフより優れているとのこと。トルクが太ければべた踏みする機会が減るので、それだけ実燃費でも良い作用が働く。加速感を弱めてカタログ燃費だけ稼いでる車種だと、実燃費面はかなり悪かったりする。
価格とハイオクがネック?
ただ個人的に気になるのが、その新型1.2リッターターボエンジンを積んだ「オーリス 120T」の価格。それがなんと259万円。スポーツグレードである「オーリス RS」の価格246万円よりも高い。しかも1.2Lターボの燃費がリッター19.4キロ。やや微妙でインパクトに欠ける。一方、価格が200万円切る「オーリス 150X」の燃費がリッター18.2キロ。実燃費で大きく差が生まれないことを考えたら、この価格差はあまりにも大きすぎない?
続いて、これからますます比較されそうなフォルクスワーゲン・ゴルフの価格を見てみると、「TSI Trendline」というグレードの価格は264万円から。つまり新型オーリスとゴルフの価格が変わらない。外車を選ばず、国産のオーリスを選ぶ人がどれだけいるのか。もっと言えば、ノアやヴォクシーのハイブリット車も購入の選択肢に入ってきてもおかしくない金額。
今回マイナーチェンジしたオーリスに搭載される、新型1.2Lターボエンジンの実力はきっと本物。きっと試乗レビューや購入したドライバーさんの評判も上場なものが多くなりそう。また内装の質感も悪くないんですが、ただ自動車としてのトータルバランスを考えると、今回のマイナーチェンジしたオーリスはどうなの?と思わせる金額。
しかも、この1.2Lターボエンジンはハイオク仕様。レギュラーガソリンでも問題ないとは言え、本来のカタログ値の性能は発揮できない。ダウンサイジングとは言いつつも、ちょっとした高級化路線を狙ってる雰囲気がなくはない。
この1.2Lターボエンジンが「Gs」ブランドに実用性を加味していくアプローチだったら存在意義はありそうな気もしますが、やはり価格もダウンサイジングしてナンボだと思う。今後この1.2リッターターボエンジンはオーリス以外の車種にも搭載されると思いますが、トヨタの主流エンジンになるかは少し疑問かも。