2014年8月5日火曜日

スバル、衝突安全性試験で最高評価が相次ぐ理由-アメリカ



北米で富士重が販売している2014年型「SUBARU BRZ」が、IIHS(米国道路安全保険協会)が行なった最新の2014年の安全性評価において、「トップセーフティピック」を受賞した。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140803-00000027-economic-ind
スバルが発売してるスポーツカー・BRZが、アメリカで衝突事故における安全性評価でトップクラスの評価を得た。他にもインプレッサ、SUBARU XV、WRXなどが獲得。最高評価だったら「+」が付く。それはレガシィ、アウトバック、フォレスターが既に選出。

事故の衝突にはかなり弱いイメージがあるスポーツカーですが、BRZの安全性が高評価だったのは「ある理由」があるそう。

IIHSとはどういう団体か?

まず、自動車の安全性を評価してる「IIHS(米国道路安全保険協会)」とは一体どういう団体なのか?

名前の通り、アメリカの保険業界が設立した非営利団体。日本でも衝突安全性を評価してる財団法人やNPO法人がありますが、あんな感じ。損害保険会社が行ってるってことなので、世論も自動車メーカーも煽って『安全なクルマ』を作って欲しいってことだと思う。悪く言えば、「ドライバーに保険金を払いたくない」というのが本音だろう。

このIIHSが行ってる実験が実は厳しい。

それが「スモールオーバーラップ試験」。数年前から始まったオフセット前面衝突テストで、時速40マイル(時速64キロちょい)で左端25%をドーンとぶつける。日本だと50%程度?人間でもちょっとかすった程度のパンチの方が痛かったりしますが、それは自動車でも同じみたい。衝突させる面が少ない方が、実はダメージが大きいよう。

だからこそ、このIIHSで高い安全性が担保されれば、それだけ『信ぴょう性が高い』と言える。

自動ブレーキが必須対象に!

で、肝心のスバル・BRZなどの安全性に高評価が相次いだ理由ですが、それは最近「自動ブレーキが評価する項目」が新たに追加されるようになったから。「Front crash prevention」という名前らしい。直訳すれば、前面の衝突の予防とかいうこと。

だから自動ブレーキが付いていない自動車は、その時点で問答無用で0点。そりゃEyeSightを抱えてるスバル車で安全性最高評価が相次ぐはず。

日本の自動車保険でも自動ブレーキ割引の導入が検討されてますが、それだけ『自動ブレーキ(プリクラッシュシステムなど呼び名は様々)』を世界的にもかなり注目してるということ。

自動車保険料がぐんぐん上昇してる中、日本の損害保険会社こそリードしていってほしい分野。いずれ日本の衝突安全性に関する実験でも自動ブレーキが導入されるかも。