カートップ4月号 |
新型ワゴンRとムーヴの見た目比較
まずは見た目の比較。
先程の画像を改めて確認しておくと、ムーブカスタムのデザインは完成度が高い。特にLEDライトの使い方が上手く、夜はきらびやかで存在感がビッカビカ。個人的には、ムーヴカスタムのデザインに軍配を上げたいと思います。
ただ新型ワゴンRスティングレーのデザインも実は捨てがたく、今後の可能性に秘めたデザイン。最初は悪い意味で度肝が抜かれましたが、縦長ヘッドライトも見慣れると意外と良い。フロントグリルはもう少し四角形デザインにして面積も広げると、新型ワゴンRスティングレーはカッコ良くなるはず。
でもノーマルグレードの見た目は新型ワゴンRもムーブも正直どっちもひどい。本当に絶妙にダサい。ノーマルに関しては敢えて詳細な評価は下しません。
【スポンサーリンク】
内装インパネの質感の比較
続いて内装の質感の比較に入りたいと思います。画像左がワゴンRスティングレー、右がムーヴカスタムになります。
カートップ4月号 |
また走りの良さに後半で比較しますが、ムーブはメーターパネルの位置が低すぎて視認性が悪い。逆に新型ワゴンRスティングレーは軽自動車初のヘッドアップディスプレイなど、前方視界性も含めた視認性が上々。
そういう使い勝手の良さや実用性も考慮すると、やはり内装面では新型ワゴンRに軍配が上がります。
左:ワゴンR、右:ムーヴ カートップ4月号 |
敢えて違いがあるとしたら、スマホの置き場所。画像を見ても分かるように、新型ワゴンRはドアアームレストにあるのに対して、ムーヴはインパネ周辺。どっちが扱いやすいかといえば、やはりムーヴかも。新型ワゴンRはスマホを置くと、アームレストの役割を果たせなさそう。
ただムーヴのインパネトレイはやや小さく、スマホが若干はみ出てる。振動によってはスマホが落ちる可能性がありそう。そう考えると、決して新型ワゴンRのドアポケットにスマホを置くのはわりと最適解の可能性も。
【スポンサーリンク】
後席シートといった室内空間の比較
続いて室内空間はどっちが広いのか。後席シートを比較したいと思います。画像左が新型ワゴンR、右がムーヴになります。
カートップ4月号 |
身長160cm前後の方が後席シートに座ったとき、ニースペースは新型ワゴンRが37cmに対して、ムーヴは31cm。どちらも広いものの敢えて比較すると、新型ワゴンRがかなり上回ってる。頭上スペースも新型ワゴンRが21cmに対して、ムーヴは16cmと後塵を拝する結果。
また後席開口部はムーヴの方が小さい。シートの座面位置も最適化されていて、乗降性という点でも新型ワゴンRがやや有利という結果。もちろんムーヴのレベルがヒドいってことではないものの、新型ワゴンRはフルモデルチェンジでかなり進化した模様。
ただムーヴの良さはシートのかけ心地。新型ワゴンRはややホールド性に欠け、長時間運転する場合はムーヴの方が疲れにくいかも知れない。それでもトータルの室内空間では新型ワゴンRに軍配を上げたいと思います。
【スポンサーリンク】
荷室ラゲッジスペースはどっちが広いのか?
室内空間を確認したので、続いて荷室ラゲッジスペースの比較。上:ワゴンR、下:ムーヴ カートップ4月号 |
ただ荷室の使い勝手に関しては、新型ワゴンRもムーヴもそれぞれの特徴が現れます。具体的にはリアコンビネーションランプをハッチゲートに設置するか設置してないかで、荷室の開口部の形状が異なる。
例えば荷室の開口部地上高はムーヴが低い。それだけ荷物を上げ下ろししやすい。ただ逆に開口部幅が新型ワゴンRが広い。新型ワゴンRの荷室開口部地上高もせいぜい70cm程度ですから、どっちが荷物を積み込みやすいかは個人的に判断しかねます。
またシートアレンジに関しても、新型ワゴンRとムーヴでそれぞれの特徴が見られます。どちらの後席シートも左右分割が可能ですが、格納時のフルフラット状態は新型ワゴンRが圧倒。逆にムーヴの後席シートはスライド量は新型ワゴンRより+8cmほど長い。
かなり僅差ではあるものの、個人的には新型ワゴンRの荷室ラゲッジに軍配を上げたいと思います。前述の通り、どっちも室内空間はもともと広い。そうするとスライド量より、格納時のフルフラット感の方が大事かも。
【スポンサーリンク】
走りや乗り心地はムーヴが軽トップを守れたか?
続いて走りの比較。既に新型ワゴンRの試乗インプレッションは記事化してますが、果たして走りに定評があったムーヴと比較してどっちが上回るのか?結論から書くと、新型ワゴンRスティングレーの走りがムーヴカスタムより勝る。
カートップ4月号 |
もちろんムーヴもボディサイドパネルなどは高張力鋼板で補強され、サスペンションは前後ともにスタビライザーが装着されるなど走りは上々。ムーヴの試乗記事では足回りや直進安定性など軽自動車の中ではナンバーワンの走りと評価されたほど。
カートップ4月号 |
【スポンサーリンク】
自動ブレーキや衝突安全性能の比較
ラストは自動ブレーキに関する比較。
結論から書くと、新型ワゴンRの自動ブレーキが優秀。新型ワゴンRは新しく赤外線レーザー+単眼カメラ方式の自動ブレーキを採用したんですが、これはムーヴの自動ブレーキ・スマートアシスト2と仕組み的には同じ。
でも自動でハイビームのオンオフを切り替える機能がないなど、両者の自動ブレーキの性能差が歴然。一番決定的な差は、ムーブは歩行者相手に自動ブレーキが作動しない。しかも更に悲しいのが、最近ダイハツは更にスマアシを進化させた「スマートアシスト3」をタントに設定したんですが、実はこのスマアシ3をムーヴに搭載したところで新型ワゴンRの自動ブレーキには勝てません。
例えば対車両の作動速度域だと、スマートアシスト3が4~80km/hに対して、新型ワゴンRは5~100km/h。対歩行者の作動速度域ではスマアシ3が4~50km/hに対して、新型ワゴンRは5~60km/h。
被害軽減ブレーキアシスト機能も、ダイハツのスマアシ3は時速30km/hからに対して、ワゴンRの自動ブレーキは15km/hから作動する。緊急ブレーキが作動する相対速度差もスマアシ3が4~30km/hに対して、ワゴンRは5~50km/hとかなり幅広い。
何故ここまでの差が出るかは分かりませんが、やはり新型ワゴンRの自動ブレーキが圧勝と結論付けていいでしょう。またワゴンRの車重はかなり軽量ということも手伝って、実際の場面でもムーヴより停止できる場面が多いはず。
ただ衝突安全性に関しては五分五分か。例えば、サイドカーテンエアバッグ。新型ワゴンRはスティングレーのみ標準装備されてるのに対して、ムーヴはノーマルもカスタムの両方でオプション設定可能。
カスタムグレードに関しては、コスパの高さも相まって新型ワゴンRスティングレーが勝利。でもノーマルグレードに関しては、オプションでもサイドエアバッグを設定できるムーヴが勝利。どのグレードに買うかにもよるものの、ここは一勝一敗でドローという結論で穏便にまとめたいと思います。
【スポンサーリンク】
新型ワゴンRとムーヴのおすすめ比較まとめ
ということで簡単に新型ワゴンRとムーヴの比較を総括。
結論から書くと、ほぼ全ての面において新型ワゴンRがムーヴより勝ってる印象。ムーヴが唯一誇っていた走りや乗り心地の面でも、新型ワゴンRがそのお株を奪ってしまった感があります。
価格帯こそムーヴがやや割安ではあるものの、その分だけ新型ワゴンRの装備面が充実してるので細かく見ればお釣りが来るぐらいか。ワゴンRスティングレーのヘッドアップディスプレイに至っては、軽自動車に搭載するのは反則ってもんでしょう(笑)
ムーヴが登場したのは2014年12月とそこそこ古いので、そう遠くない将来、2018年か2019年頃にはムーヴもフルモデルチェンジするはず。きっと新型ワゴンRに面目躍如してくれると思うので、以上の評価もまた変わってくると思います。
ちなみに、既に新型ワゴンR vs ホンダ・N-WGNは比較済みなので興味がある方は是非にどうぞ。