でもそこへマツダの救世主として登場するのが、2017年にフルモデルチェンジする新型CX5。初めてフルスカイアクティブ技術を搭載したSUVですから、マツダとしては何としても新車販売台数の増加を狙いたいところだと思います。
ベストカー2月10日号 |
CX-6はCX5派生の三列クロスオーバー
冒頭でも書きましたが、簡単に言えばCX6とは「三列シートにしたCX-5」のこと。もちろんCX-6はフルモデルチェンジ後のそれがベースになります。
CX-6の車体スペックを見てみると4690×1840×1695mm(全長×全幅×全高)。新型CX-5の車体サイズが4550×1840×1700mm(全長×全幅×全高)ですから、全長が140mmほど伸長されるようです。やはり全長を伸ばさないと三列シート化は難しい。
マツダのミニバン車・ビアンテの全長が4710mmだったので、CX-6にはフロントノーズの長さがあるので一概に言えませんが、それでもギリギリ3列目シートは機能するレベルのはず…多分。
CX-6のエンジンラインナップはCX-5と同じ。具体的には2.0Lと2.5Lのガソリンエンジンと2.2Lディーゼルターボエンジンが設定されて、当然Gベクタリングコントロールやナチュラルスムーズサウンドなども採用されます。ミニバンテイストが強いとは言いつつもやはりベースはSUVらしい走りを体感できるらしい。
新型CX6の発売日は2017年東京モーターショー前後?
このCX-6が初めてお披露目されるのは、2017年の秋頃に開催される東京モーターショーとマガジンXさんの記事では分析されています。
この理由はCX-6はミニバン車が弱いマツダが日本国内で早期のテコ入れを図るために導入するモデルだから。最近マツダから発表される新型車は海外専売モデルが多かった印象ですが、このCX6は基本的に日本国内向けのSUVらしい。それだけに力を入れて開発されていると信じたい。
ベストカーさんの最新情報によると、気になるCX-6の発売日は2017年秋ごろと予想されているので、東京モーターショーの発表とほぼ同時にCX-6が発売されるのかも知れません。
新型CX6の読み方は「シーエックスシックス」か?
ちなみにCX-6の読み方はどうなるのか。
もし既存のマツダ車のように英語読みするとCX-6は「シーエックスシックス」になりそうですが、何回かに一度は普通に舌を噛んでしまうぐらい結構言いづらい。シーエックスシックスシーエックスシックス…と繰り返すと、どこの早口言葉だと。
だから、もしかするとCX-6の読み方も日本読みになるかも知れないと勝手に思ってます。CX6を「シーエックスロク」と読むとあら不思議。ものすごく簡単に呼べる。
スライドドアなしでミニバン需要を取り込めるか?
…と、どうでもいい余談はさておき、いよいよ本題。記事タイトルでも書いたように、果たしてCX-6はマツダのミニバン需要を取り込むことができるのか?という素朴な疑問について簡単に考察してみました。
どうやらCX6は今は亡きMPVユーザーをターゲットにしてるらしい。そしてあわよくば同様に消えていくであろうプレマシーやビアンテユーザーも取り込めたら…とマツダの中の人は考えてる。更に具体的に言うなら、「ミニバンほどの居住性は求めないけど三列シートは欲しい」という需要をCX-6で狙っているとのこと。
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じゃあ三列シート化したからといって、今更ヒンジドアタイプの車が売れるのか?という疑問が湧きます。
何故なら三列シート以上に「スライドドア」に対する需要も同時に高いはずだから。むしろ日常的に使う頻度の高さで言えば、スライドドアの方が潜在的な需要の高さは遥かに上と言えるでしょう。
実際既にスバルからは「エクシーガクロスオーバー7」という3列シートSUVが発売されてる。もしCX-6に人気が出るとしたら、既にエクシーガクロスオーバー7の人気が出てないとおかしい。
そこでエクシーガクロスオーバー7の販売台数を見てみると毎月400台も売れてない。この数字は現在もまだ発売してるマツダ・プレマシーの販売台数より少ない。
しかも先程CX-6の車体スペックを書きましたが、CX-6の全長はMPVより20cmも短いだけではなく、スバルエクシーガの全長よりもCX6は9cm短い。つまりCX6の居住性はエクシーガより悪化することは間違いない。
だからいくら三列目シートの需要があるからといって、スライドドアではないCX-6が売れるかどうかは微妙かも知れません。またベストカーさんによるとCX6の価格は300万円前後とのこと。
ビアンテやプレマシーより余裕で高価格帯。CX6の割高な価格も考えると、爆発的なヒットはなさそうか。
新型CX-6発売でCX-9やCX-4の動向はどうなる?
ラストはCX-6登場でどんな影響があるかテキトーに考えてみると、自動車雑誌や評論家が待望 or 煽っていたCX-9の日本国内への導入はまず無くなったと考えて構わないでしょう。
このCX-9はCX6と同じく三列目シートSUVなんですが、全長は5メートルを超えるなど車体の大きさだけ見たらどこの戦地へ行くねんというレベルでした。まさに日本国内では非常識なまでの大きさ。
CX-9を発売しないと判断したからこそ、マツダはCX-6の開発に着手したはずなので、少なくとも今後日本では「三列目シートの需要」は全てCX-6へ集約されていくのでしょう。
ただ一方、気になるのはもう一つの中国専売車「CX-4」の存在。
CX-4の試乗インプレッションでは割りと絶賛だったりして、自動車雑誌でも高評価を受けているクーペ風SUV。
もしCX-6の発売があり得るのであれば、日本国内へ導入される道も開けるのではないかと期待に胸もふくらみます。CX-6が「CX5の三列目シート版」だとしたら、CX-4は「CX5のクーペ版」という位置付けでしっかり住み分けもできる。
ただCX-4は中国国内での生産キャパに問題があるらしく、そもそも日本へ販売したくても物理的にそれができない事情があるそうな。また日本では「4」は死を連想させるので、CX-6と違って前途は多難か。意外と自動車メーカーさんはそういうの気にしそう。
ちなみにここまで書いておいて何ですが、結果的には「CX-6」なるモデルは発売されません。 確かにマツダは「SUVミニバン(三列シートミニバン)」を2017年末に発売するものの、その車名は「CX-8」とのこと。
今後はそちらの記事を更新していく予定なので、詳しくはCX-8の最新情報を参照。