ただ、この1.0L ターボを搭載したバレーノ「XT」は来月5月中頃に発売予定。つまり現地点ではまだ発売されてないんですが、自動車雑誌さんでは既にバレーノに試乗して実燃費も計測されたそう。果たして、どういう燃費値が出たんでしょうか?
1.0Lターボの実燃費はまあまあ優秀
ベストカー5月26日号 |
バレーノXTは「燃料がハイオク仕様」ってことがどうしてもネックではありましたが、リッター15km以上の実燃費を平均して稼ぐことができれば、そこまで経済性という点で気にならなさそう。
ちなみに1.0L 直3ターボの変速機は6速ATなんですが、実燃費の面では悪影響はほとんどなし。日本車のほとんどは既にCVTが多く採用されてますが、やはりカタログ燃費を稼ぐためだけに採用されるのが実情か。
加速感は小型車の中でも随一?
続いて、バレーノ ターボに関する試乗情報を簡単にまとめてみます。ベストカー5月26日号 |
そして6速ATという変速機も地味に活きてる。「ターボ特有の豊かなトルク感を実に上手く演出」してくれていて、想像以上にドライバビリティがスポーティーだったらしい。先程の燃費のクダリで少し言及しましたが、CVTという変速機を無条件で採用しなければいけないかを改めて疑問に思います。
ニューモデルマガジン6月号 |
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前にバレーノとフィットを比較した記事も書きましたが、バレーノは室内空間や荷室空間もかなり広め。価格や加速性能、実用性など割りとトータルバランスに優れてると言えそう。
バランサーシャフトの是非
ベストカー5月26日号 |
何故ならバレーノに初搭載された「1.0L 直3ターボエンジン(K10C型)」にはバランサーシャフトが使われてない。バランサーシャフトを採用してない理由としては、ベストカーさんの取材によると「車重が重くなるから」らしい。BCでは「ブレないコンセプトに納得せざるを得ない」とも結ばれていました。
ただ、バランサーシャフトの重量はせいぜい3kgぐらい。きっとバレーノ XTのカタログ燃費がちょうど20.0km/Lだから、どうしても10km/L台の燃費に下げたくなかったんだと推察できますが正直下らない。0.数km/L程度のカタログ燃費値に一体どんな価値があるのか?
燃費性能にこだわって失敗した事件が最近起きましたが、むしろ燃費差を設けた方が1.2L エンジンの「XG」と「XT」の住み分けが更に顕著化できたはず。バレーノ ターボの方向性としても高級感をウリにしてる節もあるので、もし搭載していれれば「1.0L 直3ターボってすごいやん」という更なる驚きを持って消費者には受け止められたはず。
もちろん、この1.0L 直3ターボ(K10C型)が決してウルサイってことではなく、例えば大径フライホイールの採用やシリンダーブロックの補強で振動を抑えています。エンジン以外の部分にもインナーフェンダーにはフェルト社の防音材が使われるなど、そういった静粛性に対する配慮が「アイドリング時の振動はない」などの評価にも繋がっているはず。
だからこそバランサーシャフトだけ除外した理由を見出しにくいかも。