2015年6月15日月曜日

アルトワークス復活の可能性をターボRSの売れ行きから考えてみた



アルトワークスが復活する可能性は?
Wikipedia
スズキの軽自動車・アルトワークスが2000年に消滅して早ちょうど15年。その後はKeiワークスに受け継がれるなど厳密には消滅してなかったかも知れませんが、そこで気になるのがアルトワークスがいつか復活するのか?ということ。

まずは先ごろ登場したアルトターボRSの売れ行き具合がどんなもんだったかを見てみたいと思います。



アルトターボRSの販売台数は月1000台以上

スズキ アルトターボRSの販売台数は1000台以上
ベストカーさんによると、今年4月のアルトターボRSの販売台数は1000台以上とのこと。スズキから公式に全然アナウンスがないので販売状況は芳しくないかと思ったら、ターボRSの売れ行きはそれなりに好調な滑り出し。

考えてみるとアルトターボRSの価格が130万円前後。二台目の遊びの車としては迷わずに購入しやすい金額。素アルトの上級グレードを購入する層がターボRSに流れてるパターンも多そう。

また専用のTVCMを出稿してるぐらいですから、アルトターボRSが全く売れないということはさすがにあり得なかった。まあダイハツ・コペンやホンダ・S660のようにネット広告などに特化させた方がより効果的だとは思いますが。

そして4月のアルト全体の総販売台数が7352台、5月の総販売台数が7998台と伸ばしてる。アルトラパンがフルモデルチェンジしたのは今月6月初めからなので、この差の台数はほとんどはアルトターボRSの伸び率と考えて良さそう。

ということは5月は2000台に迫ってる可能性も?価格の手頃さを考慮すると急激にグーンと下がるとも考えにくいので、今後も毎月1000台前後で順調に推移するんじゃないかと予想。まとめると「アルトターボRSの販売は比較的好調」と評価して良さそう。

アルトターボRSの方向性は正しかった

だから往年のアルトワークスファンさんからしたらターボRSの前評判は悪かったですが、少なくとも結果としては「アルトターボRSの方向性は概ね正しかった」と言えそう。

これはウラを返すと、「アルトワークスの方向性(加速感重視)以外はウケない・間違い」という主張は通じなくなった。つまりそのターボRSを差し置いて、アルトワークスが復活する可能性はむしろ低くなったと言っても良さそう。

もしターボRSが不調だったらテコ入れ的にアルトワークスの復活が考えられましたが、現状ではターボRSがニッチな需要を確実に掴めてる以上、スズキからすると無理して復活させる必要はない。ターボRSの方向性が否定されることで、アルトワークス復活を目論んでた方には残念はお知らせ。

スズキが開発した変速機AGSもなんやかんや言われつつも、それなりにユーザーさんからは幅広く受け入れられたかたち。だから個人的にはアルトワークス復活よりも、個人的にはこのAGSという変速機が他の車種へ導入されていく可能性の方が高そう。もっと踏み込むなら、ワゴンRなどから「MTグレードの消滅する可能性」まで言及しても良さそう。

そもそもアルトワークスの加速感を復活できるのか?

まずアルトワークスとは言っても、いつの時代のワークスをさすのか?
冒頭に貼った画像は1990年代前半の型式。3ドアということからも相当古い。

ただ1998年に軽自動車の規格ルールが変わって車体サイズが拡大して、アルト自体もフルモデルチェンジ。アルトワークスもそこに続いた。そして2000年のマイナーチェンジと共にアルトワークスが廃止。だから2年間の間は現在の規格のアルトワークスが一応発売されてた。

でも、おそらくファンの大半は軽自動車の規格が変わる1998年以前の「小さいアルトワークス」を指してると思う。冒頭でも少し触れましたが、実際アルトワークスの後継車種「Keiワークス」(2009年に消滅)の復活が叫ばれてないのが良い証拠。

つまり個人的に気になってるのが、そもそも現在の軽自動車の規格内でアルトワークスの爆発的な加速感を復活できるのか?という点。何故なら昔とは違ってボディーの安全性能強化などが求められて、どうしても必然的に車重が重くならざるを得ない。

だから現実問題としてあの加速感を復活させるのは難しそう。でもあの往年の加速感が復活できなかったら意味がない。結局は中途半端なアルトワークスもどきしか作れないなら、ワークスファンにとってもスズキにとっても恒常的に復活させる根拠や理由が失われる。

限定販売としての復活が?

ただしアルトターボRSの好調が続けば、スズキも何かしらのアクションを起こすはず。例えばトヨタのランドクルーザー70ホンダのシビックタイプRのように、最近各自動車メーカーは限定販売として往年の名車を復活させてることが多い。

だからアルトワークスも同じように限定復活販売が可能性として大いに考えられます。コペンやS660の価格を考えると180万円190万円で売りだしても即完売しそう。限定復活じゃなくても特別仕様車としての復活もなきにしもあらず。

どういうカタチであれアルトワークスに再び注目が浴びることは、結果的にアルトターボRSの販売増にも繋げられる。だからスズキとして一時的にアルトワークスを復活させることはそこまでリスキーではないはず。

もし燃費性能を少し度外視しても売れるとスズキが分かったら、アルトターボRSにもそういった味付けが走行面でも還元される?という期待も思わず膨らみます。