今年7月にフルモデルチェンジしたばかりの、スバル新型WRXの受注状況が明らかになったそう。2ヶ月程度で、受注総数が3835台。月販目標台数650台の6倍。
この水準に達成するまでレヴォーグはもっと時間がかかってたことを考えると、好調な滑り出し。レヴォーグはヴェールに包まれすぎてたことも大きいけど、やはりステーションワゴンタイプの先行きは…。
そして詳細を覗くと、更に驚いた。この内の半数近くが、スポーツタイプの「STI」だった。
EyeSight3効果は限定的?
具体的な数字を見ると、WRX「S4」が1992台。WRX「STI」が1843台。「S4」は最新EyeSight3が標準装備で、価格も「STI」より40~50万円ほどお得。それだけS4の方が幅広く一般ユーザーを対象にしてるので、販売台数も当然多い…はずだった。
でもそれがフタを開けてみると、ほぼ売り上げ台数的に違いはなかった。だからこのSTIの健闘っぷりには素直に驚いた。
ちなみにグレード別で見てみると、「S4」も「STI」も高価格なグレードの方が売れてる。じゃあ景気が良くなったかと一瞬思いがちですが、これは高価格帯が売れたと表現するより、消費増税の結果、廉価グレードが売れづらくなってる背景が色濃く読み取れるのではないかと思う。
新型WRX 40代に爆売れ中!
WRX S4が40~50代で約6割、WRX STIが30~40代で約7割となり、40代のユーザーを中心に購入していることがわかった。購入者の年代を見てみると、価格が価格だから中高年をメインに売れてる。「STI」に至っては、30代40代で70%近くの占有率。まさに爆売れ!
ここからは実用性よりも、スポーティーさを求める消費者心理・潜在的需要が読み取れる。若かった昔は買えなかったor話や噂では聞いてた往年のスポーツセダンを、お金に余裕がある今こそ買っておきたいんだと思う。実用的なクルマがプッシュされがちな現状、そこに飽きてる層が確実にいる証拠。
だから今の若者を対象にするよりも、現在確実に売れるスポーティーなクルマを作ることで、将来の「憧れのクルマ」が生まれる。きっと若者が中高年になった時、そんなクルマを買いたいと思ってくれるんだと思う。
人気色はブルーパール
新型WRXの車体カラーでは、やはりブルーパールが人気な模様。「STI」に至っては、46%の購入者が選択。「S4」だとそこまでマニアックな層が少ないのか、やや落ちるもののそれでも18%が選択。人気色からも中高年にウケてる理由が垣間見えた気がした。
ちなみにブルー以外では、クリスタルホワイトパールが人気。「STI」だと24%で二位。「S4」だと28%で一位。