トヨタ自動車は2014年4月10日、ハイブリッド車専用エンジンで培ってきた燃焼改良と損失低減技術により世界トップレベルの高い熱効率を実現する低燃費エンジン群を開発したと発表。トヨタが新型エンジンを開発したそう。とは言っても、ガソリンエンジン。まずは今月中にもマイナーチェンジするヴィッツとパッソに搭載予定。
http://monoist.atmarkit.co.jp/mn/articles/1404/10/news072.html
どれぐらい進化したガソリンエンジンなのか見て行きたい。
新型1.3Lエンジンは、従来比より15%低燃費
1.3Lエンジンは、いわゆる圧縮比を13.5に高めたらしい。基本的に、それが上がるとガソリンの燃焼効率も上がるので、低燃費になる。ハイブリッドでも採用してるアトキンソンサイクルとやらの機能が寄与。ちなみにデミオスカイアクティブが圧縮比14.0。それにはやや劣る。ただアイドリングストップなどを併用すれば、約15%アップするそう。コチラはヴィッツに搭載予定。
新型1.0Lエンジンは、従来比より30%低燃費
1.0Lエンジンは、ダイハツと共同開発したらしい。つくづくコンパクトカーと軽自動車の垣根がなくなってる印象。仮にTPPで軽自動車の規格がなくなっても、軽メーカーはしぶとく生きていけそう。とりあえずそれも相まって、現在ムーブやイースに搭載してるエンジンを冷やす「クールドEGR」などの機能が搭載されてる模様。
そしてアイドリングストップなどを併用すれば、約30%向上。1.3Lエンジンよりも更に低燃費化。コチラはパッソに搭載予定だそう。
新型ヴィッツ、パッソの具体的な燃費を予想
じゃあどれぐらい具体的に燃費が向上するのか。まずヴィッツの現在のカタログ燃費を見てみると、1.3Lエンジンが「リッター21.8km」。ということで、それを単純に1.15倍してみる。すると1.3Lエンジン車の場合、『リッター25km』。このあたりが新型ヴィッツの時期燃費になりそう。およそ新型フィットのガソリン車並。
続いて、パッソ。1.0Lエンジンが「リッター21.2km」。単純に1.3倍してみると、『リッター27.56km』。このあたりが新型パッソの時期燃費になりそう。およそ三菱のミラージュ並。
もちろんカタログ燃費を増やすには色んな方法があるので、更に伸ばしてくる可能性も高い。ただ少なくとも、自分が予想した数字を下回ることはないでしょう。
新型ヴィッツとパッソ、ハイブリッド化の可能性は消えた?
そこで気になるのは、ヴィッツとパッソがハイブリッドエンジンを積んでくるのかということ。次のマイナーチェンジで新しいガソリンエンジンを搭載してくるということは、おそらくこの二車種のハイブリッド化の可能性は低い感じもする。
ヴィッツがハイブリッド化してもアクアと競合しそうですし、パッソは低価格が売りのコンパクトカー。あまりお金はないけど軽自動車はイヤ、という少し背伸びしたい人向けの車種。ここで敢えてHV化して、高価格路線を歩むのだろうか。
ここまで順調に、既存車種のハイブリッド化を進めてきたトヨタですが、ここらで一服?ということもありえそう、というニュース。