2014年4月11日金曜日

シボレー、ソニックに特別仕様車「NAVI+」が登場



ゼネラルモーターズ・ジャパンは、ワイルド・コンパクトカー「 ソニック 」にナビ+バックアイカメラ(中略)などを特別装備した「ソニックNAVI+(ナビプラス)」を発表し、2014年4月1日から販売を開始する。
http://autoc-one.jp/news/1703284/
シボレーの「ソニック」に特別仕様車が登場。「NAVI+」という名前で、6月30日までの期間限定発売。

こんな特別装備がいろいろ付いてくるそう。

ブランド力がないアメ車

アメ車には珍しく、ソニックはコンパクトカー。諸外国だとアベオだと言われてるよう。

全長が4,050mmと、ホンダのフィットより少し位大きい程度。価格も200万円前後で、フォルクスワーゲンのゴルフが最低でも260万円以上することを考えると、比較的お手頃。

実は韓国(韓国GM)が生産を請け負ってて、だから比較的安い。昔テレビでオバマとイ・ミョンバク(?)が、このソニックの車内で仲良く握手してた映像を思い出す。

発表当初は「何気に売れるんだろうなー」と思ってたら、案の定というか、販売はあんまりパッとしない。やっぱり、アメリカ車は「ブランド力がない」んだと思う。

大規模リコール連発のGM

シボレーは、すっかり「リコールメーカー」としてイメージが定着してしまった感があるGMの傘下。新しい週が来る度に、新しいリコールが発表される、まさに対応が後手後手なGM。

アメリカ公聴会でも、GMの回答が不誠実だからといって、罰金を食らう始末。しかも答えるのが遅れる度に、毎週7千ドル(70万円)の罰金が与えられるという。質問の3分の1をスルーしてるようだから、まあ、同情はできないんですが。(http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140409-00050061-yom-bus_all)


ここまで深刻なリコールを出してるのに、日本であまり話題にならないのは、それだけ日本での存在感が薄いということ。存在感=ブランド力と言い換えることができるので、おそらくフォルクスワーゲンやBMWがここまで大規模なリコールを出してたら、今頃日本は大騒ぎのはず。

商品力が弱いソニック

そもそもソニックの商品力が弱い。

エンジンの排気量は1.6L。最高出力が115PS/6,000rpm、最大トルクが155N・m/4,000rpm。そこそこパワフルなんですが、ただカタログ燃費が驚異の「リッター10.9キロ」。

例えば、ホンダ・フィットのガソリン車(排気量1.5L)のエンジン。最高出力は132PS/6,600rpm、最大トルクが155N・m/4,600rpm。カタログ燃費が、リッター21.8キロ。パワフルさでも負けてる上に、燃費でも完敗。

多少日本車のカタログ燃費は盛ってる面はあるが、それでも差が開き過ぎ。

スイスポ・インプレッサとソニックの比較

日本車だと排気量1.6Lエンジンは少ない。そこで数少ない、スイフトスポーツと比較してみる。

スイフトスポーツの最高出力は136PS/6,900rpm、最大トルクは160Nm/4,400rpm。カタログ燃費は、リッター15.6キロ。決して良い数字とは言えないが、それでも完敗してるソニック。

インプレッサスポーツも1.6L。リッターも16.4キロ。最高出力は115PS/5,600rpmで、 最大トルクは148N・m/4,000rpmだからやや劣る。ただインプレッサスポーツの価格は160万円だから、商品力という点ではやはり見劣りするソニック。

TPP合意でも、アメ車は売れない

今日本政府がアメリカとTPPの交渉をしてる最中ですが、非関税障壁(関税以外の部分)で日本が譲歩した所で、やっぱりアメ車は売れることはないと思う。

だから日本の自動車環境に文句を言う前に、まずアメリカのメーカーは「売れる商品を作るのが先」だろう。さすがにリッター10キロ台は、10年以上前の車種でも見かけないレベル。ましてやコンパクトカーの部類ですから、消費者のニーズを調査する力すらないのではないかと疑ってしまう。