2014年2月21日金曜日

デイズルークス(eKスペース)にもエネチャージ搭載!?



 パナソニック オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社は、同社の車載用ニッケル水素電池を用いた「12V エネルギー回生システム」が、日産『デイズ ルークス』および三菱『eKスペース』のアイドリングストップ車に搭載されたと発表した。
http://response.jp/article/2014/02/13/217156.html
ちょうど一週間ほど前に発売された日産のデイズルークス(DAYZROOX)と三菱のeKスペース。これにはスズキの『エネチャージ』と同じエネルギー回生システムが導入されてるそう。減速時のエネルギーを溜めるみたいなもん。

ただよく見ると、大きな違いがあった。




高価なリチウム電池ではなく、安価なニッケル水素電池

スズキのエネチャージは、東芝のSCiBという「リチウム電池」。でも今回パナソニックが提供したのは「ニッケル水素電池」。

簡単に言うと、『性能』が異なる。リチウム電池の方が自己放電が少なく、電池の減りが少ない。また重量も異なり、ニッケル水素電池の方がかさ張って重い。

要するに、かなり見劣りする。それが価格にも如実に差が現れてる。例えば普通の市販されてる小さい電池でも、リチウム電池だと2本で1500円ぐらいだが(いやもっと高価?)、ニッケル水素電池だと4本で600円ぐらいとかなり安い。

車載用の電池ということを考えると、更にその差は生まれてくるはず。だからエネチャージが搭載されてるスズキ車全般の『コスパの高さ』が同時に伺える。

エヌボックスに負けないため

デイズルークス(DAYZROOX)の狙いは、スペーシアでもタントでもなくエヌボックス。車体サイズや燃費の低さを見れば分かる。デイズはワゴンRやムーヴを意識して燃費至上主義を貫いたが、今回は違ったはず。

ただデイズルークスはエヌボよりもカタログ燃費があまり変わらなかった…いやむしろ負けてたんだと思う。実際カタログ燃費でもリッター1キロぐらいの差もない。ましてやエンジンの動力性能で遥かに劣るデイズルークス。

だから、その微々たる0.数キロ分の燃費差でも日産的には結構大きかったはず。そこでリッター1キロもない差を埋める積み増しに迫られた結果の、スズキのエネチャージ風の必殺技を繰り出した。

ただあくまで「エヌボックスにカタログ燃費で負けない」ためだけ。だから高価なリチウム電池を使う必要もなく、安価なニッケル水素電池に手を出した。結果、あまり売りにもならない中途半端な出来になったんだと思う。日産のハイブリッド車も似たような感じですが。

とは言え、トヨタのハイブリッド車も安価なニッケル水素電池だから、どうってことないっちゃどうってことないですが。